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【短編小説】流れる


スマートフォン

液晶画面を指で触れる電話

三十年前にタイムスリップして説明しても伝わらないだろう

ガタンゴトン

私はスマホでニュース記事を読んでいた

不意に周りを見た

手にはスマホ

皆、画面を凝視していた

手には本を持っていた頃が

はるか遠い昔のように感じる

時間は過ぎて時代は流れていく

三十年後

手には何を持っているだろう

「あれは」

ふと目に入った

おじいさん

手には

「なんだろうあれ」

それは

感情だった

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