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美術館スタッフさんと一緒に録音!

(記録 : 居間 theater 東)

ジャイアントルームで音を鳴らそう

ジャイアントルームは広々としていますが、音が反響しすぎず、お話や会議もしやすい空間となっているそうです。

その理由は吸音材が入った壁。そしてカーテンも多少音を吸うので、空間の広さや天井高に対して残響音がとても少ないのです。

このでこぼこしたやつが吸音しています


ジャイアント食堂でもさまざまな音や音楽が空間に流れる予定ですが、
その中で、美術館で日々働く方たちと何か音がつくれないかと考えた居間 theater。
音楽監督の大谷能生さんに協力してもらいながら、美術館スタッフのみなさんの声を録音してみることにしました。

研修にお邪魔する


3月のリサーチ期間にて。

八戸市美術館の案内スタッフさんには主に、インフォメーション周りで働かれている「総合案内さん(インフォさん)」と、展示室の案内や作品監視を行う「案内員さん」がいます。

この日は案内員さんの研修日。
面白いことに、案内員さんの研修は接客研修や展示に関する研修などだけではなく、プロジェクトの説明を受けたり、勉強会のようなときもあるとのこと。

居間 theaterのメンバーは劇場レセプション(案内係)のアルバイトなどをしていましたが、そういった研修はやはり接客やバリアフリー研修といったものが中心で、作品についてや、歴史など勉強するようなものはありませんでした。
そういう意味では八戸市美術館の研修は特殊かもしれませんが、とても面白そうです。

(われわれがお邪魔した研修の一つ前は、きむらとしろうじんじんさんのプロジェクト「野点」について話を聞く研修だったそう。ほかにも美術館の歴史についてなど、色々なバリエーションで行なっているそうです。)

可動棚のホワイトボードと移動展示壁を使ってプレゼン

「ジャイアント食堂」も少し特殊な企画なので、研修の中で説明の時間をもらうことにしました。
また音楽家・批評家の大谷能生さんも一緒にリサーチに来ていただいているので、音楽・音の観点からお話をお願いしたところ、「サウンドをアートとして『展示』することについて」というテーマで講義してくれることになりました。「八戸市美術館でも今後、音の作品を展示することがあるだろうから」と、大谷さんが考えてくださってのことです。

案内員さんみなさんと、総合案内さん(インフォさん)数名も参加して研修スタート。

始めに居間 theaterの自己紹介やこれまでの活動について、そしてどのようなことを考えて企画や作品をつくってきたかなど、事例を交えて説明。
最後に今回のジャイアント食堂の企画説明をさせてもらいました。

ジャイアントルームで説明会をする様子

続いて大谷さんの講義。美術館などでサウンドを展示する作品事例をもとにしつつ、サウンドアートの概略をさらいました。
案内員さんたちだけでなく、居間も興味津々でお話を伺いました。

板書で説明してくれる大谷さん
ジョン・ケージ『4分33秒』の楽譜

いろんなことばを録音

一通りのお話が終わったところで、録音開始。
大谷さんに録音機(タスカム)を託し、一人ずつの声を録音させてもらいます。

八戸市美術館で好きな場所、
美術館の案内パンフレットの中の好きなことば・気になることば。
そして自分が八戸で好きな場所。
それぞれの声を順番に録音します。

八戸で好きな場所は人それぞれ。
種差や鮫角灯台といった景色が綺麗な場所が好きな人もいれば、
もっと個人的な場所や、お店などが好きな人も。

みなさんそれぞれ素敵な声です!

そしてみんなで、ジャイアント食堂の「時報」の声を撮ることに。
ジャイアント食堂の1日の時間の中で、10時、12時、15時….と、時報を入れるため、時間の声を撮らせてもらいます。
せーので声を合わせて、ちょっと気恥ずかしい感じもありつつ、楽しい声が撮れました。


研修と録音で約3時間。
案内員さんと総合案内さんに協力してもらい、さまざまな素材が撮れました。

音源を大谷さんに渡し、ここから編集してもらいます。
どんな音が流れるかは、当日どうぞお楽しみに。


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