#28.The French Dispatch (2021)【偏愛的映画のすゝめ】

ハードタイプのパンを頬張って口の中に怪我を負ってしまった今日この頃。

第28回は、正式名称がなんとも長い『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』です。
2021年 / アメリカ / 108分

20世紀フランスの架空の街にある「フレンチ・ディスパッチ」誌の編集部。名物編集長が集めた一癖も二癖もある才能豊かな記者たちが活躍し、国際問題からアート、ファッションから美食に至るまで深く斬り込んだ唯一無二の記事で人気を獲得している。ところが、編集長が急死、彼の遺言によって廃刊が決まる。果たして何が飛び出すか分からない、思いがけないほどおかしく、泣ける、追悼号にして最終号の全貌とは──?

この作品を端的に表現すると、、、

芸術的な雑誌映画


久しぶりに映画館に行きたいなと思い、調べたところウェス・アンダーソン監督の最新作が上映中だと知り、映画館へ直行しました。(2月の話)

まず、コンセプトがお洒落。そして表現が普段のウェス監督作品よりも難解。ですがその難解な表現も、世界観を演出するためにわざと難しくしてみたのかもなと感じました。

ストーリーは、出版社の記者たちの取材してきた内容が回想の形で語られています。相変わらずの豪華俳優陣が彩るそれぞれの話の世界観に魅了されること間違いなしです。

ウェス監督はこれまで、3Dアニメのような実写映画や実写のような3Dアニメ映画を世に送り出してきました。今作でもその作風をたっぷりと味わうことができますが、新たな表現も楽しむことができます。

それは、いきなり2Dアニメのシーンが挿入されていることです。3Dアニメのような実写映画で進む流れの中で突然2Dアニメに切り替わるのです。この大胆な演出には驚きましたが、ウェス監督の表現にまだ底知れぬ可能性があるのだと脱帽させられます。

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