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自宅ではじめる小さなピラティス開業の教科書【note版】


ピラティス開業支援 イエデスタ代表
まつざわてっぺえ

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はじめに

◆この本を書こうと思った理由

数ある本の中から、本書を手に取っていただきありがとうございます!

あなたは、ピラティススタジオを開業されたばかり、もしくは、これから開業したいと考えている方だと思います。

でも、「スタジオを開業したいけど何から始めたらいいの?」だったり「開業したけどなかなか集客ができずに困っている」というお悩みを持っていらっしゃるのではないでしょうか?

この本はそんなあなたに向けて、具体的な開業ステップと失敗しやすいポイントをシェアするために書きました。

読んだ後だけ気分が高揚するような耳触りのいい話や、楽に稼げるノウハウ、裏ワザはほとんどありません。

そのかわり本気で開業を成功させたい方にはきっとお役に立てると思います。

申し遅れました&はじめまして。
著者のまつざわてっぺえと申します。

ボクは現在、ピラティスインストラクターさんの開業を支援する「イエデスタ」を運営しています。

この3年間で150名以上のインストラクターさんの相談に乗り、開業&集客サポートに関わらせていただいた方は40名を超えました。

ですがボク自身はインストラクターではありません。

なぜインストラクターでもないただのオッサンが、ピラティススタジオの開業&集客サポートをはじめたのか?

それは「インストラクターの妻と二人三脚でつくった自宅ピラティススタジオの、たくさんの失敗と成功体験を多くの人に知ってもらえたら」という思いつきでした。

不安でいっぱいだったスタジオ開業したての頃。
「ああでもないこうでもない」と妻と一緒に試行錯誤に明け暮れた日々。

集客がうまくいかず、精神的に落ち込んだこともありました。
必死でレッスンをするも、収入がなくパートに逆戻りした時期もありました。

しか~し!

いまでは1レッスン1万円。お客様を断らなければならないほど予約が入るスタジオになり、一緒に働いてくれるインストラクター仲間もできました!

金銭的な安定も魅力のひとつですが、なにより楽しそうに仕事をしている妻を目にすると、「子育て世代の僕らの身の丈にあった働き方だなぁ」と思います。

そして「この開業方法を他の方にも実践してもらい、楽しく働ける人をもっと増やしたい!」と、「家でスタジオ」略して「イエデスタ」という屋号とともに、布教活動をはじめることにしました。

ピラティス開業の布教師ザビエルとはそう・・・僕のことです。

うちの妻だけでなく、たくさんの方の開業をサポートする中で、みんなが共通してぶつかる壁、失敗しやすいポイント、悩み、そしてその打開策もわかるようになってきました。

それを今回1冊の本にまとめています。

あなたのピラティススタジオ開業への、勇気ある一歩を踏み出すキッカケになれば嬉しいです!

◆いま、女性のパーソナルピラティスが熱い!

「自分の好きなこと、得意を生かす仕事をしたい!」

これを実現していくには、そもそもビジネスとして今ニーズのある市場に自分をポジショニングしていくことが必要です。
市場がなければいくら自分が好きでもお金にならないので事業として継続できませんからね。

では空いているポジションはどこなのかというと、いまパーソナルトレーニングの市場が非常に熱いです。
とはいえ「パーソナルトレーニングジムって、めっちゃ増えてきてライバルが多すぎるんじゃない?」と思いませんか?

そうなんです。

でもよく見てみると男性のパーソナルトレーナーばかり。
トレーニングをしたい女性が増えてきたにも関わらず、女性パーソナルトレーナーはまだまだ少ないんです!!

実は、女性のお客さんには「運動しているところを男性に見られたくない」「女性トレーナーがいい」という声がかなり多く、そんな女性達の需要に「女性専用の小さなピラティススタジオ」がバチっとはまって人気になっていると僕は結論づけています。(もちろんピラティス自体の人気もありますが)

女性専用 × 女性トレーナー × マンツーマン個室ピラティス

ここが、いまボクがスキマだなって考えている市場ポジション!

しかも!
マンツーマンのビジネスモデルって大手企業が参入しづらいんです。なぜなら大手起業が経営するほど大きく稼ぐのが難しいから。なので、個人経営のインストラクターにとっては穴場なんですよね。

最近では理学療法士の方がピラティススタジオを開業するという相談も増えてきました。

海外では、医療施設内にピラティススタジオが併設されていたり、ピラティスが保険適用となるケースもあります。
日本も予防医療に力を入れていく方針ですので、ピラティス業界自体の盛り上がりも期待が持てますね!

