雨男 最終話 祝福の雨、約束の虹

【恋愛小説】『雨男 ~嘆きの谷と、祝福の~』エピローグ

 離陸から何分も経っていないのに、驟は座席の横の小さな窓にかじりついた。
「ヒコーキに乗ろう」そう提案したのは、虹子のほうだ。
 驟ははじめ、尻込みした。驚いたことに、これまで飛行機に乗った経験がないというのと、〝他の乗客の迷惑になったらいけない〟というのが理由だった。究極の雨男だから――なんか危険なことになったらまずい、と。

 窓の外は

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雨男14話 傷んだ柿とスーパームーン

【恋愛小説】『雨男 ~嘆きの谷と、祝福の~』第Ⅳ章 凍雨-2

 蛇の脱皮というものを、実際に見たことはないけれど、きっとこんな感じだろうと虹子は思う。
 9月の第1週だった。
〝ミイラ〟の包帯のように白く浮き上がっていた顔の皮膚が、つるりと剥けた。
「へえ。なんかエステしたみたいだね」
 下から現れた虹子のほんとうの顔を見た、驟の第一声だった。
 新しい肌はみずみずしく、つややかでハリもある。

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年の瀬

明日は満月。

そして、春分の日。

占星術では、春分の日から一年が始まるとされている。

言わば、元旦。宇宙元旦。

そう思うと、自ずと身が引き締まる。
新しい一年の始まり。

1月1日の元旦から、切り替えようと思って出来なかったことを、再度始めるチャンスだと思う。

明日が宇宙元旦とすると、今日は宇宙大晦日だ。そして、私の誕生日でもある。
更に、スーパームーン。

なんと縁起が良くエネルギッシ

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春分(前)の満月

3ヵ月連続投稿チャレンジ42日目。
ボランティアでやってる日本語クラスを終えたら、
大きくてすごくキレイな月が出てた。
こちらではまだ20日だけど、よく考えたら日本では満月になる時間。
そう、春分の日でスーパームーン。
(なんか今年はスゴイですね)

うーん、やっぱりケータイでは限度がある。

夕闇が濃くなってくる空に浮かぶ月をみてたら
受験のとき物理の問題で「どうしてカメラで撮ると見たときより太

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誰のための商品か?

商品企画にあたっては、本来、消費者のニーズを汲むべきだと思うのです。
ところがアパレルに限っては、消費者に慮って…という姿勢やブランドは、
敬遠される傾向にあります。

なので、たとえば、「丈が長すぎて、引きずりそう」とか、
「重量感がありすぎる」とか、
「衿ぐりが開き過ぎている」とか、
実用不向きな商品であっても、
「ロングのほうが、バランスがいい」
「重量があるほうが、高級感がある」
「衿ぐり

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