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Web制作/Web活用支援のこと

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Web/Web活用支援について考えたこと、学んだことをストックしていきます。
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2022年2月の記事一覧

Web制作に欠かせない2項目は素材のように提供されない。

コロナ禍によって企業活動のデジタル化が本当に必要になり、Web制作会社が求められるものは「成果物」ではなく「それによる成果」になりました。 そもそもWebはそういうものだとも言えますが、顧客が本当に求めるようになったのがこの数年の大きな変化だと思います。つまり、もう誤魔化せない。 「顧客事業の理解」と「ユーザーの理解」が必須に「○○で顧客成果に貢献します」といった売り文句はWeb制作会社の常道ですが、顧客が本気で求める以上、これは約束になります。ビジネスにおいて約束は守られ

「ITリテラシーのギャップ」が制作会社の優位性に貢献しなくなると思う個人的理由。

コロナ禍で企業活動のオンライン化が加速しています。BtoBでは営業活動とMAの組み合わせが顕著です。それは長野県のような地方も同様です。自社ではHubSpotをメインにしたWeb活用を提供しています。 コロナ禍が長引き、Webサイト制作の引き合いが増えたので、一見、Web制作会社にとって恩恵のように見えますが、これまで陰日向に助けられていた「ITリテラシーのギャップ」がもうすぐ通じなくなってくると思っています。 ITリテラシーのギャップに助けられてきた「ITリテラシーのギ

顧客が必要に時に想起してもらう。1年目はその準備期間。

才流・栗原さんのツイートを見て、本当にそうだなあと思いました。 大切なのは「顧客が必要になった際に想起してもらう」ことBtoBの場合、購買行動のトリガーが突然引かれることも多い トリガーは企業側ではコントロールできない 思い出してもらえる状態を作ることが大切 これは本当にそうで、BtoBのWebマーケの主目的は、「顧客が必要になった際に想起してもらうため」といっても過言ではないと思っています。 ぼくは地方BtoB企業のWebマーケ支援を複数社担当していますが、1年目

「営業×○○」の掛け算に助けられている実感。

株式会社ベイジ代表・枌谷さんの『クリエイターキャリア論~クリエイターにおける3つのキャリアタイプ』を興味深く読みました。 Web制作会社の方にお薦めなnoteでした。参考になります。 ぼくは自覚的に『ポジショニングベース』をやってきたのですが、課題も書かれていて参考になりました。シナジーが生まれてくると強いんですよね。 ポジショニングベース これまでの仕事が役に立っている『専門スキルと異文化の掛け算でキャリアを作る』がポジショニングベースの特徴ですが、ぼくにとってはこれ

地方BtoB企業のWebマーケ支援で成立する唯一のマニュアル。

長野県BtoB企業のWebマーケ支援がぼくの主な業務です。顧客MTGについてのツイートをぼくはよくしていますが、MTGでのぼくの役割はだいたい下記の4点です。 現状の報告 強化部分&課題の提示 宿題の割り振り 笑顔でお願い 自分はほとんど手を動かしません。ただ、これは支援2年目以降だからで、1年目はがむしゃらです。 2年目だからできることWebマーケ支援も2年目に入ると、顧客メンバーも「やればいいことある」と分かってくるので動いてくれるようになります。 ぼくがコン

新しいことを始めるときは順番が大切。

Webマーケで新しいことを始める際に、方法や手順を細かく決めたがる人は珍しくありません。でも、そういう人は最初だけやって継続しないイメージです。施策が継続しない原因は「優先順位」を間違えているからだと思います。 新しい取り組みを始める際はザックリと始めて、継続した人たちでやりながら詳細や方法論を決めていった方が施策が回ります。陥りやすい罠なので要注意。 新しいことを始めるときの順番活動の定着(継続性と学び) 精度の向上(学びの反映) 成果の向上(最適化) 何か新しいこ

社員様へのメッセージ素案をつくる。

Webマーケ支援をしている製造系BtoBのZ社様から「全社員への報告会用にメッセージの素案がほしい」と相談を頂きました。 HubSpotを導入して1年半のZ社様なので、お伝えすべきポイントは「Webマーケの環境が整った。次は施策を高速で回すターンへ」ということです。以下、顧客にお送りした素案です。 社員様へのメッセージ素案HubSpotを始めて1年半が経過し、御社の変化ポイントは下記3点です。 Z社様の変化ポイント この一年半で、ユーザーの反応が拡大していること(20

