鍵を無くした

今日は友達とご飯をたべる
仕事終わりに急いでシャワーを浴びて
化粧をしたら出発の予定だ

仕事を急いで終わらして
時刻は17時を回ったところ

車で帰り家に着く
鍵を開けようとしたところ

ハッとする

終わった、詰んだのだ

家の鍵をなくした

もうだめだ終わった詰んだ

カバンを全部出しても何もない
ああ、もう鍵をなくしたのだ

友達との約束に遅刻が確定する

待て待て待て、落ち着いて思い出せ自分

昨日の記憶を思い出す
仕事終わりにスーパーへ行き夕飯を買い物して
家の鍵を開けて
家に入る

スーパーの買い物袋と仕事のカバン
手が塞がっていたから
きっと気無しに食卓に鍵を置いたのかもしれない

ああそうだ
そんな気がする

仕事が早く終わって帰ろうとしていないか
希望を込めて夫へ電話する

仕事は私の方が夫より先に家をでる
鍵を無くしたのか
食卓に置いてあったか確認したい
もう諦めてシャワーを浴びずにご飯に行くか…

そんなことを考えながらコールを待つ

電話が繋がる

「家の鍵なくしたかもしれない
もしくは朝
家出る時に食卓に鍵って置いてあった?」

鍵?そんなものはなかったと。
まだ仕事だから帰れないと。

「冷静になって探してみたら?
朝、僕より先に家を出た人は誰だったの?」

そう言われてハッとする

そうだ
私は夫より先に仕事へでていく

夫も後を追うように仕事へ向かうが
防犯上、鍵は閉めて家を出る

ということは
鍵は昨日の買い物後ではなく
今朝使っている!

その瞬間朝の記憶がよみがえる

冷静になる、落ち着いてみる
そんな車の中に落とすわけない
まさかまさかあるわけない

夫に冷静に促されたけどあるわけないと
たかを括って車の中を探す

はあ笑える

落ち着いて車の中を探すと
ドアポケットに落ちている鍵をみつけたのだ

あった、あったのだ

夫へすぐに電話をかける

笑いがとまらない

「あったよ!あった!」

「なんなの〜
朝鍵を閉めて出て行った人は誰かと思ったじゃん」

笑いがとまらない

私だ
私だよ!鍵閉めてでてったのは!

嵐のようだ
冷静なひとがいてよかった

無事に友達とご飯に行けたバタバタの夕暮れ