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「資本主義=善」という発想に憤りを感じるのは

社会主義・資本主義の
それぞれの問題点について
書いてきました。

私がもっとも憤りを
感じているのは、

「資本主義=善」
という風潮のおかげで、
日本経済がダメになったことです。

日本経済がダメになったのは、
私が小学生の頃でしょうか、

'90年代にバブルが崩壊し、
日本経済はその後、
立ち直ることもなく、

ずっと不景気が続いています。

「それが社会主義、資本主義と
 どう関係があるの?」
と思われるかもしれませんが、
大アリなんです。

前の記事で、
「資本家は政府の介入を嫌う」
と書きました。

政府が介入すると、
規制が厳しくなって、
自分たちの利益が減るからです。

その最たるものは、
政府の支出ですね。

俗に「国の借金」とか
言われるものです。

でも、実際には
「国」の借金ではなくて、
政府の借金なんです。

ここの認識が間違っているので、
バブルがはじけた時に、
日本は大きな過ちを犯しました。

「景気が悪くなったから、
 政府の支出も減らさなければ」
という発想のもと、

日本政府は支出を減らすべく、
さまざまな削減に取り組みました。

その最たるものが、
公共事業の民営化です。

本来、国が運営すべき事業を
民間がやることになります。

資本家にとっては、
新たなビジネスチャンスですね。

ところが、これが
多くの国民を貧乏に
追い込んだわけです。

なぜ、国がやるべきものを
民間がやると、
多くの国民が貧乏になるのか
というと、

政府の支出が減るからです。

政府の支出が減ると、
世に出回るお金の「量」が
減ります。

新たなお金が生まれる機会が
なくなるのです。

本当はバブルがはじけて、
不景気になったら、

政府が積極的に支出をして、
景気を回復させる必要が
あったのにもかかわらず、

逆のことをやってしまった結果、
何十年も日本は
不景気のままなのです。

景気のいい時代を
知っている人からすれば、
「しょうがないこと」
かもしれませんが、

あとから生まれてきた
世代にとっては
死活問題です。

景気が悪いから、
ものは売れない、
給料は増えない、

どれだけ働いても
所得は増えないのです。

実はこの
「政府が支出を増やす」
というのは、

もろに社会主義的な発想です。

なぜならば、社会主義には、
「民間」がないですから、
すべてが国の統治のもとに
運営が行なわれます。

すべて「民間」で、
というのが資本主義的な
発想ですが、

一端、不景気になったら
そのような発想では、
景気が回復することはないんです。

一時的に社会主義的な面を
強めなくては、
市場にお金が回っていかないので、

景気が回復するまで、
政府は支出を増やさなければ
ならないのです。

(公共事業を増やす、
 公務員を増やすなど)

当時はこういう認識が
まったくなかったので、
日本は経済の舵を
間違った方向に切りました。

結果、多くの国民が
本来得られたはずの
収入を失ったわけです。

そして、資本主義が暴走すると、
国の政策をどんどん、
資本家のビジネスに
有利な方に変えていきます。

この時に、資本家の頭には、
自分たちの利益のことしか
ありません。

その結果が、
前回の記事でも紹介した
『貧困大国アメリカ』のような
惨状なのです。

そして、その波は、
日本にもやってきています。

特に、お子さんが
いるような方には
こういうことに特に関心を
持ってほしいです。

正直言って、
私には子どもがいないですし、

自分が生きている間でも
持ちこたえてくれれば
という頭がどこかにあります。

ですが、
今の世の中が進む道が
次の世代の将来を
大きく変えるのですから。

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