見出し画像

青春は制服と共にあるべきだ

人生の中で定期的に学ランの似合う女に遭遇する。恵まれているな。

最初の遭遇は中学三年生である。

中3の1年は、律儀で色白黒髪読書好きなクラスメイトの女の子with長方形メガネ伊藤万理華似の子に学ランを着せたい一心だった。ほんとに絶対似合うと思う。

休み時間中だいたい読書してて、大人しいわけではなないけど、すごい律儀で、すごい仲良い子以外のクラスメイトにはほぼ敬語で喋ってて、呼び方も苗字+さん付けだった。

理由は、彼女自身が嫌いな子に○○ちゃ〜〜ん!!って呼びかけられて嫌だったからだそう。

その律儀さが更に裏付けられる出来事があった。冬休み前の体育で、班でダンスをして発表する授業が始まって、たまたまその子と班が一緒になった。昼休みに、リーダーだった彼女に、何か言いながら生徒手帳を渡された。電話番号や住所を書くページが開かれていた。なんと言っているか聞こえなかったのだが、おそらくダンスの授業のことだと思い、家の電話番号を書いた。他に書かれている人の項目を見ると住所まで書かれており、何故か私は迷ってしまった。住所まで書くべきなのか……

まあ一応書いておこうと思い、何故か住所まで書いて彼女に渡した。

"年賀状とか届いちゃうかもしれないし〜 まあ無いけどね〜〜"

なんて思っていたのだが、1月1日、ポストに入っていた年賀状複数枚のなかに、なんと彼女からの年賀状が1枚含まれていた……

細かくは覚えていないが、"迷惑だったらごめんなさい  ○○(下の名前)"と最後に書かれていたのを覚えている。

マジか……いやドチャクソすごい嬉しいんだけどなんか申し訳ない……

そして年が明けて3学期、受験も大詰めで勉強漬けの荒んだ毎日を送っていた。

しかし、時々彼女から話しかけてくれるようになり、その度にマジで泣きそうなくらい嬉しかった。推しに話しかけられた😭😭😭って感じだった。それにどことなく話し方がぎこちなくてでも話したいって気持ちだけ伝わって(私の勝手なイメージかもしれんが)ありがとうありがとうありがとうありがとう😇♾って気持ちだった。

そしてまた時は過ぎ、卒業式前日。

卒業アルバムにメッセージを書き合ってもいいという時間が与えられた日、彼女は自ら私のアルバムに書きにきてくれた。そして苗字+さん付だった呼び名が一度だけ下の名前+ちゃん付に変わったのだった😇

高校入って、治安の悪い男と付き合って、治安悪い女になってないことを祈るよ……😢

2回目は凄く短い遭遇ではあったが高校一年生。

演劇部の他校との合同発表会での出来事だ。

某女子校の劇の最中。

舞台上に現れた結婚式のタキシード姿の女の子だった。(学ランじゃなかったわ)

登場した瞬間客席がザワつき、ウェディングドレスを着た女の子をフォローする度に歓声が上がるのだった。

出番以外のときJK制服で友達と喋ってる時も非常に素敵だった。それだけ。

そして間接的な遭遇ではあるがまたまた高校一年生の冬。

すごく好きだった東京の劇団の本公演があり、Twitterでその写真が流れてきた。するとそこに少年に扮した学ランが超似合ってる方がいて秒で推しになった。

しかし、その方を推し続けて半年が経とうとしていた頃彼女のTwitterに異変が訪れ始める。

まあまあ更新されていたTwitterが極端に停滞し始めたのだ。

Twitterを無駄なく有効活用する人なのかな?なんて呑気なことを思っていたが、11月1日、聞き捨てならぬ情報が飛び込んできた。

同じ劇団の劇団員の方が「ごめんなさい……」とURL付きで謝罪のコメントをツイートしていた。

嫌な予感がしたが、潔くURLを開けると、推していた方が退団するという文面が書かれていた。

あまりにショックでその劇団のファン?の方がいる掲示板を思わず覗いた。するとバックレ説が浮上しており、その可能性は高いとされていた。既にその掲示板ではその方のアンチが常駐しており、他の劇団員に比べてもよく叩かれる方だった。

その一週間後、劇団の主宰の方が夜中によくわからないツイートを残す。

"愛していたこと、消せないだろ?"

なんて感じのツイートだった。主語も目的語もなく、時期も時期なので意味深だった。

掲示板はその話題でもちきりになった。前から主宰と劇団員や客演陣の女性との繋がりは当たり前に噂されていたので、まあ今回のこともそんな風に噂された。

そんな最中も、当の本人のTwitterが更新されることはなかった。

どうしても彼女が今どうしているのかを知りたくて、私は彼女のリアルアカウントを探す旅に出かけた。

手がかりは、公演パンフレットに書かれていたプロフィール。前に所属していた劇団の名前を検索すると、大学の演劇サークルの名前であることが分かった。その演劇サークルはブログをやっており、新入生は一人一人の自己紹介文を残していた。

これは年を遡れば彼女の文が残っているかもしれない!!

と思い、彼女の生年月日をもとに、19歳になる春の年の記事まで遡って、遂に彼女らしき文面を見つけることができた。好きなもの、趣味が複数書かれており、あ、これはそうじゃないかと思った。そして彼女の描いた絵もそのブログには載せてあり、その絵柄が、東京の劇団員時代にTwitterに載せていたものとほぼ同じだった為、本人である可能性が高いと推測した。

その為、ついでに本名とその漢字まで知ることができた。

そして、過去にプロの小劇場劇団に客演していたことがわかり、これを手がかりにTwitterで検索を始めた。

ねばりつよい捜査の末、遂に彼女らしきリア垢を見つけることに成功した!!!

そのツイートを遡ると、唯一コスプレではあるが顔出ししている写真があり、それがもうもろ彼女だったので、"100%彼女のリア垢だ"と断定することができた!!!

(なかなかに気持ち悪いと思う)

最近のツイートを見ると、RTのものではあるが、「ネットで偶然自分への誹謗中傷に出会ってしまって精神的ダメージを受ける、これをなんとかなんとか症候群という…」というツイートがあり、やはり彼女はあの掲示板での誹謗中傷により嫌になってしまったのかなと思った。

現在もその垢はあるが、ゼロに等しいほど更新されておらず、あの劇団で活動するために関西から東京へ上京してきた彼女は、その夢を失った今どのように生きているのか知る術はない……

過去のツイートを調べると、大学を卒業した後はニートだったようで、彼女にとってあの劇団での活動は、やっと見つけたやりたいことだったと思う。劇団の常連客も、彼女の真面目な仕事ぶりに感心したというツイートを残しており、非常にやる気に満ちていたようなのだが、とても悲しい。

実は数ヶ月前に、同劇団の他の劇団員の方がまたもや失踪しており、Twitterも停止している。

他の劇団員の方は捜索お願いしますとツイートしていたが、未だ彼女は戻ってきていない。

なんか全然違う話になってしまったようだが、これが三つ目の遭遇である。

そして、最近、私はまたもや学ランの推しに遭遇してしまった。

ハロプロの新ユニット、ビヨーンズの前田こころちゃんである。

手足が長くて美人さんで空手が得意なイケメンさんだ。

まあ彼女の魅力は眼鏡の男の子のPVを見ればよく分かることだ。


因みに私は、人生で一度だけ学ランを着たことがある。ほんとにそうだったかはさておき、周りの女たちに沢山褒められたので良い経験だったと思う。(演劇部の公演で男子高校生役をやったときのことだ)









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?