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子育ては最高のエンタメ

膝の上で息子の頭をシャンプーしているとき、思いついてしまった。

今、この瞬間のこの想いを書き留めたくて、息子に飲み物を飲ませながら急いでスマホでnoteを書いている。

子ども一人あたり平均で3,000万円かかると言われている中、我が家は3人の子どもたち。

ごく普通の会社員であるぼくと契約社員の妻。
一般家庭の我が家にとって財政的な余裕があるわけでは全くないし、共働き必須で家計は常に火の車。

もはや、自転車操業も慣れてくれば平常運転とすら感じてきている昨今だが、そんな中でも子供と過ごす時間というのがきれいごとでなく本気
でかけがえのない時間となっている。


まずは我が家の3人の子どもたちを簡単に紹介しよう。

小学3年生の生活はチャランポランだが何故か学校の成績が良い長女と、幼稚園年長の割としっかりものだけど頑固で意思を曲げない鉄の女の次女、そしてそんなふたりの姉をメロメロにしている甘え上手な末っ子長男の2才児。

そんな子育て真っ只中の今の率直な気持ちは、今しか残しておけないものだとふいに思い立ったので、忘れないうちに書き連ねておく。

ひとり3,000万円はほんとにかかるのか

3人の子育てをする我が家にとって死活問題なこの話。
信憑性はどうなのか。

※リベラルアーツ大学「子育て資金対策の基本戦略(図解)」より抜粋

教育費だけでこれだけかかるというわけではなく、養育費(食費や被服費など)も含まえた上ではあるようだが、私立にいったら3000万どころの話ではないのか…。

ごく一般的な収入の夫と契約社員の妻の世帯収入だけで、本当にこの費用をどうにかできるのか。

子育て費用は住宅費用、老後費用と共に3大費用の一角となるくらい大きな費用。

正しい知識をつけてこの不安は乗り越えるとして、それでも子どもがもし仮に「医学部に行きたい」とか言い始めたときに、その夢の背中を押してあげられる親となれるのか。

今のままでは正直言って不安が残る。

これからの時代、複業などで自分のスキルを高めつつ、+αの収入を確保していくことも必要。
本業がどうなろうと食いっぱぐれないようにしておく。

まだまだこれからもバリバリ稼いでいく必要があるが、お金のために稼ぐ姿を子どもたちには見せたくない。

どうせなら、楽しく働いている姿を見せたい。

そういった意味でも、やりたいことを全うするために複業に取り組んでみるのも大切だと考えている。

子育ては真剣勝負だから楽しい

いきなりお金の話で不安になってしまったが、こういったシビアなところもあるため、子育ては常に真剣勝負。

子どもは全力でワガママを言うし、全力で親を愛してくれる。
当然、これに親として応えないわけにはいかない。
こちらも全力で怒り、全力で愛す。

平日は毎朝起こして、着替えさせて、ご飯を食べさせて、準備して出発。

その間、自分の着替えやみんなの朝ごはんの準備、ゴミ出し等の雑務もこなす親は朝からヘトヘト。

仕事から帰れば、ご飯の準備。
2才児はなかなかお母さんから離れないし、姉妹は喧嘩をし始める。

ピアノの練習はなかなかしないし、明日の準備は何度言ってもしない。
お風呂に入れて寝かせるまで、親に安息の時間はない。

ぼくがテレワークのときは、夕方から2馬力になるので育児と家事が効率化できるが、出社のときは定時上がりでも帰りが19時は過ぎてしまう。

それに引っ張られて子どもたちは寝るのが遅くなり、家事はどんどん後回しに…。

やっと来た土日も元気な子どもたちの朝は早い。
目覚ましをかけずとも、姉妹の喧嘩の声が騒がしくて勝手にこちらの目は覚める。

週末は子どもたちのピアノや一緒に買物するだけで終わる・・・。


こういう話を独身の後輩にしてしまうと、自分の時間がなくて辛くないかと心配されてしまうわけだが、これが不思議とそこまで辛くない。

そりゃ、平日はヘトヘトになって倒れるように寝る毎日だし、土日もひとりでゆっくり読書…などは子どもが生まれてからほぼないに等しい。

そんな中でも週末は妻と交代でちょっとずつ一人の時間を作るなどの工夫をして、ひとり時間を捻出する。

こうしてやっとのことで捻出したひとり時間だからこそ、その貴重な時間をどう有意義に使うかを必死に考える。
最近は妻はホットヨガ、ぼくはジョギングと健康的なひとり時間を過ごすことが多いが、まだまだこれから試行錯誤は続いていくだろう。

