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花柳界の迷信

大正時代に栄えた花柳界ですが、そこでは様々な迷信が生まれました。

今回それを紹介します。

1、料亭や女郎部屋では、敷居に清めの盛り塩を置く。もし客が知らずに内に蹴りこんでくれると客が多く、反対に外へ蹴りだすと客足が少ない。

2、門口や格子戸に膏薬をはられると、客がこなくなる。

3、茶はチャと呼ばず、ブブという。女郎が茶をだすときは、まず初めに必ず自分の茶碗に注ぐ。

4、客がないときは、荒布(アラメ)の汁をふりまいて客寄せのまじないとする。

5、ステッキのさきで格子をガラガラいわせると、客がこない。

6、芸者、女郎の尻をたたくと、お茶をひきます、と嫌な顔をする。

7、博多の一般家庭もそうだが、花柳界でも鯛料理から喉の骨がでると、縁起がよい。

8、耳のかゆいのが朝は右、夕方が左だと、よいことがある。

9、女は生味噌はくわぬが、25日の焼き味噌は天神宮様に関係があると歓迎する。

10、財布にサイコロや春画をいれておくと、お金が入る。

11、帯をもらうと縁がつづく。しかも高いものほどよい。

12、娼妓は写真を撮ると縁が切れるといって嫌う。

13、漬物三片は首を切られるときのことだ、といって嫌がる。

14、手拭をもらうと縁が切れるので、娼妓は嫌う。

15、芸者は鏡を上向きにすると嫌う。上向きの鏡に鼠が映ると、死相の表れ。

16、杓子や鉄瓶を逆に持つと不吉。

17、梯子段の途中で立ったり座ったりすると悪いことが起きる。

18、下駄をもらうと縁を踏み切る。下駄の緒が切れると、その日は運勢が悪い。

19、味噌汁をご飯にかけるのは縁起が悪い。

20、一杯めしは死んだときのものだから、食ってはならない。

21、朝さむらいに夕方坊主といって、朝に侍、夕方に坊主に出会うと吉兆といった。

侍がいなくなると侍が山伏になって、朝方、山伏のホラ貝をきけば、客は居続けてくれると喜ぶ。

現代にも残っているものがあると思いませんか?

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