見出し画像

『必見!!セーラームーンに隠された秘密』

本日、スーパームーンとの事だ。
前に皆既月食の時に楽しみにしてたら、おばあちゃんが「皆既月食とかスーパームーンとかはよくやる。バックトゥザフューチャーの再放送ぐらいの割合でよくやる」と言っていたので、わたしは、そうだよくやるものを見るぐらいなら普段見ないものを見た方がいいと思い、ずっと、ハトのお尻を見ていた。
公園で。

朝からスーパームーンの事が気になりながら公園で砂遊びをしている。
暑い砂を集めて、お尻につけたりつけなかったりして遊んでいたら、わたしと同じく毎日公園で遊んでいる浪人生が話しかけてきた。
この人は本当にすごい。
朝、登場する時は、ミニ四駆に乗ってそれを足で漕いで登場する。わたしも真似してミニカーに乗って登場した事がある。ズボンが汚れたら親を困らせる事になるので、ズボンを脱いで白のブリーフでまたがり漕いだら臀部という部分が擦れた。やはり、一流の人間の真似を安易にするべきではない。ただただ尊敬だけをしているべきなのだ。
毎日学ランを着て公園で遊んでいるのも、常に勉学の事を忘れない為であろう。本当に頭が下がる。

その浪人生から、凄い情報を聞いたのだ。
セーラームーンというアニメが面白いと。わたしは、そのセーラームーンという昔のアニメをみせてもらう為に浪人生の家に行った。
家に上がると浪人生のお母さんが「また同類とわけのわからない遊びか」と言った。
そんな、畏れ多い。
師匠とも思える尊敬する人と同類とは。わたしは浪人生の足元にも及ばないのに。浪人生に失礼にあたる。
わたしは、敬意と感謝の念を込めて浪人生のお母さんに直立不動で敬礼をした。
本当に感謝の意を顕す時は、心から想いを発露しなければならない。心から、心の奥から無我の境地から出るものでなければ、本当に感謝しているという気持ちは伝わらないのだ。
わたしは心を無にし、明鏡止水の状態から感謝の意を発露した。
「ぱぁ~」
両手を広げて、片足を上げた。
これはわたしが尊敬するNHKの歌のお兄さんがたまにやるポーズだ。尊敬と感謝には尊敬と感謝のあるもので返すというわたしの無意識が成した敬意の行為である。
「想像以上だな」
浪人生のお母さんは言った。
想像以上に素晴らしい人だ。そう誉められると、こちらも照れる。照れ隠しにわたしはお尻を尖らしながら浪人生の部屋へ行った。

部屋でセーラームーンを見せてもらった。
とてもカッコよかった。
「月に変わってお仕置きよ!」
これが、決まり台詞である。
わたしは、痺れた。

さっそく、外で真似してみる。
「月に変わってお仕置きよ!」
すると通りかかる人が、みんな、こちらを見るのだ。
みんなが見るというのには原因があるはずなのだ。
みんなが見るもの。
そう、スーパームーンだ。
みんなはわたしをスーパームーンだと思っているはずなのだ。
セーラームーンというアニメのこの台詞には秘密があった。スーパームーンになれる決め台詞だったのだ。

今宵、わたしはスーパームーンになる。
ジャングルジムの上に乗って、その台詞を叫ぶ。
月に似た臀部を出せば、よりスーパームーンになれるかもしれない。

…以上の事を今、母に話した。
母は目を見開き、こちらを見ている。
立派な存在になって、そういう事だろう。
「夕飯はスシロー行くね?」
と言ってきた。
しかし、それでは夜スーパームーンになれないではないか。
最近はコロナとかで、お皿が回っていない回転寿司。
そうだ。わたしが回ろう。
スシローの店内をわたしが端から端まで、走って回ればいいのだ。
一人はみんなの為に。
みんなは一人の為に。

現在、どちらにしようか迷い中である。



この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

よろしければ、サポートお願いいたします。 いただいたサポートはクリエイターとして活動費に使わせていただきます。 よろしくお願いいたしますm(__)m なにとぞ、よろしくお願いいたしますm(__)m