「他責思考」という言葉が嫌いだ。
自分が嫌いな言葉の一つ、それは「他責思考」だ。「他責思考」が嫌いなのではない。「他責思考」という言葉が嫌いだ。もちろんその逆「自責思考」という言葉も嫌いだ。
その理由はなぜか。それは間違ってるからだ。
他責思考は「他の人に責任がある」と考えること。自責思考は「自分に責任がある」と考えること。漢字を素直に解釈するとそう考えるのが自然だろう。
そして、他責思考は悪いことで、自責思考が良いこと。
そう言われている。
しかし、それは本当だろうか。
自分は前の会社でいろいろ頑張った。技術力向上はもちろん、他の人の手助けも積極的にやった。
しかし、結果的にうまくいかなかった。
自分がうまくいかなかった理由は何か、どうやったらうまくいくのかを考えた。
しかし、いくら考えても答えが出なかった。自分にできることはやり尽くしていたからだ。
思いついた理由はただ一つ。SIerという業態が悪い。
しかし、それは「他責思考」ではないだろうか?そう考えて悩み続けた。
転職活動をしてもなかなか先に進まなかった。転職理由を聞かれて、前向きな答えが出せなかった。
そして、転職活動はうまくいかなかった。
今の会社の面接では、リーダーシップを発揮した経験を聞かれた。
これなら答えられる。どのように考え、どのように行動したか。
そして面接に受かった。
転職してから1年経った。自分で言うのも何だが、十分活躍できていると感じる。
自分で言うのも何だが、他の会社は何で自分を「見抜けなかった」のだろうか。単なる巡り合わせの問題かもしれない。ただ、他の会社でも十分活躍できていたと感じる。
それはもしかしたら「他責思考」という言葉の呪いかもしれない。
自分は確かにSIerという業態に見切りをつけて転職することを決めた。しかし見切りをつける前の2年間、いろいろ頑張ってきた。そしてこの環境ではこれ以上頑張っても無駄だと分かった。だから転職を考えた。
しかし、その2年間のことを聞いてきたのは今の会社だけだった。
だから、自分にとって「他責思考」は呪いの言葉だ。
自分はもういいんですけどね。終わったことだし。
しかし、呪いの言葉に惑わされる人をなくしたい。
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