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三日月型のレイク・レマン① モントルー~ローザンヌ

スイスとフランスの国境にある、三日月型をしたレマン湖。
面積の約3/5がスイスに属し、約2/5がフランス領です。
湖畔の周辺には美しい景色や魅力的な景観、色んな顔を持つ都市が並んでいます。
これから数回に分けて観て行きましょう!楽しみです。

レマン湖の美しい風景

どこをとっても美しいレマン湖畔の中で、唯一世界遺産に登録されている地区です。

ラヴォーのブドウ段々畑

国際オリンピック委員会の本部があるローザンヌ。柔道、水泳、スケート、バレーボール、卓球など、日本で人気ある競技の国際連盟も数多く本部を置きます。
スポーツ仲裁裁判所も置かれ、オリンピックの首都と言われるローザンヌから、イギリスの詩人、バイロンの作品「シヨンの囚人」でおなじみのシヨン城があるモントルーまでのラヴォー地区。

スイスの南東にある、レマン湖の北岸の東側に位置するラヴォーのブドウ段々畑は、丘陵地帯の傾斜面に階段のように形成される、総面積約830haのテラス式のブドウ畑です。

階段式のブドウ畑が、石垣に覆われている風景もこの地域の特徴で、石垣は、傾斜のある急斜面の土の基盤となり、ブドウ畑の土台を維持する機能を果たします。また、日中の太陽光の熱気を蓄え、夜に放出し、温かく適度な温度を保ってくれる役割も果たします。

レマン湖北岸のラヴォー地区の人々は、

1.太陽の直射光線(本物の空の太陽)
2.湖水に反射する太陽光(レマン湖の反射光)
3.そして、この急斜面を支える石垣が蓄える輻射熱

3つの太陽に恵まれ、ブドウ栽培に適した気候条件を備えていると胸を張ります。

土壌が石灰質という事もあり、主なブドウ品種は白ワインの材料となるシャスラ種です。

ブドウ栽培の歴史は、ローマ時代にまでさかのぼり、現在のブドウ畑の原型は、11世紀ごろ、この地を支配していた修道院によって耕され形成されたと考えられております。

今ではスイス有数のワイン産地として、8つのワイン銘柄があります。
ワインの銘柄は、生産村の名前が使われています。
素敵ですね!

1カラマン(Calamin)
2シャルドンヌ(Chardonne)
3デザレー(Dezaley)
4エペス(Epesses)
5リュトリー(Lutry)
6サン・サフォラン(St-Saphorin)
7ヴヴェイ・モントルー(Vevey-Montreux)
8ヴィレット(Villette)

ローザンヌからモントルーまでのラヴォー地区は、このように1000年を越えてブドウ栽培とワインづくりが行われて来ました。自然と共存し、3つの太陽の恵みをもらいながら、美しい景観と文化を守りつつ、主力産業として地域経済に貢献している稀有な成功例としての高い価値と、人類が守らなくてはならないその歴史が認められ、2007年に世界文化遺産に登録されました。

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