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六道骸は北イタリア出身?

マフィアの温床といえば南イタリア。

ですが、「家庭教師ヒットマンREBORN!」の原作では、ボンゴレファミリーを初めとする各ファミリーがイタリアのどこを拠点としているかは明らかにされていません。

そして、今回のテーマである六道骸たちの出身地についても。

原作で触れられている骸たちの子ども時代についての情報は、「家庭教師ヒットマンREBORN!」9巻 標的72のランチアの回想と、同10巻 標的81の犬の回想のみと非常に少ないです。

ですが私は、勝手に骸は北イタリアの出身だと思っています。

そこで今回は、1%の原作と99%の妄想による六道骸が北イタリア出身だと思う理由を3つ、お送りしたいと思います!

①骸はバールよりカフェが似合う

イタリアといえばバール文化です。
バールとは立ち飲みのコーヒー店のこと。朝食をとったり休憩したり、夕食後のおしゃべりを楽しむ場であり、ただの飲食店ではなく社交場としてイタリア人の生活に密着している存在です。
前に映画で、バールに朝食を取りに来たイタリア人たちがカウンターで口々に品物を注文し、立ち食いをするシーンを見たことがあります。
気兼ねなく入れて、様々な人達でごった返す賑やかな場所。
そんなイメージです。

しかし北イタリアのフランスやオーストリアと国境を接する地域では、カフェ文化が発達しているそうです。

広々として親しみやすいのに加え、伝統的な家具や調度品に囲まれる趣のあるウイーンのカフェ。そして、自然とそんな文化を輸入した北イタリア。

仲間とわいわい楽しいお喋りで盛り上がる場というより、静かに読書をしたりじっくり語り合ったりする場所というイメージ。

人が醸し出す雰囲気は、生まれ育った土地も関係するのではないでしょうか?

勝手なイメージというかもはや妄想の世界ですが、骸の雰囲気にはバールよりもカフェが似合いませんか?

カップ片手にくつろいでいる描写も、原作を始め、カードなどに度々登場していますし。(天野明「家庭教師ヒットマンREBORN! 」38巻 標的364、同巻末「犬のケンケンぱぁ~」第35回、「家庭教師ヒットマンREBORN!CCGX」第2弾 黒曜中来る!No.085/02 隣町ボーイズ!など)

余談ですが、獄寺くんはバールのほうがよく似合うな…人混みをかき分けて大声で注文飛ばしてそう。

②骸とランチアが出会ったのは北イタリアのファミリー

ランチアは「家庭教師ヒットマンREBORN!」9巻の標的72で「5年前…オレは北イタリアにあるマフィアの一員だった」と言っているので、彼が北イタリアのマフィアの一員だったことが分かっています。

ということはランチアのファミリーのボスが拾ってきて、ファミリー内でランチアが世話係をしていた10歳の骸も、北イタリアにいたことになります。
だからといって骸が北イタリア出身とは限りませんが…ボスが旅行先で骸を見つけたという可能性もありますし。

でも、それなら考えないといけないことがあると思うのです。

もしボスと骸が出会った場所が旅行先だとしたら、犬と千種はどこにいるのでしょうか?

原作を見る限り、10歳の骸がランチアとそのファミリーたちといる場面に2人は登場しません。

エストラーネオファミリーを壊滅させ、犬と千種と3人で生きていくことにした骸が1人だけ拾われるというのもおかしな話だと思うのです。

普通なら3人一緒に保護しませんか?

仮に骸だけ拾われたとしても、ランチアをマインドコントロールして彼のファミリーを壊滅させたあとに、遠く離れた場所にいる2人と合流することは難しいのではないでしょうか。

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【おまけ】骸がエストラーネオを壊滅させたのはいつ?

