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「病癖」①

この前、ネイルに行った時のこと
隣の会話がふと聞こえてきた。

(ネイリスト)
「普段からピンク塗ること多いんですかー?」
(客)
「そうですね多いですね〜」
「ピンクとか塗りますか??」
(ネイリスト)
「ピンク一度も塗ったことないですね」
(客)「えーー!すごいですね!!」
(私)「??????」

すごいとは、何がすごいのだろうか?
ピンク以外が似合う指が?
はたまた、
ピンクを一回も塗らないでいられる精神が?

分かっている。
こんなのただの相槌で、
脳を経由していない会話なのだろう。
でも、そこで咄嗟に出た言葉が
”すごい”だったことに
何故かとっても興味を惹かれてしまった。

こんな時、ついついその人に
話しかけたくてたまらなくなるが、
もちろん見知らぬ人に
そんなことする勇気は無いので、
代わりにその後の会話に全力で聞き耳をたてる。
たとえ上辺の会話だったとしても、
その人の性格や考え方が分かるようなヒントが少しでもないかなと気になって仕方がないのだ。
いわば一種の病気だと思う。

そんなこんなで
気づくとあっという間に一時間が経っていた。
目の前のネイリストさん
一言も会話せず、ごめんなさい。

あーー、今日も人の会話って面白い。

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