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子どもに「学校行きたくない」と言われたら。ホームスクーラーの親93人の言葉

 夏休みも、もうすぐ終わりですね。中には既に2学期がはじまっているところもあるようです。
 ホームスクーラー共同運営マガジン「子育ての『再』デザイン」では、8月中旬にホームスクーラー向けのWEBアンケートを実施しました。実態を明らかにし、各自が学校や行政と対話するためのツールとすることを目的としたもので、100家庭以上から回答をいただきました。(現在は回答期間終了/最終結果は9月上旬に報告予定)。

 その際に、合わせて「夏休み明け、子どもが『学校行きたくない』と言った時、親はどうする?」というテーマで自由回答のメッセージを93名の方からいただきました。最終結果に先んじて、こちらの内容をシェアしたいと思います。

このnoteは、特に「小学校低学年」の親御さんに読んでもらいたい

 ちなみにこのnoteは、特に「小学校低学年」の親御さんに読んでいただきたいと思っています。何故かというと、大まかに年齢によって「学校に行きたくない理由」は変わってくると思われるからです。
 以下の中間集計を見てわかるとおり、本アンケートでは「ホームスクーラー」は小1~小3が一番多く、その親御さんが回答しています。

 また別の設問に「ホームスクールを始めた時期」というのがあるのですが、そこでは「小1」が圧倒的に多くなっています。呼びかけの中心となったマガジンメンバーに低学年の子を持つ親が多いため、必ずしもこれが日本全体のホームスクーラーの傾向とは言い切れないのですが、少なくともこのような属性を持つ親が回答していることがいえます。

「ホームスクーリング」を始めた理由の第一位は、「環境が合わない(音、光、匂い、時間の長さ)」

 アンケートでは、最初から「ホームスクール」を選択しているわけではなく「不登校」を経てホームスクールへと移行している方がほとんどだということもわかりました。その不登校のキッカケとなった理由が、以下のとおりです(中間集計)。
 選択肢の置き方にもよると思うのですが、第一位が「環境が合わない(音、光、匂い、時間の長さ)」、第二位が「HSC(*)」。
(*)Highly Sensitive child:ひといちばい敏感な気質を持つ子ども

 中学校以上になると顕著になる「学業不振」や「友達との人間関係」「いじめ」は上位にはあがっていません。これから紹介するメッセージも、このような理由を持つ子どもたちの親による回答が多い、ととらえていただければと思います。

子どもによって、家庭によって違うから……私たちにできるのは「我が家の場合」を、できるだけ多く伝えること

 年齢によってはもちろん、その子によって、その家庭によって状況は違うため、これから紹介するメッセージが、そのまま子どもの「学校行きたくない」に直面する親御さんに役に立つとは思っていません。どのように対処するかを決めるのはそのご家庭です。
 でも、コトが起こってからの「対応」ではなく、起こる前の「予応」は大事だよな、と思うのです。こういうこともありうる、と、知っておくこと。こういう場合はどうすると、想定しておくこと。家族と話しておくこと。そうすれば、無用な混乱や不安、加害を避けられ、大変な中でも少しでも冷静に対応できるのではないでしょうか。
 経験者による、様々なパターンの「我が家の場合はこうだった」「(同じ失敗をしてほしくないから)こうしてあげて」という声を、ご自身の状況と比べて考えたり、意思決定する一つのキッカケにしていただければと思います。

