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高校二年生

高校二年生が今日で終わりを告げた。四月には私は遂に高校三年生として制服を纏う。

この一年間は今までの人生とは比べられないほど毎日が輝いていた。沢山の幸せを貰ったし沢山の出会いがあった。その分沢山の悲しみと別れに苦しめられた。


高校二年生の始まりと同時に中学生以来の彼氏が出来た。愛情表現が憎いくらい真っ直ぐで素直な人だったから私の全てを愛してくれた。そのおかげで私は自分に自信を持つことが出来て新しいクラスで友達を作ることが出来た。私とどこか似ていて一緒にいて素でいられる友達だった。友達との仲が深まっていった頃、彼氏からの愛情が段々私への執着になっていきお互いがお互いを傷付けるようになった。私は一緒にいることに疲れてしまい別れを告げた。それからあまり日が経たずに同じクラスの人と付き合った。私にとって初めての経験だった。好きな人と一緒に帰り放課後デートしたり周りに冷やかされる日常はどこか現実離れしていた。だけどこの幸せと引き換えに私は友達を失った。周りは私の彼氏を快く認めることが出来ないと言った。確かに元彼と違って愛情表現はあまりないし私に対してどのくらい本気なのかよく分からないまま付き合った。だけど目の前の幸せに目が眩んでしまった私は友達の言葉を素直に飲み込むのに時間が必要だった。その間に突然冷めたと言われ振られてしまった。

私は今一番だった友達と恋人を失った。この一年間で手に入れた物は何一つ手元にないけど、きっとこの経験は無駄じゃなくて何かを私は得られているんだろう。だけど喪失感が酷くて、何だか同じ場所に戻った気がして不安になる。


沢山の幸せを見せて貰った。沢山傷付けたし傷付けられた。愛がゆえにすれ違った。人を愛すことは難しい、誰かに愛されたいという幼少期からの欲求を満たした今愛されることより愛すことの難しさを知った。上手く愛せなくてごめんね、だけど皆のことちゃんと大好きだった。

私に失う物はこれ以上ないから、高校三年生は自分らしく周りを愛せるようになりたい。素直さを忘れずに生きて行きたいな。

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