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治療家のための“伝わる”英語勉強法【2】第10回 トレーナー・治療家専門英語トレーニングの内容 その3

文:斎藤大介

英語の対応力をアップする

本連載も第10回となりました。今回はフィリピンの語学学校「3D academy 」で先生とマンツーマンでできるトレーニング内容のアドバンス編をご紹介します。

前回までの内容は専門的でありながら一般的な英語でしたが、そのレベルが身についたあとは、もう少しレベルを上げてさらに英語の対応力を上げていきます。そのためのトレーニング法を2つご紹介します。

専門的な英語の説明トレーニング

画像3PexelsのRetha Fergusonによる写真

以前の記事で、専門的な英語のボキャブラリーはあまり必要ないと書きましたが、さらに上のレベルを目指すのであれば主に内科疾患、外傷、障害について勉強する必要があります。

以下、トレーニング内容の詳細です。

① あらかじめ疾患について主要なものをリストアップしていますので、その中から1つ選び、事前に十分な時間を使って必要な単語を調べたうえで、その症状についての説明文をなるべくシンプルで患者さんが分かるような英文で作ります。

② 作成した説明文を先生の前で読み、文法や表現などを訂正してもらいます。

③ きちんと伝わる説明文ができ、文法、表現も間違いないことが確認できたら、次はスピーキングの練習として何も見ずに、先に作成した文章よりももっとくだけた言い方で実際に説明できるように練習します。

④ 症状についての説明ができるようになったら、次は発生機序や治療法などについて同じように進めていくことで、1つの症状でも必要なボキャブラリーは無限に出てきて、実践的な勉強ができます。

以下、実際のリストの一部を載せておきます。

【Medical Terms/内科疾患】
Heart attack 心臓発作
Cold 風邪
Constipation 便秘
Pneumonia 肺炎
Diabetes 糖尿病
Headache(Migraine) 頭痛/片頭痛
Hay fever 花粉症
Anemia 貧血
High blood pressure 高血圧
Hyperlipidemia 高脂血症

【Acute Trauma/急性外傷 急性疾患】
Sprain(Ankle) 足関節捻挫
Dislocation(Shoulder) 肩関節脱臼
Fracture(Collar bone) 鎖骨骨折
Muscle strain(Hamstrings) ハムストリングス肉離れ
Muscle cramp(Calf) ふくらはぎの痙攣
Heat stroke 熱中症
Anterior cruciate ligament injury ACL損傷
Whiplash むち打ち症
Strained back(Witch’s shot) ぎっくり腰
Achilles tendon rupture アキレス腱断裂

【Chronic Disorders/慢性障害】
Frozen shoulder 五十肩
Tennis elbow テニス肘
Lumber hernia 腰椎ヘルニア
Trigger finger バネ指
Meniscus injury 半月板損傷

これらの説明がリストの上から下までできるようになったら、さらに疾患名を増やしていきます。

Abbreviation(略語)

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一般的な英語でも、thx(thanks:ありがとう)や、btw(by the way:ところで)などの略語があるように、カルテに記録して共有する際などに略語を勉強しておくと便利です。自分だけが分かればよい場合などはオリジナルの略語を作るのもよいでしょう。

こちらの勉強に関しては暗記しかありません。以下、リストの一部を公開します。

・屈曲  flexion flex
・伸展 extension ext
・外転 abduction abd
・内転 adduction add
・外旋 external rotation ex.rot.
・内旋 internal rotation int.rot
・水平外転 horizontal abduction hor.abd.
・水平内転 horizontal adduction  hor.add.
・底屈 plantar flexion PF
・背屈 dorsiflexion DF
・遠位指節間関節 distal interphalangeal joint DIP
・近位指節間関節 proximal interphalangeal joint PIP
・上肢 upper extremity U/E
・下肢 lower extremity L/E
・上腕 above-elbow A/E
・前腕 below-elbow B/E
・大腿 above-knee A/K
・下腿 below-knee B/K
・神経 nerve N
・筋肉 muscle M
・関節 joint Jt
・動脈 artery A

次回も、フィリピンの語学学校での実践的なトレーニング内容をご紹介します。

(つづく)


▶治療家のための“伝わる”英語勉強法【2】
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  第6回  第7回

第8回  第9回

▶治療家のための”伝わる”英語勉強法【フィリピン英語留学編】
第1回  第2回  第3回

▶治療家のための”伝わる”英語勉強法
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  第6回  第7回


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斎藤大介(さいとう・だいすけ)
1985年、群馬県生まれ。高校卒業後、柔道整復師、鍼灸師、あん摩指圧マッサージ師の資格を取得。2010年、ファイテン株式会社に入社し、企業のトレーナーとしてプロ野球選手、プロゴルファー、ビーチバレー、大学駅伝などの選手を担当。2014年に独立し渡豪。ゴルフの名門AnKゴルフアカデミーの専属トレーナーとして活動しながら、2015年8月にJAPANESE SPORTS MASSAGEをオーストラリア・ゴールドコーストに開業。2016年9月よりアメリカ女子プロゴルフツアーにて、メジャーチャンピオン2名を含む4名の外国人選手と契約。

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