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ラグビーW杯準々決勝 日本vs南アフリカプレビュー

明日のラグビーW杯Japanの準々決勝は普段ラグビーを見ない方も見てくれそうなので楽しんでもらえるようにプレビューしようと思います。

テレビで五郎丸くんや浜畑が言っていることのほうが参考になると思いますが、この文章はお暇なら見てください。

■南アフリカとは

端的に言えば「大きい」「圧力」です。大きさと上半身の強さに物を言わせてキックを蹴って競り合う、陣地を取る。ディフェンスで圧力をかけてボールを奪う。敵の陣地ではドカンドカン当たりながら前に出て攻める。外が空いてたらちゃんと外も狙ってくる。

分かりやすいチームです。予選の相手だとアイルランドに近いけど圧力がすごいぜ!という感じ。

■日本が勝負に持ち込むポイント

・スクラムでマイボールが出せるか
南アフリカは大きいので普通に強いです。日本はマイボールのスクラムをアイルランド相手でも確保できているので、いけるはず。押されるようだとヤバい。

・ラインアウト(外からボールを投入して人を持ち上げたりするアレ)でマイボール確保ができるか
日本のサインはよく考えられているのですが、スコットランドに対策されてかなり苦しい思いをしたラインアウト。新サインを投入してくると予想しております。

どちらにしろマイボール確保ができないと相手は思い切りキックを蹴れるし、日本はマイボールの時間が減りディフェンスで疲れるリスクが増えます。したがって超重要。

・キック処理で互角にやれるか
予選の日本をスカウティングしたら、コンテストキック(キック蹴った側が追いかけてキャッチ出来るくらいコントロールされたキック。ちょっと高い軌道で近くに落ちる)蹴ったら、良い確率でボール獲れそうだ、と南アフリカなら思うでしょう。

そしてそのキックは南アフリカの正攻法とも合致するので蹴ってきます。日本は蹴られたボールを確保して有効なアタックが出来るか?また大きなキックを蹴り返して陣取り合戦で互角にやりあえるか。競り合いでジャンプしながらボールを取ることになる、11,14,15番の選手の活躍に期待です。

・平面のボール運びでボール保持&前に出られるか
日本のアタックは、以下のサイクルを大人数で連動して繰り返すことで組織として相手を崩しています。特に3,4のスピードが早いのが特徴で、それが予選で得点力を発揮できました。
1.複数の人が誰がもらうかわからないようにセットする。
2.囮が多くボールを貰った人がタックルを2人以上からもらわないようにして前に出る
3.その選手を素早く守る(倒れた人の上で立っている人がいる状態を早く作る)
4.相手のディフェンスラインが揃う前にボールが出る。
。。。以下繰り返し

予選で一番アタックしづらかったのはスコットランド戦で、
「2の時に日本の動きを読んで2人でタックル(ダブルタックルという)してしまい、ボールだしを遅延させる、あわよくば奪う」
という作戦をされてだいぶ苦しみました。南アフリカは世界でそのディフェンスが一番得意なのでもちろん狙ってくるでしょう。

アイルランド戦全般、もしくはスコットランド戦前半でやりきったような、ボールを保持して攻め続けるラグビーでジリジリと前に出て、相手がペナルティしたら田村選手のキックで3点ゲット、敵陣深ければトライ、という展開が理想です。

アタックで前に出られない、ということは殆どないと思います。保持していれば必ず前進できる力が日本にはあります。保持しつづける中で一発でボールを奪われるプレーをされるとスコットランド戦の後半最初の20分のような苦労をします。

・守っている時間をいかに減らせるか
前項のボール保持とほぼ同義です。守っている時間を減らすのに限ります。
それでも守るときは、ダブルタックルという2人1組でタックルする組織ディフェンスは日本は上手です。大きい人が単発で突っ込んでくる場合は難なく守れるでしょう。それでも南アフリカの圧力でペナルティを犯すと一気に自陣に来てしまって辛いディフェンスの時間を過ごすことになり、いずれ失点します。

まあ南アフリカにそんな試合運びされたら世界中のすべての国が失点しますので、そんな展開にならないようにボールキープ頑張ってくれ、と応援するのがいいです。

■まとめ。。。ないで個人的な所感

4年前に日本は南アフリカに勝ちました。ただあのときとは両チームとも別のチームなので「あの時勝てたから」は全くありません。
9/6にトレーニングマッチで7-41で負けたときのメンバーや試合運びを見ると、準々決勝で当たることを想定して、相手の強みを出させたらどこまで強いかを試すような、そして日本の手の内は明かさないような戦い方でした。南アフリカは多分日本が勝ち上がると思わなかったのか、結構普通に戦ってましたw。

南アフリカは自分たちのスタイルを押し出し、日本は相手の強みを消す戦略を出す、予選ではそんな感じでした。
ジャンケンでいうと南アフリカはどんなときもグー、日本は相手の出す手を見て次の手を変える。

どっちにも勝たなくてはいけない理由は山ほどあるでしょうけど、日本のアドバンテージは大観衆、およびスタジアムの外で応援する人たちを背負えていることでしょう。私もテレビ観戦ですが楽しみます。

みんな頑張って欲しいけど、トンプソン頑張れ。


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