健康のために運動すると、次の日、
身体を痛めていることに気づきます。

次の日に気づくあたりが、歳を取ったということね。
情けないわ。

おじいしゃん、わらしはどうしたらいいの？

クララに聞いてみては、どうじゃ。

クララ、教えて！

それはね、水なしでも飲める喉のお薬だけど、
似たようなお薬で龍角散があるから、
製造中止になったの。

でも、
また龍角散ダイレクトっていう新商品も出ているわ。
あまり効かないけど。

それ、クララや！
あんた、何言ってるの？

ペーター！

話は変わって。

テレビで、
「太らないラーメンの食べ方」をやっていました。

最初にチャーシューを食べて、次に野菜。
そして、麺。
スープは飲まないように。

先に、吸収の遅いものから食べると、太らないんだって。

この医者、何言ってんだ！

ラーメンのスープを飲まへんて、何やの。

スープは、ラーメンを作る人の魂です。
飲まないことが、どれほど失礼なことか。

太るのを気にするなら、ラーメンなんか食うな。

ラーメンは、まずスープからです。

最初のひと口をすすって、
どれほどのこだわりを持って
作っているかを確かめるんです。

そして、麺。
太さ、コシ、香り、縮れ具合なんかを楽しむんです。

次に野菜などの具を食べて、
麺やスープとの相性を知ります。

その次はチャーシューに行きたいところですが、
安易に手を出して良いものではありません。

チャーシューは、ラーメン国の王。
下々の者が、すぐに食べて良い存在ではありません。

幾度となく、スープ、麺、野菜を体験した後に、
厳かに手を合わせて、少しずついただくものです。

スープ、麺、野菜、麺、スープ、麺と繰り返した後、
そっと箸でつまみ、ゆっくりと口へと運びます。

しかし、決してひと口で食べてはいけません。
大きくて半分です。

ラーメン国を明るく照らす、
チャーシューの有り難さを噛み締めるためです。

残り半分は、丼に戻します。
しばし、お別れします。

そして、またスープ、麺、野菜を楽しむのです。

ラーメンは麺とスープが主役ですが、
チャーシューはラーメン界のバイプレーヤー。
じっくり楽しむものなのです。

これが、私のラーメン道。

それほどお店のラーメンを
食べ歩いているわけではありませんが、
塩ラーメンが好きです。

お気に入りは、大阪の「揚子江」。