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中国人の商売勘

わたしは、商売でもう何度も中国にわたり、いろんな「中国人」と取引をしてきた。

いまは自宅でネット検索してみれば、
日本国内からでも中国との貿易ができる。
特に「代行買い付け業者」がここ数年で激増しているので、あえて中国まで行って買い付けや商談しなくてもすむ時代にはなってきているのだが・・・
敢えて私は中国へいって取引をしている。

なぜなら私は「中国体質」だから・・・

中国人の基本的考え

私が、多くの中国の友人たちを通じて分かるのは、
自国(中国)の人のことをあまり信用していない
ということ
コンビニで売っているビールも
市場で売っているタバコさえも
信用していない
下手に、何も知らない私がタバコを買ってプレゼントでもしようものなら
「ありがとう」という感謝を言う前に
「これはどこで買いましたか?」と尋問を受けてしまいかねない。
彼らは私を怒っているわけではないのだが、
知らずに偽物をつかまされているのでは?
という考えがどうしても先に立ってしまうようだ。

逆に売る側の立場でも同様で
家の軒先に商品を置いて売っている人に
「これちょうだい」と商品を手にとっても
店主は決していい顔をしない
日本人のように「ありがとうございます」と手放しに喜んだりはしない。

手渡された紙幣を日にかざして、何度も確認してから、渋々商品とお釣りを渡す。
それでもだまされることがあるという。

日本人は信用できる

日本国内でテレビを見ていると、とかく中国人は「反日
「日本人を目の敵にしている。」と言われているような作りにされてしまっているが、実際に中国へ行って、取引していると彼ら、彼女らは日本人大歓迎である。

彼らが自国民に対する疑念とは異なり、日本人のことは「まじめで正直」と考えてくれているようで、私の経験上、商売で中国人に話を反故にされたような経験は一度もない。

質の悪いのは

むしろ私が困らされたのは「中国にいる日本人」だった。
最初のころは、いきなり中国人と直接取引は「ちょっと怖いな」と弱気になって現地在住の日本人を訪ねたことがあった。

この中国にいる日本人(企業からの派遣ではなく自営業者のような人)という人たちにタチが悪いのが多くて7,8年ほど前までは結構存在していた。(今はさすがに通用していないだろうが・・・)

彼らは自慢げにこう言う
「5年ほどこっちで一人で暮らしている」
パイオニア気取りで誇らしげに言うが・・・
中国語はほとんどできず、決まって愛人兼通訳のような女の子を近くに置いて放さず、ろくに給料も払わない。
たいてい通訳の女の子と二人きりになったときに私に愚痴を言ってきたら、
この日本人は信用できないな」と考えるようにして、いいところでオサラバするようにしてきた。

こういう日本人に連れられて工場などに行った時などは、たいてい大威張りで工場長を怒鳴りつけたり、なにかとイチャモンをつけたりするので、こっちの評判まで落ちてしまう。

優秀な中国人

話は大きく変わるが日本国内(うちの近所)のコンビニ跡地にある四川料理店のおはなし
この店を経営している夫婦は日本に来て半年で店を開き、
まったく日本人を頼らずに独学で日本語を習得して、
日本人の私たちに十分通用する中華料理店経営をしている。
最初のころは夫婦と夫の兄弟数人で経営していたが、今は夫婦を慕って故郷からやってきた若い子を数人雇い入れ、夫婦には子供もできた。

この夫婦の奥さんは「王さん」(ワンさん)というが、うちの80歳近いおばあちゃん(もともとアンチ中国の義母ではあるが)のことを「おかあさん」といって、店に行くと必ず何かサービスしてくれる。
コロナ過に入ってなかなか店には行けなくなったが、うちのおばあちゃんは「元気かな?」といって、持ち帰りの注文を入れている。

よその国へ行って偉そうにしているタチの悪い人たち王さんのツメのアカでも煎じて飲ませたい。

ちなみに言っておくと、この四川料理店に携わる人たちは皆、ハルビンの出身で「四川」とはまったく関係がないそうだ。
どうせなら「四川料理」とした方が、売れると考えたのかもしれない。
ちょっとだけ知っている私から見ても、確かにメニューなどは北部系の印象を受けるが・・・

このあたりがなんとも中国人らしくなんとも愛らしい・・・。


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