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【22世紀の民主主義】 書評#73

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は、成田悠輔さんです!
そして、民主主義についてです!

※書影(画像)は、版元ドットコム様から頂戴しています。いつも、ありがとうございます!


基本情報

成田悠輔(著)
SBクリエイティブ 出版
2022年7月15日 第1刷発行

全255ページ
読書所要期間2日

私が本書に出会うきっかけ

以前同僚が呼んでいて、「おもしろい!!」「わかりやすい!!」と言っていた。
ちょうど私が文部省の「民主主義」という本を読んでいる時だったか、とにかくグッドタイミングでその話をしてくれたので、私も購入してみた。

この本の本質・言いたいこと

現代日本の選挙や政治、そしてそれらの土台となる「民主主義」
これに関するゲームチェンジを検討するものである。

この検討は、

  1. 考える楽しさを創り出す

  2. そのことで「もしかすると、ちょっと良くなるかも」という希望を創り出す

ためのものでる。

では、なぜゲームチェンジが必要なのか?

本書では当然これに対して詳しく述べられていくのだが、私なりに非常に大きな要素だなぁと思うのは、民主主義の『劣化』と著者が表現する部分である。

私が感じたこと

1点目 〜パラダイムシフト

民主主義に関する今までのパラダイム・常識・当たり前は、いったい何だったのか??

ただのクソゲーだったのか?
いや、そんなことは絶対にない!

しかし、そう思ってしまうくらい、今までのそれとは全く異なる民主主義の3つのカタチが示されている。

  1. 闘争

  2. 逃走

  3. 構想

闘争は、これまでの民主主義のシステムを何とか直して改善していこうというもの。
そのためには、既得権益と闘わなければならないという提案である。

逃走は、今あるシステムから逃げるのも一つの手段だということを示している。
著者曰く、「デモクラシー・ヘイブン」
税の「タックス・ヘイブン」に準えた考え方だ。

そして最後の構想
これは、ざっくり言うと民主主義の再開発・再発明ということだ。
ここがおそらく著者の最も狙いたい部分であり、著者の長所を最も生かせる分野なのだろう。

これらは全て、これまでのパラダイム、時代の変遷からの延長線上でものごとを考えていては、全く発想できない視点である。

これらの提案については、賛否あるかもしれない。
しかし、これらをただただ叩いたり、ただただ信仰したりしていては全く意味がない。
これらをベースに考え始めることが、極めて重要な時代に差し掛かっているのだと思う。

2点目 〜比較

1点目の延長線上の話になってしまうが、かつて文部省がまとめた本がある。(前出#29の本だ。)
その本は、これまでの日本が築き上げてきた民主主義という考え方の整理・確認という意味合いが非常に強いと感じている。

一方本書は、その従来の民主主義の説明はそこそこに、というか当たり前・前提として置いておき、「では、この先どうするのか?」ということについて、とりわけ政治にフォーカスして提案している様に見える。

まさにタイトルにある通り、未来志向の民主主義のあり方の提案である。

何度も言うが、これら著者の提案がどうというよりも、これをたたき台にして考え続けていくことが重要なんだと思う。

むすびに(まとめ)

本書はどちらかといえば、民主主義の内容を論じるというよりは、方法を論じる要素が強かったと感じる。

現代にあった民主主義のやり方をどうするべきか?

今と昔で決定的に違うのは、技術。
せっかく素晴らしいものがあるのだから、これを活用しない手はないでしょ!
と著者は言いたいのではないだろうか。


以上です。

このゲームチェンジは、果たして本当にする必要があるのか?
必要があるとして、それはそもそもムリゲーではないのか?

個人的には、絶対にする必要があるし、極めて難しいがムリでない
そう思っています。

これが実現すれば、真の世界平和に出会えるでしょう。
これが実現すれば、心も経済も豊かな社会が訪れるでしょう。

私は、そう信じています!

ネタバレを避けるため、著者の具体の提案内容は書いていません。
ぜひ、皆さんの目で直接ご確認いただければと思います!

ありがとうございました!!

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