第一章 自宅開業の3つのメリットとデメリット

うちの妻は自宅で開業しましたが、僕が開業に関わっているインストラクターさんの約3分の1は、自宅ではなくスタジオを借りて開業しています。

もちろんスタジオを借りるメリットも大いにありますが、ボクが自宅での開業をおすすめする理由をまずはお話しますね。

◆メリット1 赤字リスクゼロでお値段以上を実現

インストラクターさんが資格を取って開業するときに、まず思いつくのは場所を借りてスタジオをオープンするパターンですよね。

ただ、賃料という固定費がかかるということは、そのぶんの売上をつくらなければ赤字です。

個人経営のパーソナルレッスンでは対応できる客数に上限がありますので、そうなると客単価を上げる必要が出てきます。

しかし、まだ実績がないうちからレッスン価格を高めに設定してしまうと、最初の集客が非常に難しくなるのです。

実績がないのに他より高いスタジオには行かないですもんね。

実際に「家賃が毎月10万円以上かかっているのに、売上が10万円いかずに赤字です。どうしましょう?」みたいな相談を受けることもあります。

一方、自宅開業であれば場所コスト&集客コストがかからないため、事業存続にかかわる赤字リスクがなく、お客さんが通いやすい価格で立ち上げられます。

つまり、思い切って地域最安値スタートではじめることができ、最初の集客がとても楽になるのです。

精神的に追い詰められることが少なくなりますので、斬新なアイデアがうまれやすく、チャレンジしやすい環境で事業を育てていくことが可能となります。
当然、数をこなすことで実績もどんどんついてきて大手に負けない「お値段以上♪」のサービス提供が可能となりお客さんの満足度も上がります。

地域最安値と言っても「とにかく安売りすればいい」と言うのではありません。
開業後、お客さんが増えてスキルがつき、自信もついたら差別化しながら値上げをしていきます。(詳細は第四章)

まずは自宅ではじめ、売上が安定してからスタジオを借りれば、赤字リスクを考えずにすむのでマイペースに集客ができますね。

◆メリット2 みんなに好かれなくていい。たった20名の濃いファンを集めよう!

大手スタジオは運営するのにたくさんコストがかかっているので、大量の会員を集めなければなりません。
ですが、個人運営の小さなパーソナルスタジオであれば、すぐ満員になりますので大量に会員を獲得する必要はありません。

少ない人数でいいので、自分のコンセプトとお客さんのニーズがピッタリ合い、長く継続してくれるお客さんを20人集められればいいのです。

ニーズに深く刺されば、お客さんは全く退会しません。実際、妻の教室は1年に1名も退会しません。

小さなスタジオではみんなに好かれる必要はなく、10人中たった1人に120点を取るレッスンをすればいいのです。ぶっちゃけ残りの9人は0点でもいいです。

退会しないので、ある程度予約が埋まれば必死で集客しなくてよくなります。
経営するにあたって毎月の売上が安定しているというのは気持ちの余裕が違いますよね!

◇例えば、あなたが月に30万円以上稼ぎたかったら?

月に20日稼働して、1日3レッスン、1レッスン単価6,000円だったとしても月36万円に到達します!

お客様の来店頻度にもよりますが、この場合は約20〜25名の会員で満席になります。

ピッタリ合うお客様だけで十分ということがお分かりいただけたでしょうか??

また、お客様から「えらばれる」のも大事ですが、こちらが「お客様をえらぶ」という気持ちも大事にしてください。
なぜならインストラクターは〝自分自身〟が商品なので、自分の気持ちがちょっとでも乗ってないとレッスンの質に影響するからです。

嫌なお客さんが1人いることで、他のお客様にも気持ちが伝染してしまうことってないですか?自分の気持ちに悪影響を及ぼすお客さんは必ずお断りしましょう!

相手を選ぶことができなければストレスフルな雇われサラリーマンと変わりません。自分で開業するメリットは「自分でお客さんを選べること」。そのメリットを最大限にいかさなきゃボクは独立した意味がないと思いますよ。

◆メリット3 子育てや家事と両立しやすい

スタジオを借りる場合は移動に時間がとられますが自宅で開業すれば移動時間はゼロ。子育てや家事との両立は格段にしやすくなります。

レッスンが途中で1コマ空いても、そこで家事・炊事などができますね。

また、スタジオを借りると「家賃の元をとらなきゃ」とたくさんレッスンを入れてしまいがちですが、自宅開業ならそんなプレッシャーも少ないです。

自分の時間をちゃんと取りながら無理なく働きたい。そんな方にも自宅開業はオススメです。

◇うちの妻のある1日

7:00 起床・朝ごはん
8:00 子供を小学校に送り出す
9:00 掃除
10:00 レッスン1人目
11:00 インターバル
11:30 レッスン2人目
12:30 お昼ごはん
13:30 レッスン3人目
14:30  次の日の準備
15:00  洗濯や 晩ごはんの準備
17:00  家族で晩ごはん


◆デメリット

自宅開業にはデメリットもありますので、ここもチェックしておきましょう。

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