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レポート:北海道厚真町をハスカップ日本一の町にした農家

「農業×イノベーション」の真髄を聴けた
特別な時間


* 過去イベントとしての紹介です。

8/30(水)の18:00〜20:00の時間で
「厚真町をハスカップ日本一の町にした農家
〜理想と現実、困難に打ち勝つ手法〜」
と題し、
ハスカップ山口農園 代表
山口 善紀氏(メインスピーカー)

イートキャンパス株式会社代表
綿引 浩之氏(モデレーター)

株式会社北海道アルバイト情報社
営業企画課マネージャー
伊藤 新氏(モデレーター)

の御三方をお招きしてIKEUCHI LABにて、
セミナー講演をして頂きました。
今回はイベントレポートとして
お届けしてまいります!

イベントレポートと共に、
IKEUCHI LABについてご存知ない方は
是非、こちらの記事からご覧くださいませ!



IKEUCHI LABフードセクターのセミナー企画:

IKEUCHI LAB イベントスペース

IKEUCHI LAB フードセクターについて

今回のイベントは、
IKEUCHI LAB「フードセクター」となります。

IKEUCHI LABでは、11の分野に分かれたセクターというものを設け、
様々な地域創生プロジェクトを始動しています。

例えばフードセクターであれば、主にイベントを通して、
北海道の一次産業の可能性とその発展・展開手法を、
道内で新規起業を実践されたゲスト(農家さん等)から直接お聞きし、
今後の北海道が発展するためのヒントを得る機会を提供しています。

フードセクター例)
北海道で第一線で活躍される、
農家や農業関連のイノベーターの方より
・イノベーション事業の立ち上げ方と持続するためには?
・北海道の食ブランドを展開するためには?
・第一次産業でスタートアップ希望者が
 やるべきこと、コロナ後の在り方
・地域活性化のためには?
など、農業✖️イノベーションをベースに、
起業家からの視点でお聞きし、ヒントをつかみます。

そして、その内容を聴いた人々同士での
交流を通じて生まれるアイデアを元に
更に良いものに昇華させ、
新たな展開を作るための場所としても、
IKEUCHI LABは大きな存在意味を持ちます。


今回のゲストスピーカーでもある山口氏は、
ハスカップ栽培面積日本一の北海道厚真町で、
農園とカフェを営む山口農園の
代表でいらっしゃいます。

つまり、ハスカップ農業の第一人者であり、
その日本一のノウハウを持たれる
農業イノベーターです。

結論から申し上げますと、
今回のイベントセミナーでは
山口氏がご実家の農業を継ぎ、
コープ札幌農業賞を取り、
ハスカップ農家として日本一までに至る
様々な経験や、起業する上で
必要な心構えを詳細にお聞きすることができ、
非常に濃い時間となりました!

一般書籍やメディアには載っていない
ご本人しか知らないエッセンスを直接お聞きできるのは、
IKEUCHI LAB イベントセミナーの醍醐味の一つです。

過去イベントとしての紹介:
厚真町をハスカップ日本一の町にした農家
〜理想と現実、困難に打ち勝つ手法〜


あらためて、過去イベントとしての紹介です。

【日時】
2023年8月30日(水)
セミナー:18:00-20:00
懇親会:20:00-21:00

【会場】
IKEUCHI LAB
北海道札幌市中央区南1条西2丁目18番地 IKEUCHIGATE 4F
※オンライン同時開催(Teamsより)

【定員】
 ▶︎会場参加 45名
 ▶︎オンライン参加 50名

【参加費】
 ▶︎会場参加 2,000円(税込)
 ▶︎オンライン参加 1,000円(税込)

こうしたイベントが、IKEUCHI LABでも
月に数回、定期的に行われておりますので
是非、IKEUCHI LAB noteのフォローとチェックを
お願いいたします!
今後のイベントの告知も行ってまいります!

それでは、山口氏の経歴の紹介に移りましょう。

山口 善紀 氏
北海道勇払郡厚真町生まれ。二男一女の三人兄妹の長男
1988年:北海道厚真高等学校卒業
1991年:北海道ハイテクノロジー専門学校、生命工学技術科卒業
1991年:王子製紙株式会社 林木育種研究所 入社 
    林木の育種、組織培養に従事
2002年:父親が病気による入院生活となり、実家の農業を
     手伝いながら飲食店でアルバイト
2003年:観光農園を始める。
     ハスカップ狩りに来るお客様の笑顔や喜んでいる姿に触れ、
     農業にやりがいを感じ、ハスカップ栽培への関心が膨らむ。
2005年:就農 ハスカップファーム山口農園 代表
2009年:「あつまみらい」「ゆうしげ」を品種登録
2013年:厚真町がハスカップ栽培面積日本一になる
2013年:6次産業事業者の認定取得
2014年:移動販売車「ハスカップカフェ」をスタート
     ハスカップクレープとハスカップスムージーを販売
2017年:「コープさっぽろ農業賞 北海道知事賞受賞」
2018年:胆振東部地震によって大きな被害を受ける
2019年:5月 加工場併設の「ハスカップカフェ・ラボ」を開設
     8月 法人化 株式会社あつまみらい 代表取締役に就任



不老長寿のフルーツ「ハスカップ」について

ハスカップについて
馴染みの薄い方もいらっしゃると
思いますので解説になりますが、
そもそもハスカップとは何でしょうか?