練りに練られたこのひとり時間は、独身時代のただなんとなく過ごしていた時間の何倍もの価値のある時間になる。


話を戻して、平日・休日共に仕事以外のプライベートな時間のほとんどは子どもとの時間に割かれているわけだが、これはこれで割と楽しい。

公園で一緒に遊んだり、家でゲームをしたりと物理的に遊んで楽しむというのもひとつだが、子どもたちのできることが日に日に増えていく。

話がどんどん通じるようになってくるし、どこで覚えてきたのか難しい言葉や考え方もいつの間にか覚えている。

姉妹喧嘩のときなども長女の怒り方がまあ妻にそっくりで笑えるし、なんだかんだでそんな長女が大好きな次女もかわいい。
長男が歌う舌っ足らずの歌も、間違った歌詞も聞くと思わず笑顔になってしまう。

それもこれも、全てお互いに真剣勝負だからこそ、ここまで楽しめるのだ。

何の手もかからない子どもだったら、言われなくても片付けられたり、電気を都度消すというそんな些細なことに感動することなんてないだろう。
本気で困ったり悩んだり悲しんだし怒ったりすることがなければ、ここまで成長を楽しむことはできないのかもしれない。

子どもという最強の投資

こんなことを言うと批判を受けるかもしれないが、子どもを育てるというのはある種の投資的な意味合いもあると思っている。

もちろん、損得勘定で子どもを育てているわけではない。

ただ、子どもが成長をしていくにつれて、ぼくや妻の生活の手助けとなってくれることは少なからずあるだろう。

実際、今でも"気持ちが乗っていれば"長女と次女はお風呂掃除をしてくれるし、もう少し大きくなれば料理や洗濯などもできるようになるかもしれない。

おままごとが好きな長男が料理男子になってくれる気配もある。

ぼくも妻も3人兄弟であることも、こういった家族の協力というのを実体験として感じているのかもしれない。

実父が亡くなった時、お人好しでなんでも業者の言いなりになりそうな傷心の母に変わって、ぼくが葬儀屋との調整をしたり、姉の名義で墓を契約したりと何十年ぶり姉弟力を合わせたような気がする。

ぼくら姉弟がいなければ、やらなければならない手続き関係の整理を母一人では到底できなかっただろう。

実際母も「3人産んどいて良かった」と親戚に漏らしていた。
子どもたちのおかげで存分に父の死に向き合うことができた、と。

社会人になって自分で稼ぐようになれば、いくらか生活費を家計に入れてくれるかもしれないし、とんでもない才能を発揮して、親に悠々自適な生活をプレゼントしてくれるかもしれない。

現実を考えれば、老後に2,000万円は必要であり、まだまだ平均余命は伸び続ける中お金は必要になってくる。

健康面においても、人は誰かに頼られなくなると一気に老け込むということを考えれば、子供が3人もいれば誰かしらは自立した後も頼ってくるだろう。

3人共結婚しない可能性もあるだろうが、孫など
家族が増えることもあり、さらなる楽しみだって生まれてくる。

そんな恩恵に預かりたいから英才教育をしていくという話ではなく、彼女たちが自立して生活できればそれだけで満足ではあるが、結果的にぼくら夫婦にとっても楽しみであることが増えるわけだから、人的資本への投資という面においては十分過ぎるくらい価値はあると思っている。

もちろんリスクがないわけではない。

グレたり、犯罪者になる可能性も孕んでいる。
だからこそ、真剣に子育てをするということが少なからずリスクヘッジにもなるのではないだろうか。

自分の成長にも繋がる

子育てを通じて、自分自身も成長していることを感じる。

テストで100点を取ることよりも、どうしてそういう答えになるのか、背景や考え方に思いを馳せて理解することの方がずっと尊いもので、それはただの知識ではなく経験として残っていく。

ただ覚えるだけの勉強に意味はない。

こんなこと、自分が子供の頃は考えもしなかったが、そう感じることができるようになったのも子育てに真剣に向き合うことができたから。

他にも子どもに視点や歩幅をあわせることによって気づくことも多い。

創造性が掻き立てられることも一度や二度ではないし、そんな子どもが夢中になるおもちゃや遊具の子供をひきつける工夫などを見てもマーケターとして刺激を受けることが大いにある。

仕事におけるコミュニケーションや人材育成などは子育てとかなりの部分で通ずるところが多い。

子どもたちに偉そうなことを言っておいて、自分がポイ捨てをしていたり、周りの人に迷惑をかけるわけにはいかない。


こうやって考えてみると、子育てというのはエンターテインメントであり、確実性の高い投資であり、コミュニケーションやマーケティングの学びにもなる。

もちろんそんな中でもつらいこと、悲しいこと、不安なこと、腹の立つこと、疲れること…探せばきりがないが、それでもエンタメだと思って向き合ってみる方が、きっとさらなる楽しみに広がっていくのではないだろうか。


子育てに悩むみなさん。
悩むことはとても素敵なこと。
こどもも大人もお互いに真剣だからこそ、本気になって怒り、本気で泣く。

真剣に悩んでいることは必ず後になって、よかったと感じられるときがくる。
どうせ思い返せばいい思い出になってしまう。

だからそんな紆余曲折、試行錯誤を楽しんで乗り越えよう。

子育ては最高のエンタメ!


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