無償で、いけばなを教えている理由


私は今、インドネシアで駐在妻のお友達に対して無償でいけばなを教えています。

月に1〜2回のお稽古ですが、なぜ無償なのか、
自分自身もブランクがあり、学び直しの途中だからということもありますが
一番大きな理由は「駐在妻だから」です。

これは自分自身が当事者になって初めて知ったことですが、駐在妻という立場もなかなか厄介なもので、自由に金銭を稼ぐことができない(難しい)のです。
どちらにお住まいかにもよりますが、ビザの関係もあり制限があります。
また、仮にビザの問題が解決されたとしても夫の職場が妻の就業を禁止している場合も多いそうです。
理由は、駐在中は日本にいるときにはつかなかった諸々の手当等があるため他の社員との公平性を図るためということが主だそうですが、それに隠れて会社側の税金面の手続きが煩雑になるから、ということもあるそうです。

これだけ共働きが当たり前になった現代では諸々の手当なんかよりも元の妻の収入の方が大きいという方も多いんじゃないかなと思ったり(我が家は結婚してからずっと専業主婦ですが)、そもそも海外で日本で当たり前だった生活や安全面をキープするためには、日本にいるときの何倍もお金がかかるのですが(駐在したら、本帰国後に家が建つと言うのはもう過去の話!)…。
だいぶ時代錯誤な制度が今も続いているという印象ですが、自分で変えることのできない現実は受け入れなくてはなりません。

夫の会社はイエスともノーともない曖昧な感じだし、現地の会社に就職するということでもないのですが、面倒なことになりたくはないので
私はお稽古を皆さまの当日使うお花代だけを集め、無償で行なっています。
寧ろ、当日の前に試しにいける分、当日のデモンストレーション用の花は身銭を切っている状況です。

ただ、これをする中で無償でもはじめてみて良かったと思うことがあるのです。
それは、いけばなを教えることがお金を1円もいただかなくても楽しくやれることと言う事実に気がつくことができたことです。

これは私にとっても大きな気付きです。
どんな花材にするか考える時もワクワクしますし、お稽古に参加したいと言ってくださる方がたくさんいることも嬉しい。
お稽古の時間はあっという間に過ぎるし、終わってからも余韻に浸ってしまします。

日本に戻ることになったら、これで少しばかりお小遣いを稼ぎたいなと思いますが、今はこの現状でも十分満足しています😊
帰ってから良いアウトプットができるように、今は地道な経験をコツコツを積み重ねていきたいです。

でも、もし今後駐在する国で就業を認めてもらえるようなことがあれば、現地のお花屋さんでアルバイトしたりしてみたいなぁなんて妄想しています💐
ヨーロッパとか…。ないかしら?笑

それではまた。


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