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「採用専任者を募集するランディングページを作りませんか」という提案

採用サイトについて建設会社さんと意見交換する中で、「やっと採用して、丁寧に育成して、資格取得も支援して、土木工事の現場監督としてようやく一人前になろうとする若手を行政が中途採用でぶんどっていく」という話を聞く。うーむ。いかにもありそうな話。採用活動はマジで戦国時代だと思います。

とにかく募集がなくて…とお困りの地方中小企業様に試してもらいたいのが「採用専任者の募集」です。今の時代において採用活動はとても専門性の高い職務だと思っています。採用計画を作れなくてはいけないし、企画力も実行力もいる。どんどん新しくなる採用メディアを使いこなすのはもちろん、採用サイトの更新もできなくてはいけないし、MAを使いこなす必要もあるかもしれない。採用イベントをこなしつつ、採用面接の実施や応募対応をやり、高校や大学とのネットワークも作らなくてはいけない。社内とのネゴシエーションもやる。コンテンツも書けた方がいいし、SNSだって動画だってできた方がいい。直近目標だけでなく、2年後3年後を踏まえた将来的な認知度向上も含めた広報活動もやる。いやはやすごいですよね。スーパーマンです。なにせ広範囲における活動量が絶対的に必要な業務です。それなのに未だに他業務との兼務だったりします。まるで「片手間でできる仕事」と経営陣が思っているかのようです。そんなわけないのに。

とにかく人が採れないという問題は今後も深刻さを増すばかりです。しかも、「入社希望者が来るのを待って良さそうなのを選ぶ」といった時代は終わってしまいました。企業は選ぶ側ではなく選ばれる側になってしまったので。「新しい時代の新しい採用活動の社内確立」が重要な経営課題になったにも関わらず、地方中小企業では採用担当者が未だに軽く扱われている節があります。

で、ぼくからの提案は「長野県企業の採用担当者はどうせ冷遇されているんだから、やる気があるのに報われていない他社の担当者をターゲットにして、『ぜひ我が社に来てください!我が社は知見も経験もありません。でも、採用の重要性は骨に染みています。冷遇なんてしません。何も分かってない部長や経営陣がトンチンカンに口を出すこともやりません。ぜひ我が社にきて、採用の環境づくりを一緒に作ってもらえませんか?5年計画で一緒にやってください!』と経験者募集を本気でやったらいかがですか?」ということです。募集がない…どうしよう…といった対処療法ではなく、本質的な解決として。

採用における地方中小企業の本質的な問題は「採用のプロフェッショナルがいないし、育てる気もないし、そもそも専門領域として扱っていない」ということです。例えば事業活動によって法的リスクがある企業は法務部を置きますよね。リスクヘッジとして当たり前です。採用に苦しむけど特に手を打てていない今の現状は「法的リスクがあるのに法務部を持とうとしない/必要性も感じていない」と同じだと思っています。好きにすればいいけれど経営としてめちゃくちゃリスクが高いですよね。

長野県の中小企業においては採用を専門職として捉えていない企業がほとんどだと思います。やる気のある採用担当者ほど「もっとちゃんとやりたいのにできない」と不満を抱えているはずです。あなたの会社が「プロの採用担当」を本気で求めるのであれば声をかけてみる価値はあるかもしれません。三顧の礼で迎える覚悟が必要ですが。転職されてしまう側からしたら「なんてこと言うんだ」と思うかもしれませんが、それだったら転職されないように重要な専門職として扱うべきです。

「採用専任者を募集するランディングページを作りませんか。それだったらぼく、めちゃくちゃやる気あるんですけど」とたまに提案したりします。だいたい苦笑いされますが。まあ、そうですよね…

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