知っておきたいテレビ的な撮影の基礎③カメラワークには意味がある

テレビができて、多分70年くらい。
70年間かけて、日本のテレビは独自進化してきたわけで。
※「わけで・・・」って書くと、北の国から感半端ないね

先人の知見をもとに、どんどん上書きしているので
映像の撮り方も、とてもロジカルに考えられています。

つまりは
全てのカメラワークに意味がある

※みんなで声をそろえて、言いたいくらい大事!

これを読んだ、若いクリエイターさんたちが
スキルアップ・レベルアップしてほしーなぁと。
それが私の働く意味かなぁと。思っております

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>ずっと書いてますが、簡単な自己紹介・・・

(読まれた方は吹っ飛ばしてください)

私は、フリーランスなのに、日テレの番組の総合演出をしています。

普通、総合演出は局員か、大きな制作会社の上のディレクターがやるので
相当、珍しいパターン。
それなりにいろんな経験をしてきたので、そこが評価されているのかなぁと。
そんな経験を活かした、映像制作に必要なノウハウをまとめたnote。
番組の若手のために書くけど、それだけだともったいないから
公開します。

テレビ番組の作り方って、マジでマニュアルになってなくて
基本、全てが口伝です。本にもなっていません。
※それだけにいろんな手法があって、バラエティに富む番組があるのだと思いますが。
なので、業界の若いディレクターにとっても、貴重な気はしております

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とにかくカメラワークの意味について
駆け出しのころは、叩き込まれた。

今は、ADさんたちには優しくあるべきとなっているので、
誰も深く教えないし、
むしろ、その伝統が受け継がれなくなってきている気がする。

優しさって、何かね?ほんと。
優しい=なんでもOK じゃないよね

まぁ、受け継がれないことに危機感を持っているから
これを書いているわけで・・・
※私の中のジュンが暴れだしてる。

というわけで、ここからは

超初歩的なカメラワークの意味を書きますん


①ズームイン →ここに注目してください
②ズームアウト→実は、全体はこうなっているんです
例)
「このケーキには、大きなりんごが入っているんです」と伝えたいなら
⇨ケーキ 全体から中のりんごにズームイン

「大きなりんごが入ったケーキなんです」と伝えたいなら
⇨りんごのよりからズームアウトしてケーキ 全体

「ラーメンを頼むとおつまみが10種類付いてくるんです」と伝えたいなら
⇨ラーメンからズームアウトして 料理のグループショット

「11種類のセットですが、メインはラーメン!」と伝えたいなら
→料理のグループショットからズームインして、ラーメン
ってことです。

③パーン →こんなに広いんですよ or よく見るとこうなってます など
例)
高台からの広い絶景を表現したいなら パーン
エビたっぷりのドリアを表現したいなら エビがたくさんのところをパーン

ちなみに、ちょっと違う例ですが「狭い通りにあるお店」と伝えたいなら
→狭い通りからパーンしてお店の外観

④全体像が見えているFIX(固定した画)
→全体はこういうものです。とはっきりわかってもらう

⑤よりのFIX(固定した画)
→よく見ると、こうなってます。(ズームインに近い)

カメラワークのスピード(尺)も重要

ものすごくあたり前のことですが、
映像は時間とともに流れるので、カメラワークのスピードも
よく考えて撮らないといけない

※なんだったら、
 同じワークでもスピードは数パターン撮った方がいい場合がある

しかも、テレビの場合。
ほぼ必ずナレーションがあるので、ナレーションのスピードにあわせて
カメラワークもさせなければいけない。

要するに、見せたいものがあるからワークをする。
ナレーションのタイミングに合わせて、言っているものが
きっちり映っていればいいという感じです。

しかも、しかも、テレビの場合
前にも書いたように、同じ映像が続くのを異常に嫌うので
編集する時を考えて、複数の組み合わせができるように
しておいた方がいいです。

以上、カメラワークの意味、初歩中の初歩編でした。

すげー真面目に書いちゃったっ、てへっ

次はもっと砕いて書いてまいます。

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これまでの記事も気になった方は、お暇なとき読んでください。

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