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第50回衆議院議員選挙議席予想 ①北海道編

 最近、6月解散を有力視するニュースがしきりに報じられています。個人的には早期の解散の可能性はあまり高くないと考えていますが、(組織票固めを重視する与党にとって、組織が疲弊している統一地方選直後に選挙をするのはリスク、衆院の任期も2年半余っておりわざわざ解散するかは疑問)解散は首相の専権事項。いつ解散があるのかは総理以外誰もわかりません。今回から連載で6月解散があった場合の議席予想してみようと思います。まずは北海道編です。
 なお、他の地域の予想についてもこちのリンから併せてお願いします。


北海道の地域事情

 北海道は伝統的に左派の強い地域です。これは連合左派(旧総評系)野牙城であることが影響していて、例えば1974年の参院選では社会党が2人、共産党が1人当選者を出した一方、自民党は1人も同選挙区で当選者を出せませんでした。もっとも近年ではある程度保守系が盛り返していて、直近2回の参院選では定数3のうち2つを自民党が獲得していますし、知事も与党系です。

 自民、立民以外の政党に目を向けてみると、維新の会の鈴木宗男議員の地盤でもあります。もっともこれが維新の大幅な得票増には結びついておらず、直近参院選の維新の北海道での比例の得票率は7.42%と全国平均を大きく下回っています。


連合北海道のメーデーの様子

選挙区の情勢

北海道1区

 立民の道下大樹議員がわずかにリードし、自民党が激しく追う展開と予想します。前回衆院選で道下議員は4.33ポイントの差をつけて勝利しており、自民党の候補者擁立がまだ済んでいないことから、逆転するだけの活動量を確保するのがやや難しく思えます。

北海道2区

 立民の松木謙公議員が一歩リードし自民の高橋裕介候補が追い上げをはかる展開と予想します。前回衆院選で松下議員は6.78ポイント差をつけて勝利しており、政治家としては若い高橋候補がどれだけ食らいつくかですが、松木議員が逃げ切る可能性が高いと見ています。

北海道3区

 自民党の高木宏壽議員がわずかに先行し立民の荒井優議員が僅差で激追する接戦と予想します。前回の高木議員のリードが1.67ポイントと僅かで荒井候補は父親の地盤を引き継いでいるとはいえ新人であったこと(今回は現職として地元での活動量を確保できる)から優劣不記載も考えましたが、直近の札幌市議会議員選挙で立民が清田区、豊平区(いずれも3区割当地域)で立民が議席を減らしていること、全国的な立民の失速を考慮し高木議員の優勢を明記しました。

北海道4区

 自民党の中村裕之議員と立民の大築紅葉議員の全くの互角の展開になると予想します。立民の全国的な失速を鑑みて自民を名前先順としましたが大築議員が当選一回でポテンシャルが高いこと、現地地方選挙で立民が意地を見せていることなどから非常に予想が難しい展開になると思います。

北海道5区

 自民党の和田義明議員が先行し立民が追う展開と予想します。立民は支部長が決まっておらずやや苦しそうです。

北海道6区

 自民の東国幹議員が一歩リードし立民の西川まさと候補が追い上げる展開と予想します。流動の激しい地域ですが、前回比例復活を許さず勝利した現職が強そうです。

北海道7区

 自民党の伊東良孝議員(または鈴木貴子議員)が着実にリードし立民のしのだ奈保子候補が追う展開と予想します。伊東議員は自民に逆風のふいた2009年の選挙でも勝利しており、簡単な逆転は難しそうです。

北海道8区

 立民の逢坂誠二議員が先行し自民党が追い上げる展開と予想します。自民党は支部長を未だに決められていない苦しさです。

北海道9区

 立民の山岡達丸議員と自民党の堀井学議員が僅差で競り合う接戦と予想します。地元事情に大きな変化はないものの、全国的な立民の退潮もあり微妙な展開です。

北海道10区

 公明党の稲津久議員が一歩リードし、立民の神谷祐議員が懸命に追う展開と予想します。直近の選挙で稲津議員が票差を広げて勝利しており、今回も着実にリードを守ると予想します。

北海道11区

 立憲民主党の石川香織議員と自民党の中川ゆうこ議員が全くの互角の戦いを繰り広げていると予想します。立民を名前先順としましたが、前回選挙の得票率の差が3.5%、票差も詰められるていることなどからどちらが勝ってもおかしくない展開と思われます。

北海道12区

 自民党の武部新議員が着実にリードし立民のかわはらだ英世候補が追う展開と予想します。過去4回にわたり、武田議員が安定した票差で勝利しており今回もリードを守り抜くと考えられます。

比例北海道

 自民4議席、立民2議席、公明1議席、維新1議席と予想します。前回比立民1減、維新1増となります。直近の参院選の結果を機械的に反映すると僅差で共産が維新を上回るのですが、 統一地方選で維新が道内に足場を築く一方、共産は議席を減らしたこと、立民の現職に配慮して共産は選挙区に候補を立てにくいことを考えてこの予想としました。

総評

 選挙区、比例合計で立民7.自民10.公明2..維新1という予想になりました。全体的に北海道では立民の根強さが伺えます。一方で1区9区11区では立民が議席を落とす可能性もあり、全体の情勢に影響しそうなブロックです。また、維新も議席獲得の可能性があり注目されます。

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