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無知による最適解誤りについて

ごきげんよう。
コンサルト兼エンジニアのイルネスです。

早速ですが私はいつもタスク棚卸しの会議で苦労をしています。マネージャーの方は一層苦労しているとお察しします。

  • 自分のタスクを最適に分解できること

  • 最適な解決策を見つけること

  • タスクの順番と期限の設定

この3つを最低限、棚卸しでやる必要があると私は考えています。

最適な解決策を見つけることについて困ったことがあったので実例を紹介します。


登場人物は以下です。

*システム企画のAさん
Aさんは部署の自社開発システムの改善要求を取り纏めしています。システムで困ったことがあれば相談を引き受けます。

*改善要求をしたいBさん
Bさんはデータサイエンティストです。分析業務をしていますが、必要なデータが入手できず困っています。

*

Bさんはデータを入手して分析業務したいのですが、システムに必要なデータが乗っていないので、フォーマット改善要求を出します。システムは所謂SaaS(SalesforceやMoney Forward)で、全社員共通で使っているシステムです。

このとき改善要求は誰に出せばいいのでしょうか。
「システム企画のAさん」でしょうか。

答えは
「情報システムやITマネジメント部」です。


若干事例が分かりづらい点ご容赦下さい。

最適解の定義を 回答をより早く得られることとしますと

担当者が「Aさんを経て情報システムやITマネジメント部へ問い合わせる」
よりも
担当者が「直接情報システムやITマネジメント部へ問い合わせる」
方が1工程少ないです。

この解の導き方は以下のプロセスです。問いはどこに改善要求を出せばいいのかです。

  1. システムはSaaSであるため自社開発システムではない(ここでAさんに問い合わせる案は消える。では誰に問い合わせるよいか?)

  2. SaaSは自社の業務フローに沿ってカスタマイズして使うことが多い

  3. カスタマイズは外部委託か社内のシステム部が行っていることが定説である

  4. すなわち社内の情報システムかIT マネジメント部に問い合わせるのが最適である

担当者は何が無知だったのでしょうか?

  • SaaSをそもそも知らない

  • SaaSはカスタマイズして使うことを知らない

  • カスタマイズは誰がやるのか知らない

  • システム関係のことはAさんに問い合わせておけばいいと思い込んでいる

今回は社内のシステム改善要求に関してでした。しかし事業関係者が多くなり社外と情報連携しなければならないとなったとき、1工程多いプロセスを経ることで1-2週間の遅延を引き起こす可能性は大いにあります。

サービス(SaaS )の特性と開発プロセスを知っていれば気づけたかもしれない事例だと私は考えています。

この問題に直面した当時、自社開発以外のシステムを使うのが初めてだった私はその会社に1年しか勤めていませんでした。しかしながらある程度の知識があれば誰に問い合わせるのが早いかは判断できます。

この問題を、無知による弊害と名付けます。

当人(Bさん)にとっては「Aさんを経て情報システムやITマネジメント部へ問い合わせる」が最適解だと感じていても、改善要求取り纏め役のAさんは自社開発のシステムのことは分かりますが、SaaSシステムの管理者でもありませんからBさんの答えは持っていません。

このことを当人が理解できるか、またマネージャー層の方が気づけるかは工程管理の上で後々影響が出てくるものと信じています。

まずは定説を理解し、自社に置き換えた場合どうなるのか考えてみて下さい。



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