 自由回答であったにもかかわらず、90以上のメッセージをいただきました。その中から「我が家の場合」「私の場合」を詳しく記入くださったものを中心に紹介します。

 「そうか…そう感じてるんだね」ととにかくまずは受容すると、親子ともに楽になれますし、楽になったら、「じゃあ、どうしよう?」が見えてきます。
 行っても行かなくてもいいと思いますが、(行かないことを選ぶのはとても勇気がいりますが)もし学校に行かせたいなら、「怒る」「命令する」のは本当に逆効果です。私もやってしまいましたが、親も子もしんどくなるだけで、状況を前に進めるうえではナイスな方法とは言えません。受け止めたあとで、親の本音も折を見て伝える。(自分はなんのためにそうしてほしいとおもってるのか、よくよく考えたあとで。)
 行きたいのに行けないのか、行ったら体調を崩すから行けないのか、冷静に見極めるのがカギだと思います。見極めるうえで、子どもにあまり理由を聞きすぎないほうが良いと思います。子どもはまだ言葉にする能力が完璧についているわけではないからです。先生のキャラにもよりますが、学校には「学校にどうしても足が向かないって言っています。体調も崩すぐらいです。心配ですよね。どうしたらいいのか必死で考えてます。たぶんどちらが悪いということは無いと思います。一緒に考えてもらえればうれしいです。」と腹を割って、相談するほうがよいとおもいます。
 子どもはどんどん成長していきますのであまり心配しすぎなくてもよいと思います。退行しているように見えても、きっとより生きやすい方向を模索しています。「学校に行きたくない」と言えたということは、「生きる」ことへの執着心の現れ、もっと「イキイキしていたい」という願望に気づけたということだから、その機会を大切にしてほしいです。
 多様性が大事といわれる今。他のみんなが学校に行ってるんだから、学校は他の子どもに任せて、違う道を行くというのも、いいんじゃない?と個人的には思っています。
 まずは時間をとって、ゆっくり話を聞いて、いつでも味方であると伝えてあげて欲しいなと思います。行くか・行かないかは、理由や心身の状況にもよると思うので、各家庭で決めるしかないと思います。とりあえず子供の心身を守れるならば、どの選択も間違いでは無いと思います。
 学校に行きたくないという我が子を、学校に行かせる・休ませる……親としては、どちらも辛いんじゃないかと思います。私は両方経験しましたが、どちらも辛かったです。だから私は行かせた方がいいとも、休ませた方がいいとも簡単には言えません。
 ただ、自分のためにも子供のためにも、不登校についての知識や情報を集めたり、相談先を見つけて欲しいと思っています。
 最初は焦り、何故、どうしてを聞いたり、検索魔にもなりました。実際、不登校になり、束縛される時間もあったり仕事も制限されています。
 しかし、今の時代、沢山の支援があります。
 今では、学校だけではないと思えてきています。(完全ではないですが)
今は親の会など、子どもだけでなく、親も相談できる場所が沢山あります。
 今は様々な選択ができる時代です。
 学校が合わない、息苦しいを訴えられる勇気を、大きな心で受け止めてあげてください。受け止めて守って助けてあげられるのは家族しかいないと思います。
 ぜひ、お子さんを守ってあげてください。
「そうだね」とただ受け止めてあげてほしい。
そして、子どもに何ができるかよりも、親自身が楽になる方法を見つけてほしいです。
 長男が不登校になった当時の私は既成概念しかなく「学校に行きたくない、行けない」という息子を何度も罵倒して、苦しめました。今思うと息子の心配よりも本当は自分自身の不安を息子に押し付けていたのだと感じます。甘やかしているかもと悩んだり、自分の子育てを後悔したり、学校を憎んだり…。
 ただそのもがきの中で、色々な人やモノに出会い、私自身が安心できる場所を見つけた時に、私は既成概念を捨てられて、息子も元気になっていったように感じます。
学校行かない。行きたくない。
言葉聞いたとき。とぅとぅきた。
思いました。ひとりにさせるのはふあんでしたが、ゆっくりしている?
聞くと安心した穏やかな顔つきに戻っていったとき。
不安はあるもののどこかで安心感を感じました。
今もはっきりと覚えてます!
子供の笑顔が、一番です。
休ませても大丈夫です。一番のお薬になると思います
その後ゆっくり前に進んで行けば良いと思います
学校に行かなくていいよ。と心から言ってあげると、子どもは心底安心した顔を見せます。充分休んだら、やりたいことが出てきました。今はとても充実して幸せに毎日過ごしています。だから親としても安心しています。
「わかったよ〜」と私は答えていました。学校へ行きたくないと言い出せない子どもも多いと思うので、家庭は安心して生きられる場所に。
 学校に行けないイコール困ったこと、ではありません。その子が自身の命を大切に感ずればこそ発することができる、とっても立派な主張です。
