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【レビュー】ウィンブルドン男子決勝

『うわぁ〜!』とか『おぉ!!』とか『あぁ!!』を連発する状況に語彙力のなさを痛感しつつ…
現地の観客も1プレー毎に立ち上がって声をあげるほどの素晴らしいプレーの応酬に、何度もデュースとなる白熱した試合…
これは言葉が出なくても仕方がないわぁ〜と開き直る笑

見始めた時間帯は
「もう時間も遅いけど手帳だけ書いて寝ようかなぁ」などと思っていた。
しかし、何となく点いていたテレビで中継が始まったウィンブルドンの男子決勝。

「あっ、今日なんだぁ!
 じゃあ手帳書きながら観ようかなぁ〜」
なんて軽い気持ちで見始めたのがいけなかった。

手帳進まね〜
寝られね〜
もうこんな時間〜

はい、終わってみれば午前3:30。
朝活のタイマー1つ目がなりましたよ。

いやいや、寝てないから笑

でも、ここまで眠くならずに起きていられるくらいめちゃくちゃ白熱した試合だった。
故に、長〜〜い試合でもあったけれど笑
(今大会最長の4時間42分の大熱戦だったらしい!)

対戦カードは四大大会常連でウィンブルドン四年連続優勝のノバク・ジョコビッチ選手と、
22年全米オープン優勝者で世界ランキング一位のカルロス・アルカラス選手。

申し訳ないことに、私はアルカラス選手を知らなかった。
というか、テニスは好きだし、こうやって中継を見つければ観るけれど、トーナメント表や結果を調べたり、わざわざ中継の時間を気にしてテレビにかじりついて観たりするようなことはない。
本当に意図せずに中継に巡り会えば観ようかなというスタンス。

調べてまで観ていたのは、学生時代。
帽子と俊足、そして「カモォ〜ン!」の雄叫びで知られるレイトン・ヒューイット選手が最盛期だった時代(年代が分かっちゃうかも笑)。

ただ、ネットニュースなどは見るから、
ここ数年のフェデラー選手・ナダル選手・ジョコビッチ選手の名前と大まかなプレーの特徴くらいは知っていた。

私はどちらを応援するでもないけれど、ジョコビッチ選手が珍しいミスを連発していたので、どちらかといえばジョコビッチ選手を応援していた。

芝はだいぶハゲているように見え、トスや打球が変わるほどの強い風も吹いていたようだったが、これはどちらの選手にとっても同じ条件だ。

しかし、アルカラス選手のショットはテレビを通して見ていても分かるほど速く低く、まるでコートに突き刺さったかのようだった。

途中、プロ選手の試合ではなかなか見ない空振りするシーンが(しかもあのジョコビッチ選手が!)あり、ラケットにかすりもしないなんて…相当な回転がかかっているようだった。
音も凄かったからパワーや速度も凄かったのだろう。

あのジョコビッチ選手が何度もブレイクされそうなところをギリギリ死守したり、ブレイクされてしまったり…。
終盤には自らラケットを破壊する行為も…。

それだけ自分らしいプレーをさせてもらえていなかった証拠なのだろう。
際どいコースへのボールを見送ってポイントを失う形よりも、打ったボールがネットにかかってしまいポイント失うことの方が多かったように思う。

これではフラストレーションが溜まるだろうな…と見ていて感じる試合展開だった。

歓声や応援の声はどちらにも多かったが、アルカラス選手がポイントすると本当に会場中から『ドッと』歓声が沸いた。
これでは尚のことジョコビッチ選手はやりづらかったに違いない。

そんな風に大変盛り上がった試合は、フルセットにまだもつれ込み、最後はジョコビッチ選手がボールをネットにかけて終わりを告げた。

新しい王者の誕生に沸く会場。
アルカラス選手は両手で顔を覆いながらコートに倒れ込む。
それぞれの想いが交差するコート。
この二人がどれだけのものをかけて挑んだのか、この一瞬の感情の爆発のさせ方にはそれが如実に現れていたと思う。

興奮冷めやらぬコートにて、すぐに行われた表彰式やインタビューでジョコビッチ選手は、
相手を称えつつも涙を見せた。
大の大人が人前で涙を流すなんて…。
この大会を四連覇しているジョコビッチ選手でもかかる思いは毎年違い、ただ単に負けた悲しみだけではないように思えた。
その背中にかかっていたものを想像するだけで、こっちまで涙が出そうになった。

あぁ、スポーツは美しいな。
改めて心からそう思うと共に、やはり全身全霊をかけて何かに挑む姿というのは素晴らしいなと思った。
これだからスポーツ観戦は途中でなんかやめられない。
ハイライトだけじゃ物足りない。

初めから最後まで見て、初めて味わえるもの・気づくことがある。
今度は中継の時間を確認して、観てみようかな。
ただ、テニスは長いからな…次の日が休みだと良いな笑

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