ChatGPT(GPT-4)を活用し、
解説をそのまま、転載いたします。

ChatGPTによるハスカップ解説

ハスカップは寒冷地で自生する果物で、
ベリー系の果物で甘酸っぱい味、という解説でした。
(尚、他サイトでも同様の解説でした。)

スタッフ側でより調べてみましたが
ハスカップは元々、北海道のローカルフルーツ。

味:
ブルーベリーがまろやかな甘み、酸味を持つことに対して、
ハスカップは水分量が豊富で、
甘みよりも鮮烈な酸味が特徴。

成分:
鉄、カルシウム、ビタミンC、ビタミンEの他、
アントシアニン、ポリフェノールなどが豊富。
ブルーベリーの数倍以上の豊富な栄養分が含まれている。

別名:
「不老長寿の果実」
ハスカップは特にビタミンEが豊富。
ビタミンEは、抗酸化作用あり細胞を
さびつかせる活性酸素を除去。

それが豊富なため「不老長寿の果実」
言われる一因となっています。

活用のされ方:
ハスカップの実は非常にやわらかく
潰れやすいため、流通に適さない。
そのため、ブルーベリーと比較して、
ハスカップはその酸味を活かした
ジャムやお菓子といった
加工食品として出回ることが多い。

以下はハスカップの画像となりますが、
ブルーベリーと比べますと、細長く感じます。
以上、参考まで。

ハスカップの画像(wikipediaより)


イベントセミナーの開始

イベント開催のはじめに、
IKEUCHI GROUP代表である池内和正より、
IKEUCHI LABの11セクターの中の
「フードセクター」を挙げた上で、
北海道の土地の重要性、
そして北海道を代表する果物の一つとして
ハスカップをあげ、山口氏へバトンタッチをする形で
最初の開会挨拶といたしました。

IKEUCHI LABのセクター
地域再生プロジェクト 北海道の持続的な成長を目指して、
IKEUCHI LABが11セクターに及ぶ
オープン・イノベーション・プロジェクトを組成します。
各プロジェクト毎に企業、ベンチャー、アカデミア、
地方自治体などを結集し、一定期間をかけて
社会的価値と経済的価値の創出に向けた
プロジェクトを行っていきます。

11セクター
セクター1:宇宙開発プロジェクト
セクター2:スマートシティプロジェクト
セクター3:XRプロジェクト
セクター4:ロボティクスプロジェクト
セクター5:HIO(北海道イケウチアウトフィッターズ)プロジェクト
セクター6:リアルエステートプロジェクト セクター7:
リゾートプロジェクト
セクター8:エネルギープロジェクト
セクター9:アート・デザイン・アーキテクト・プロジェクト
セクター10:フードプロジェクト
セクター11:他

IKEUCHI LAB公式HP、PDFより

このようにIKEUCHI LABは
各セクターに取り組みながら、
地域での共創を図っております。

その中で今回は、フードセクター
イベントセミナーとなります。

現在でもフードセクター部門、つまり
農業分野にて、北海道でイノベーションを
起こしたい方々とご縁の上、イノベーションの
共創を図っております。
是非、共創していきたいという方は
IKEUCHI LABまでのお問い合わせをお待ちしております!


「ピンチをチャンスに」
セミナーを通じての山口氏の思い

講演の様子(IKEUCHI LAB)

山口氏は人間味あふれる素晴らしいイノベーター

山口氏は、イベントを通じてその内容は
勿論のこと、ご本人の仕草や発せられる
一つ一つの言葉からスタッフが感じるに、
人間味あふれる素晴らしいイノベーターの方でした。

一般に思われるイノベーターは、
例えばスティーブジョブズの伝記からも
わかる通りですが
しばしば、孤独なものとなります。

新しいアイデアやビジョンを持つことは、
周囲の人々と異なる考え方や視点を持つことを
意味することが多いため、
「理解されにくい存在」となります。
その結果、
孤立感や孤独感を抱えることが
多くなるということです。

山口氏の場合は、
お母様の代からハスカップ栽培で
周囲から反対もありながらも、
家族でハスカップ農園を営みながら
失敗・挫折を含む経験を積み重ねられ、
ここまでの成功に至った
経緯があることが分かりました。

大きな壁を越えられ、反対を押し切って成功された
イノベーターの山口氏は、
経歴からも読み取れることですが、
「ハスカップ狩りに来るお客様の笑顔や喜んでいる姿に触れ、
農業にやりがいを感じ、ハスカップ栽培への関心が膨らむ。」

