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産まないと決めたのに、心が揺れるとき

もう、自分は子供を望まない。産まない。子供をもたない人生を送る。

そう決めたとしても、心が揺らぐ時が、きっとどんな人にもあるでしょう。

長年の友人から、妊娠報告を受けた先日。

この手の報告はもう何十回と経験をし、どんなコメントで祝福すれば良いのかも、数をこなす事で分かっているのですが、先日は返す言葉に詰まってしまう自分がいました。

産まない、そう心が傾いていて、そんな自分が歩むこの先の人生を思い描いていた矢先、心にざわざわと居心地の悪い風が吹き付けました。

彼女は、きっと幸せなんだ。心から産まれてくる子を楽しみに待ちわびている。母性に溢れ、母としての人生を手にしたんだ。

そんな風に感じたのが、正直な気持ちです。

そして、いつもの、お祝いの言葉を贈りながら、心と行動が解離していることに、さらに心を痛めていく。

どうして、自分は子供を望まない人生を選ぼうとしているのに、羨ましくなるのか。自分の子供を抱きたいという母性を自分の中に感じられなくなった事を、人間として何かが欠落しているのではと、急に薄暗く泥のような渦の中にのまれそうになる。

こうした事も、一つ一つ乗り越えて、少しずつ、強くなれるのだろうか。

どうか、誰か同じように苦しむ人がいたら、何もできないけれど、同じ気持ちでいる人間がここにいると伝えたいと思います。苦しくてここに吐き出した気持ちが、いつか昇華する事を願って。

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