私は、骸がランチアたちのファミリーと関わり始めた時点では、まだエストラーネオファミリーは壊滅させられていなかったと考えています。

なぜかというとまず、「家庭教師ヒットマンREBORN! Vongola77」119ページに、「組織を抜けた日から、骸の傍らには常に彼らの姿があった。」とあります。
それなのに、前述の通り10歳の骸がランチアとそのファミリーたちといる場面に、犬と千種は登場しないからです。

そして、標的81の犬の回想に、「外に出れば銃を向けられ 虫ケラみてーに殺される」
とあるので、エストラーネオの子どもたちは虐待されてたとはいえ、外出は可能だったことが分かります。

さらに犬は骸のことを、「大人しくて目立つタイプじゃなかった」と言っているため、骸が1人でふらっと外に行っても気づかれなかったことでしょう。

子どもの足と経済力では、遠くへ行くのは無理です。

おそらく、そうして外を出歩いていた時にランチアのファミリーのボスに拾われたのでしょう。

エストラーネオを1人で壊滅させることは、そう容易いはずがありません。絶対に失敗できない大仕事です。

なので、ランチアをマインドコントロールしてランチアのファミリーを虐殺させたのは、人体実験で手に入れた力のテストをするためだったのではないでしょうか?

一通りのテストが終わったあとに、エストラーネオに戻って組織を壊滅させた…。

そんな可能性もあると思います。
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話をもとに戻すと…
骸は北イタリアのファミリーのボスに1人で拾われたため、ランチアのファミリーのシマに近い地域の出身であると考えます。

③「イタリア人は父を殺さず、兄弟を殺すのだ。」ウンベルト・サーバ『短文と小噺』(1946)より

トリエステ出身の20世紀の詩人、ウンベルト・サーバは『短文と小噺』の中で
「イタリア人は父を殺さず、兄弟を殺すのだ。父親に奉仕し、見返りとして、他の兄弟を殺す許可を得る」
という言葉を残しています。
そして、この言葉について土肥秀行氏は、
つまり父殺し(市民革命)ができないイタリア人は兄弟殺し(内戦)をする。」(『イタリア文化55のキーワード』43ページ、2015)
と解釈をしています。

この解釈を骸に当てはめると、「父」はエストラーネオの大人たち、「兄弟」は自分と同じく実験台にされる子供たちとすることが出来るのではないでしょうか。

骸がエストラーネオファミリーを壊滅させたのは、ファミリー内の「革命」といえるでしょう。

したがって、革命を成功させた骸はウンベルト・サーバの言う「イタリア人」としての気質よりも、市民革命を成し遂げたお隣の国のフランス人、オーストリア人に近い気質を持っていると考えることができます。

しかし、「家庭教師ヒットマンREBORN! Vongola77」の118ページに骸の出身国はイタリアとあるので、やはり両国と国境を接し、文化を取り入れている北イタリアの出身ではないでしょうか。

まとめ

以上で述べた3つの理由、

1. 骸はバールよりカフェが似合う
2. ランチアと骸が出会ったのは北イタリアのファミリー
3. イタリアの詩人ウンベルト・サーバの言葉

により、私は六道骸は北イタリア出身だと考えます。

9割以上が妄想でできた六道骸北イタリア出身説、お楽しみ頂けましたでしょうか?

他国と国境を接する地域に住む人々はバイリンガルであることも多いので、骸たちもそうだったりして…。

たとえばイタリア語とドイツ語、もしくはイタリア語とフランス語を流暢に話す骸とか!🙏
ますます好きになっちゃう😣🙏♡

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骸さんへの愛を記事にしています。

よろしければこちらもご覧下さい。

「六道骸を好きだという気持ちを言葉で表すことは不可能だった」/ロゼ

https://note.mu/icey/n/nd2c75ace1666

❥❥参考資料
・土肥秀行「リソルジメント―終わりなき祖国回復運動」(和田忠彦編『イタリア文化55のキーワード』ミネルヴァ書房、2015)
・天野明「家庭教師ヒットマンREBORN!」9巻 標的72
・天野明「家庭教師ヒットマンREBORN!」10巻 標的81
・天野明「家庭教師ヒットマンREBORN! Vongola77」118、119ページ

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