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【スタッフブログ】言語化ができるための環境づくり

11月に日本に行ってきました。シアトルではあまり見ることができない晴天の秋を十二分に味わって、たくさんの新しい出会いや、嬉しい出来事などとても実りのある暖かい時間を過ごして帰ってきました。

卒業生たちにも会って近況を聞く貴重な機会があり、今日はその中でも、よくもらえる言葉の一つ、「iLEAPで自分のやりたいこと、大切にしたいことが言語化できた」  ということについて、それがどうして起こるのかを少し考えてみたいと思います。

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(初訪問の岐阜駅にて。グローバルに活躍中の卒業生たちと)

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iLEAPは高校生、大学生、社会人の方など幅広い参加者を対象にしたリーダーシップやキャリアプログラムを展開していますが、どれをとっても必ず同じであるセッションが4つあります。

①参加者同士のコミュニティを創るための土壌づくりのセッション    ②自分がどのように成り立ってきているかを知るセッション       ③毎朝行うチェックイン                       ④振り返り、経験の意味づけのセッション

なぜ言語化できるようになるのか?


「言語化」を可能にするための空間は、この4つのすべての要素から創られるものだと考えています。①~③によって、安心安全な環境を整え、自分の状態を認識し、自分の「成り立ち」を知り、不安や恐れを持つ自分に許可を出し、信じていたことが思い込みだったと気づいていくことで、少しずつ自分の声を出しやすい環境である④へと繋げていきます。


①から③を通して、硬くなった気持ちをほぐしていき、ようやく「言語化」という産み出す作業に④でたどり着くことができるので、例えば①~③をスキップして、④の振り返りだけを行うときは、空間づくりのかなりの力量が必要になります。

言語化がもたらすもの


私としては「言語化」というのは「自分が持つ真実や答えにアクセスすること」だと考えています。振り返りの際にも、その人が持っている真実や答えに届くための問いを、タイミングやその本人が受け取れる状態か、本人そしてファシリテーター自身のキャパシティが現時点で充分であるか、など包括的に見ながら問いかけをします。

ここでは、以前ファシリテータートレーニングを受けた時に言われた「Watch for the opening(開いた瞬間を見逃すな)」という言葉をよく思い出します。深い対話になってくると、必ず人の心が開かれるたり揺れたりする瞬間というのがあり、その時こそ、何か深層で動いている時であって、本人の受け止める力も高くなっているとき。その開いた瞬間を見逃すな、という尊敬するベテランファシリテーターの言葉です。

そのため、大学生向けのグローバルリーダーシップを始め、すべてのiLEAPプログラムではリフレクションという振り返りの時間を、とても大事に扱っています。このような過程を通して、プログラム参加者は自分が持っていたと気づいてもいなかったけれども、自分にとって大事だった信念、価値観、物事の本質を見つけていきます。

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リーダーシップは自分を知る旅。自分の内的世界を知っていくことがどのようにリーダーシップに影響するかも踏まえ、様々なセッションも日々考案中。これは、個人的にもとても好きな作業でもあります。

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ちなみに、次のグローバルリーダーシップでは、私自身の経験を含めながら「フィードバックは”ギフト”~そのギフト力と受け取り力~」「ディープリスニング・聴くことは繋がること」というテーマでのワークショップも考えています。

また今年は12年の団体の経験を生かした教育コンサルティング、プログラム&カリキュラムデザイン事業なども積極的に取り組みたいと思っています。ご興味のある方、是非ご連絡ください!

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

文責:エリクセン恵

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現在、2020年3月実施のグローバルリーダーシッププログラム、高校生向け未来のリーダー育成キャンプも参加者募集中です!詳細はウェブサイトまで。

iLEAPウェブサイト:http://ileap.org/ja/

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