「池上彰の教養のススメ」を読み終えた

読むきっかけ

会社の本棚から何気なく取ってパラパラめくっていくうちに「これはおもしろそう!」と思い読むことにした。
教養についても興味があったし、池上彰さんの本も読んでみたかったし。

教養とはなにか?


本を読んだ限りではこういう意味かな。
・すべての分野の土台となるコア知識
・社会の基盤となる知識体系
・時代の変化にとらわれない考え方

ちなみに、教養を英語化すると「リベラルアーツ」
これは知らなかった。

社内勉強会でもリベラルアーツをテーマにしてる会があったな。
参加しておけばよかった。。。

すぐ役にたつことは、すぐ役にたたなくなる

これは小泉信三の言葉。
先端の学問や技術を学んでも、その知識は数年で陳腐化してしまう。

5年や10年経ってもゆらがない、陳腐化しないもの、それが教養。
先端とは逆、それぞれの学問分野の気をにあたり哲学や宗教や古典を学ぼう。

教養を身につけるには?

自分の専門分野とは遠く関係のない分野の学問を学ぶ。
時間があるなら社会人講座を利用する、それが難しいならたくさん本を読む。

池上さんのオススメは 歴史 を学ぶこと。
歴史を学ぶことは、人そのものを学ぶこと
人間を学ぶのは一生使える実用的な勉強となる。

ギリシャ哲学もオススメらしい
哲学を知れば、人間のさまざまな心理がすべて織り込まれている。
人が何に怒り、何に覚え、どうすれば心を開き、どうすれば仲間になるかが見えてくる。

教養が足りないとどうなるか?

教養を見につけず専門知識ばかり学ぶと、新しい時代に対応することができず「使えないヤツ」となってしまう。
その証拠として、実学志向の専門知識ばかりを学ぶ日本の大学と、教養メインに学ぶアメリカの大学を比べると、違いは明らか。
アメリカはAppleやGoogleを筆頭に、時代の流れにうまく乗って世界に進出してヒットしていく。

教養が足りないと、日本のように枠組みのなかでしか動けない。
アメリカは型破りの発想で、どんどん世界を席巻していく。

日本の学校教育では教養が軽視されている

大正時代ごろまでは大学で教養を中心とした授業内容だったが、
昭和から大学が「実学志向」になっていき、先端的な知識を教えるよう政府が方向転換した。
教養授業が減ったことにより、学生は陳腐化しやすい専門知識しか身につかず、時代の流れに対応しにくい人間ができている。

アメリカのトップ大学では教養を徹底して教える

一方、よく比較されるアメリカの大学では教養を徹底的に学生に叩き込む。
しかもその教養の範囲がものすごく広い。
社会科学や文学や哲学、美術、音楽までカバーしている。
この教育方針により、アメリカの学生は教養を身に着け、時代にとらわれない考え方で世界舞台で活躍していく。

アメリカのMITで教えることは、「知識ではなく学び続ける姿勢」
学び方を教え、社会にでても自ら学び、成長していける姿勢を重視して教育している。

教養教育とは

本中の文章に素晴らしい説明があったので引用する。
(自分の言葉で説明したかったが、うまく表現できず断念)

高度な社会性を身につけること。
人は何のために生きているのか、異なる背景を持った他社と理解し合えるとはどういうことなのか。
自分と社会を見る「軸」をまず身につける。
そうした軸がないまま社会に出ると、その後右往左往するだけです。
そして「役に立つ」「お金がもうかる」といった指標で動いてしまう。
そうではなくて、人間の根っこ、社会の根底についてしっかり学ぶ。
それが高度な社会性を生み、社会でリーダー足り得る人材を生み出す。

最後に

先日、Audibleでホリエモンの本を聞いてたら「教養を身につけよう、自分のコアとなる知識を」という内容が出てきた。
偶然にもホリエモンの本からも教養の話題が出てきた。
やっぱり世間の知識人はみな教養の大事さを知っているようだ。

教養というものがいかに大事か、この本を通して理解することができた。
また、日本の教育の歴史や、日本の大学の実学志向も知ることができた。

このままでは日本の教育はダメになっていくのではないか。
日本がダメになっても、自分だけで生きていけるよう教養を身につけていきたい。

そのためには、いままで通り本を読み続ける。
読む本の分野をもっと広げる。
興味のなさそうな分野の本も積極的に読んでいこう。

また、興味のない分野の活動にも参加するのもいいかも。

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