と、非常に人間味あふれる方です。

お母様をはじめご家族と共に
ある種の孤独を大きく感じられただろうと
客観的に思うところですが、
もはやその孤独感さえも逆手にとって育まれ、
ハスカップ農園を営まれた上で
成功したことを知りますと、
そこには感慨深いものがあります。

「ハスカップは苦いのが普通」
からのイノベーション


皆様に知っておいて頂きたいのは
ハスカップは
「元々が苦い・酸っぱい」ということです。

山口氏が甘くて美味しい
ハスカップを栽培される前は
それが「当たり前」だということでした。
その当たり前を変えるのがイノベーターです。

オンライン参加も含めて、
多くの方が集まってくださった
今回のイベントセミナー。

山口氏はエピソードとして、
1978年(昭和53年)にお母様が
ハスカップの栽培を始められたようで、
山口氏が試食を受けた際、
最初は食べてみると
酸っぱく、美味しくないということで
嫌いだったということを語っておられました。

山口氏のお母様はその時期に、
こう語っていたようです。

美味しいハスカップだけにしたい。
でないとせっかく栽培しても需要がなくなるんじゃないか。

山口氏のお母様の言葉

そこから家族で
「どのようにしたら
 美味しくないハスカップが美味しくなるか」
を試行錯誤したようです。

言うは簡単。行うは難し。
お母様は甘く食べられる
美味しいハスカップの栽培に挑戦するうちに
周囲から大きな批判を浴び、
人間不信になりながらも進み、
家族一同でハスカップ栽培に挑戦。

山口氏が当時小学生の時、
お母様から一つの仕事を受けたそうです。

それは、
1000本の中から苦い木があったら印をつける
という仕事。

ハスカップ一つ一つの味も
千差万別なようです。

甘い・苦い・そして酸っぱい。
「良い栽培」以前の部分の
「どの味が人間が美味しいと思うか」
そして
「どうすればその味の実の栽培ができるのか?」
を想いながら、成功への道のりは長くー


山口氏ご自身は
「農家になるな」「農家を継ぐな」と言われて
育てられたようですが成人後、
サラリーマンとなる一方で34歳で
ハスカップ日本一になることを決心したそうです。

そして、幾多の大きな壁を乗り越えられ、
2013年、ハスカップ栽培面積が日本一となりました。

その農業への向き合い方、エピソードは
現在、農家として仕事をされている方へは
勿論のこと、人生そのものにも当てはまることで
非常に勉強に、ためになるものでした。

諦めないことの重要性

このセミナーの中でも、
イベント後の交流(コワーキング)でも
山口氏は「諦めないこと」の重要性を
繰り返し説いておられました。

イノベーターの方々は山口氏をはじめ
このようにおっしゃる方が
非常に多いです。

長年に渡り、
諦めないからこそ
達成できるということ。
それをあらためて確認できた時間でもありました。


質疑応答コーナー

参加者からの質疑応答コーナーでは
ご意見、ご質問に対して
笑顔で返される御三方が印象的でした。

イベント終わりのコワーキング、スムージー体験

カフェスペースでのスムージー体験

イベント終わりには、IKEUCHI LABのカフェスペースにて
山口氏がハスカップの入ったスムージーを
その場で作ってくださり、お越しになった
皆様に振る舞ってくださいました。

残暑にぴったりの甘酸っぱく、
濃厚な果肉の味が染みる
特別なハスカップスムージーです。

ハスカップスムージーを作られる山口氏

情緒あふれる講演時とは違い、
職人のような真剣な眼差しで
スムージーを作っておられました。
山口氏の違う一面です。

実際のハスカップスムージー


事前にIKEUCHI LABスタッフは
「山口氏の作られるハスカップは酸っぱくない」
とお聞きしていたのですが、
まさに前評判通りで、
ハスカップをスムージーにしても
素材本来の味をそのままに、
口にしても酸味と甘さが絶妙で、
美味しく、頂くことができました。

その場の誰もが
「これは美味しい」と口を揃えます。

「ハスカップは酸っぱいから嫌い」という
思いがある人は山口氏のハスカップで
すぐに払拭されるでしょう。

そのマインドと行動力は、
非常に勉強になるところです。
イノベーターとしての真髄を
垣間見た気がいたします。


あらためて、
メインスピーカーでスムージーまで
振舞ってくださった山口様、

モデレーターとしてお越しくださった
綿引様、伊藤様をはじめ関係者の方々、
何よりオフライン、オンラインにて
お越し頂いたお客様に感謝を申し上げます。
(スタッフ一同)

いつもブログを読んで頂いている
読者のあなたにも
ためになれば嬉しく思います。

今回の動画アーカイブも今後、
有料になると予想されますが、
できる限りでの公開を検討しております!
その際は是非、ご覧頂きたいと思います。

よければ、IKEUCHI LABのフォロー、
いいね(スキ)をよろしくお願いいたします。

この度も読んでくださり、
誠にありがとうございました!

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