『Web中心主義の罠』に陥らないための3つの注意点。

ニーズ(欲している状態) ウォンツ(欲しいもの) デマンド(特定製品への需要) アスピレーション(望ましい長期的成果) 分解された言葉を眺めると「ふむふむ、なるほど。確かになあ」と思うけれど、実際にWebコンテンツを考えたり、ユーザーアクションや問い合わせ内容を見ていると「えっと…これはどれだろうな…」と軽く混乱するし、分からなくなります。たいていは自分の勉強不足&理解不足が主な原因なのですが。 「分からなさ」の隠れた要因ただ、この「分からなさ」には下記の要因もある

漫画『匠三代』に学ぶWeb制作会社の姿勢。

建築・家作りをテーマにした漫画『匠三代』にこんな台詞があります。 小さな工務店を営む祖父・父・息子の会話です。 大事なことは何かを整理すること「だからさ!施主さんの相談に乗って、その家を建てるのに大事なことは何かを…整理していく作業こそ俺らの大切な仕事なんだよね!」 これってそのままWebサイト制作でも同じことが言えるなあ…としみじみ思いました。「大事なことの整理」はWebサイト制作の大切な仕事なので。ぼくなんて、ほぼ整理しかしていません。意外と自分では気づかなかったり、

「Webサイトが作れる」だけでは市場変化に追いつけない。

Web制作会社にとって、「自分たちのバリューは今どこにあるか?」に敏感であることはとても大切だと思っています。企画や営業に限らず、デザイナーさんやコーダーさんも同様で。 市場が変わり、顧客のウォンツが変わっているのに、これまでと同じものを作り続けていたら相対的に価値が下がります。 コロナ禍もあってゲームチェンジが進行している状況なのに、社内の改善や効率化だけではプロダクトの価値を保てません。それは自社にとっての意味はありますが、顧客にとってのバリューではないからです。

『ブランドプロミス』と約束不履行。

ビジネスでやってはいけないことに「売り文句・提案内容とサービス・プロダクトが違う」があります。約束の不履行になるからです。 ぼくの職務はWeb活用支援です。『ビジネス=約束』と思っているので、言ったらやります。その代わり、顧客をめちゃくちゃ巻き込みます。お客さんだからなんて遠慮はしません。Web活用支援での成果は顧客の協力を得ないと実現できないので。 顧客との約束顧客に不満が生じた場合、『サービス・プロダクト』に問題がありそうですが、実は『売り文句・提案内容』に問題がある

HubSpotはよくできたハサミ。「思想とプロダクトの一体性」が学びに役立つ。

ぼくは長野県のWeb制作会社JBNに所属しており、Webサイト制作とWebマーケ支援で日常的にHubSpotを活用しています。このnoteではHubSpotの特徴と強みについて個人的見解を残したいと思います。MAツール導入やWeb活用を検討されている地方BtoB企業様のお役に立ったら嬉しいです。 HubSpotとはHubSpot(ハブスポット)は見込み客を惹きつけ、リードに転換し、顧客化を促すためのインバウンドマーケティング及びセールスのプラットフォームです。2005年にア

BtoB購買意思決定の1位は「信頼できること」/コミュニケーション能力というオバケ

HubSpotが『日本の営業に関する意識・実態調査2022の結果』『2022年版 インサイドセールスに関するデータ集』を発表していました。 とても興味深かったので、以下引用します。 BtoB購買意思決定の1位は「信頼できること」という調査結果について書いていたら、「信頼関係の構築とは」「コミュニケーション能力とは」の話になり、5000字noteになりました。 HubSpot 調査結果ハイライト 購買意思決定における一番大切な要素 「ビジネスシーンにおいて、あなたはどの

リアルがNo.1である以上、Webでも譲れない。軽井沢別荘建築の新津組。

軽井沢別荘の施工実績No.1である新津組様のWebサイトを2年前にリニューアルさせて頂いたのですが、密かな目標がありました。 それは「軽井沢 別荘建築」の検索ワードでトップを取ることです。リアルがNo.1である以上、Webでもここは譲れない。2年目の今、トップを取れました。とても嬉しいです。 新津組様と運用契約を結んでいる訳ではないので、公開後のチューニングではなく、狙ったコンテンツとサイト構成での一発勝負でした。一発勝負は本当はよろしくないのですが、成果が出てよかった。