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タイムに縛られ過ぎるな

長距離走のトレーニングの強度を決めるにあたり、多くの人は「タイム」を目安にしていると思います。私も昔はそうでした。ただ、経験を重ねるにつれて「タイムに表れない要素」をより重視するようになったように感じます。

トレーニングには「客観的強度」と「主観的強度」があると思います。客観的強度とはタイムや距離といった第三者から見ても普遍のもので、主観的強度とは身体が感じる強度のことです。ちまたのトレーニング理論は分かりやすさもあって客観的強度で説明されがちですが、実際には主観的強度をメインに考えたほうが負荷が適切で効果が上がりやすく感じます。

寝不足や疲れている時などに絶好調時と同じ練習はできませんが、タイムや距離を落としても主観的にはきつく感じられるため、主観という基準で見れば通常より練習の強度を落としても効果が得られるとも言えます。それって本当に効果あるの?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、多分あります。日常生活で負荷がかかっている分、トレーニングでの負荷は本来の強度よりも差し引く必要があります。そうやってトータルで身体への負担を考えることでトレーニングで本当に必要な強度が見えてきます。

練習時の主観的強度は心拍数である程度把握できるので、いつものように走れないな、という日はあまりタイムを意識せず感覚や心拍優先でメニューをこなしたほうがいいと思います。ただし、主観的強度で効果が得られるのは主に心肺機能なので、筋力は客観的強度を軸に考える必要があります。そういう意味ではマラソンなど距離の長いレースをターゲットにする場合は客観的強度と主観的強度の両方からトレーニングを考える必要がありそうです。

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