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分報と#randomの特性から見るチャットコミュニケーションのハードル

Slackを始めとするコミュニケーションツールにおいて、近年特にエンジニア界隈では、個人的な作業進捗や備忘録を共有する分報チャンネルを作る取り組みが見られる。
個人的な作業に関する考えごとやまだ纏められる前の作業進捗、ちょっとした備忘録などに使われる。

これを廃止しようという流れも見られており、これらについて感じていることを並べてみたい。

個人的な備忘録という論点

「Closedなメモで良いのでは?」は理解はできる。
一方で思考の流れだったり、ちょっとした困りごとだったりという「自分のチャンネルだからこその低い発言ハードル=心理的安全な場」だからこそ吐き出しやすいものをややPublicに寄せることで生まれるコミュニケーションやコラボレーションを無視しているという点において疑問を残る。

雑談という論点

「#random のような全体に対してPublicな雑談チャンネルでやれば良いのでは?」
これについてはあまり理解できない。いや、ある程度の外向性を持ち合わせたかたであれば良いのかもしれないが、そこに自分側代を提供するのである、という行動は内向的な人にとってはかなりハードルが高い。そのハードルを乗り越えられないなら雑談なぞするなというのも乱暴な話だ。
こういった雑談から人となりを知ることができるのであり、ある程度の人の出入りを前提としたチームにおいて、歴の長い人が自分は大丈夫だからと取り組みを終わらせてしまうことにはブレーキを掛けたほうが良いように思える。

特に新しいメンバーや内向的な人々にとっては、#randomチャンネルでのコミュニケーションはハードルが高い。
他の人々が自分の発言に注目することに対する緊張感が生まれる。

おわりに

勿論チームメンバー全員が外交的な要素が強く、分報なんかより直接だったり #random だったりが積極的に活用されているのであれば不要なのかもしれないが、エンジニアはそうではない方々も多いように感じていて、心理的ハードルを下げる ≒ 安全性を高める、という方向から鑑みると分報は大切なんじゃないかなと感じている。


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