息子の大学の卒業式の最中。
18年前の保育園でのシーンが蘇ってきた。

小さな彼が保育園を卒園した日。

息子からはじめてもらった賞状には
「いつもおいしいごはんをつくってくれてありがとう！」の言葉が。

転勤族のため、保育園は3校変わった。

はじめて通った保育園では、
月齢が一番小さくてみんなに可愛がってもらったっけ。

トイレトレーニングや箸の持ち方まで
先生方に教えてもらった。

でもすぐに熱を出したり、
インフルエンザで入院したりで、休みがちだった。

卒園する年にやっと学習発表会の
ダンスを踊れて、人一倍張りきってた息子。

それらの出来事が
走馬灯のように思い出されて
嗚咽したことが昨日のことのようです。

納得いかない入学

息子は、中学・高校・大学と受験して
第一志望の学校にはご縁がなかった。

中学受験のことはコチラに↓

中学の入学式では
新入生代表の言葉を発表することになった。

大役を務めることで、
志望校に行けなかったという悔しい想いを
払しょくできたのかもしれない。

高校の入学式には、
あきらかにふてくされた顔で参列した。

「オレはこの場所にいたくない」
という想いが態度にあらわれていた。

第一志望の高校には不合格だったけど、
第二志望の高校には合格。

しかし、わたしたち親は
学費の安い国公立へ通って欲しい
という想いがあった。

そのため第二志望の私立高校ではなく、
授業料免除の特待生で通える
高校への進学を決めてしまったのだ。

もちろん、息子には親の考えを話していた……。

息子にしてみれば、
自分の実力よりもだいぶ下の高校に
入学してしまったので
納得していなかったんだと思う。

（その当時、わたしの体調が不安定で
働けないことを伝えてしまった。
だから、条件を飲むしかできなかったんだと思う）

でも入学してみたら、
息子と同じような境遇の生徒は案外多かった。

いまでも仲良しの友達は、
特待生で入学してきた子達。

同じ境遇、悔しい想いをしているからこそ
共感できることも多く仲良くなったんだろう。

それでも進級する度に成績が伴わず、
一人また一人と特待生から外れてしまった。

そんな中でも息子は3年間特待生で、
授業料がすべて免除だった。

自分のプライドを
守りたかったのかもしれない。

わたしたち親は
息子ががんばってくれたおかげで
学費がかからず助かった。
情けない汗

大学入学はコロナ・パンデミックの最中

大学入学は、2020年4月。
コロナ・パンデミックの最中での入学だった。

入学式は行われず、授業もオンライン。

学校の計らいで1年後に
入学式を執り行っていただいたけど、
サークルやゼミ、コンパでの交流はできなかった。

息子は1年浪人している。
「浪人時代が一番苦しかった」
と言っていたけど、
苦しい想いをしても志望校から合格はもらえず……。

流行りの病が原因で
大学生活の半分が思い通りにならなかった。

「こんなはずじゃなかった」
と、何度も思っただろう。

でも、腐らずに
自分のできることを一つひとつした。

とくに、ゼミには力を入れて
活動していたので、
大会で日本一の称号を掴めた。

2024年3月25日、大学の卒業式。

あいにくの雨にもかかわらず
たくさんの保護者や祖父母が参列していた。

わが家もたまたま仕事が休みだった娘と
家族4人で参列した。

卒業式での総長のスピーチが心に響いて、
涙をグッとこらえた。

何度か総長が涙ぐむ場面もあり、
周りの保護者ももらい泣きをしていた。

大学の卒業式や学位記授与も終わり、
最後に息子と写真を撮り終え帰宅する道中。

打ち上げに向かった息子から

「今日は来てくれて本当にありがとう！
とてもお待たせしてしまってごめん！
たくさん写真撮ってもらってありがとう！」

と、LINEの家族グループにメッセージが届いた。

そのメッセージを娘が見てすぐ

「ママ、○○（息子）から
メッセージ届いてる」
「こんな風に言ってくれる息子、
あんまりいないよ！
本当に○○（息子）はいい子だよ」

と、激褒めしている娘を
”弟想いで良い姉弟だな”と思った。

「いい子に育てたのは、ママだよね～」
わたしも負けずに言って笑った。

でも、娘の言葉に嘘偽りはない。
本当にいい子に育ってくれたと思う。
（わたしが育てたからということは関係なく）

苦しい想いをたくさんしてきたと思う。
それでも、持ち前の明るさと笑顔で乗り越えてきた。
（メンタルは少し弱めだけど）

そういえば、卒園式で嗚咽しながら
号泣するわたしを見て困ったのか、
わたしの背中をさすってくれた息子。
その頃から優しかったんだね。

卒業式を終えた息子は、
ちょっぴり寂しそう。

加えて、入社式が間近で
気持ちがブルーになっている。

その姿を見て、親バカなわたしは
”また一つ成長だね”と思い
「まだまだ子どもでいていいよ」
と、思ってしまうのです。

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