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「リトル・フォレスト」


「うちの山には大きな楠木があって、大人が3人で手を繋いで囲えるくらい。
今日は楠木を植樹してきた。
今あるあの大きな楠木は、3世代前のご先祖さまが、今の私達のために植えてくれたもの。
だから、私達も3世代後に木を残さないと行けない。」

この地に引越しをしてきて、とある農家の方が仰られていたとても心に残っている言葉です。

今回は、五十嵐大介さんが描かれた漫画「リトル・フォレスト」についてお話したいと思います。

リトル・フォレスト

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全2巻で構成されたこちらの漫画は2002年から「アフターヌーンティー」で連載されていたものになります。

2014年に、橋本愛さん主演で「春」「夏」「秋」「冬」の4部構成で映画化もされています。

「リトル・フォレスト」では、東北地方のとある小さな集落「小森」で、主人公「いち子」が大自然の中で暮らし、自然から季節を感じながら生きる姿が描かれています。

野菜を米を作り、保存し、加工し、調理する。

当たり前のはずなのに、いつの間にか当たり前でなくなった情景をこの漫画の中に見ることができます。

「小森」での生活は好きなのか嫌いなのか。
なんとなく未来を不安に思ういち子と、大自然が共に生活する事でお互いの生命力を高めているような心地がします。

私は、漠然と「自然に近いところで暮らしたい」と思っていましたが、
「人が"生きるため"の生活をしたい」からだったのだ、と気づかせてくれた作品です。

スローフード

スローフードとは、
「おいしい、きれい、ただしい(Good, Clean, Fair)食べ物をすべての人が享受できるように」をスローガンに掲げ、1989年にイタリアで提唱された社会運動です。

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GOOD"おいしい"
採りたての食べ物を日常的に食べている人はどのくらいいるのでしょうか。
私たちは、食物本来の"味"と言うものを知っているのでしょうか。

CLEAN"きれい"
私たちが普段食べている野菜にはどれほどの農薬が着いているのでしょうか。
畑に撒かれている化成肥料は、土の中の生態系を壊してしまっているのではないでしょうか。

FAIR"正しい"
日本の農家の数が減っているのはなぜでしょうか。
農家さんが口を揃えて、「割に合わない」と言うのはなぜでしょうか。

地元野菜を食べることから始めよう

「地産地消」
「生産者の見える化」
「ファーマーズマーケット」
「有機栽培・オーガニック」

よく耳にする言葉だと思います。

その地域で培われてきた伝統や叡智を守る努力を、生産者だけではなく、消費者も行わなければいないのです。

ぜひ、自分の住む地域で作られた食べ物を手に取って見てください。

出来るのならば、家庭でプランターでトマトでも、きゅうりでも育ててみてください。
きっとスーパーで外国産と、地域産が並んだ時に
「値段」以外の面を感じることが出来ると思います。

作ってみたい料理ばかり

リトル・フォレストの作中で、いち子ちゃんがたくさんの料理をします。

春には山菜を採りに山に入り、初夏にあけびの実を探し、田んぼもする。
夏になれば畑でトマトをかじる。
秋には胡桃ご飯。
雪で覆われる冬も寒さを調味料とする。

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無性に作ってみたくなる、素敵さがあります。

今年は私の畑でもセロリとハーブを始めたので、
リトル・フォレスト版ウスターソースを作りたいなと思っているところです。
作った時はまた、記事にしたいと思います。

漫画も映画もとても素敵です。
是非1度、ご覧になってみてください。
映画はAmazonプライムビデオでも配信されていますよ。

ついでにはなりますが、五十嵐大介さんの「カボチャの冒険」もおすすめします。

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きっと自然をもっと好きになる。


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