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冷蔵庫の幸福論

 今日は息子の体調が安定してきたので、妻の親戚が集まってきた。ちょうどその時間、僕は仕事で出かけていた。時々、仕事と家庭とがこのように交錯するのは仕方がないことだ。おそらく、僕がいない間に、誰かが僕の代わりにソファに座ってビールを飲んでいたに違いない。

 仕事中に、小さい親戚の子供たちが我が子を可愛がっている動画が送られてきた。見ていると、ホッと一息つける。やはり子供たちの無邪気な笑顔は、何よりの癒しである。妻から聞いたところによると、結婚式以来会えてない僕に、みんなが会いたがっているとか。嬉しい話だ。

 帰宅すると、昼間の宴会の残り物が冷蔵庫で待っていた。僕がビールの缶を開ける音は、まるで仕事の疲れを癒す魔法の呪文のようだ。ビールが進むと、何だかんだで家にいるのが一番と思える。もちろん、親戚に会うのもいいが、我が家でビールを飲むのは、それはそれで至福の瞬間だ。

 次回はこちらから親戚たちに会いに行きたい。でもその前に、何か面白い話や新しい話題を仕入れておかないと、ただでさえ少ない話のネタが尽きてしまう。子供の成長話ばかりでは、さすがに一日は持たないだろう。

 ともかく、今日は小さな幸せが詰まった一日だった。僕が仕事でいなくても、家族と親戚が楽しい時間を過ごせるのは何より。そしてその証拠が、美味しい残り物と共に冷蔵庫で待っているわけだから。さあ、ビールをもう一本開けよう。今夜は家庭の幸せに乾杯だ。

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