 子ども自身、学校は行かなくてはいけないものという縛りからとっても苦しんでいます。決して弱い子でも協調性がないわけでもありません。
 まずは、お子さんの発してくれたメッセージをしっかり受け止めてあげてください。子どものことを思えばこそ焦る気持ちは本当によくわかります。でも、お子さんが本当にイキイキと成長していくために、どうしても必要な、とっても大切な時なのです。ゆったり構えて安心させてあげてください。
 学校に行かなければならない世の中に合わせることが成長ではないはずです。その子にしかない大切な命をのびのびと伸ばしてあげる、その子の可能性を最大限に伸ばしてあげることができる、そのためにも、いまは学校へ戻すことを急ぐことではなく、一生懸命、生きようともがいているその子の心にまずはゆったりと向き合ってあげてください。
 これから親自身がどれほど凝り固まった考え方で縛られていたか、気付かされます。(わたし自身がそうでした💦)沢山の新しい大きな世界が待っています。
 学校に行きたくないと言ってくれた我が子のおかげで、まだまだ短時間ですが、本当にわたし自身がたくさん教えられてきました!
 大丈夫です! 日本の教育も必ず変わっていくと思います!きっと先駆的な子どもを授かったんです、私たち(^o^)
 私自身も子どもの頃に不登校になりました。私の場合は「家庭環境」が理由で体に不調が出たのがきっかけです。その時に担任の先生が「疲れたのならば休んだらいい。休んで元気になったらおいで。ただ、続けて休むと来づらくなるからね。」と言ってもらって気が楽になりました。
 当時「どうして!?」と泣く母の存在が大変なプレッシャーだったので、担任の先生からの言葉で母の態度が軟化したことも私にとっては大きかったです。
 行きたくないのにも様々な理由があると思います。
 不登校で人生の最短ルートのラクチンコースから外れるリスクがあるのも事実です。
 でも、学びに関しては学校以外でも可能です。
 お友達だって、学校以外でも作れます。
 そして、学校に行かなくても死にません
 死ななければ、色々な事を考えられますし、行動することができます。
 学校に行かせる・行かせない・行かせなければならない・行って欲しい…色々なお気持ちがあると思いますが、あまり気負わず「親子で人生を楽しむ方法」をその時その時で考えていかれればよいのではないでしょうか?
 疲れたら休む。
 頑張りすぎて人生棒に振るより、よっぽどいいと思いますよ。
無理に行かせないで。
傷ついている心が更に傷ついて回復するのに時間がかかってしまいます
既存の学校に合わないだけ。アメリカでは様々なタイプの学校があり、ホームスクールを選ぶ家庭も多い。不登校という概念がない。日本ではまだまだ選択肢も少なく、普通の学校に通うのが当たり前の風潮なので、勇気はいると思う。でも1番大切なものは何かを考えて欲しいです。
無理に行かせていた時は死にそうな顔をしていた息子が、ホームスクリーングをしている今は笑顔に溢れています。
「学校は無理していくところじゃないよー!心や体が疲れた時は、ゆっくり休むことも大切よ。」
これは、教師をしている私の友人の言葉です。
本当にその通りだと思います。
お子さんが安心できる環境になるように、親子で話し合っていけたらいいですね。
 1学期は行けていたのに、いきなり夏休み明けに行けなくなったケースとして書きます。
 「行きたくなったら行きなよ。」と一応は公教育に戻るよう促しつつ、本人から原因(気持ち・体調・環境)を聞くようにします。とはいっても自分から話せないことも多いので、散歩をしながら(これ効果的でした)ゆっくり聞きます。その時に黙ってしまうようならウチの場合は例示もしました。
 結果出てきた回答に照らして学校に相談しますが、親が盾であることを子どもに認識してもらう必要があります。またウチの場合は2018年6月から不登校になりましたが、学校に相談する前に医療機関に相談したことにして、起立性調節障害のため休息が必要だと言われたことにしました。(私が心理士で医療的知識が多少あったので。実際にはその後に通院しています。)ここで「子どもが学校行きたくないと言って困る」とか、「夏休みからサボってて困ってる」なんて言おうものなら、親が子どもの味方でなくなってしまいますので。
 心身ともに疲弊しているようでしたら休息を、夜に出かけたりできる程元気が回復しておられるなら、学校外の社会とのつながりを提案してみたらいいと思います。ウチの場合はディベートの塾に通ったり、お箏をはじめて大学生とバンドを組み老人ホームで演奏するボランティア活動したり、ネットショップ運営したり、国際交流したり色んなことやってます。
 最初は引きこもってて通院もしましたが、9ヶ月くらい前からボチボチの動きですね。ディベートの塾だけは通学時からずーっと通い続けてました。ただし他の社会活動を活発にすると反比例して学校には行かなくなりましたね。最初は定期テストだけ受けに行ったり、総合学習のイベント行事などには参加していたんですけどね。
 本人にマジョリティとマイノリティな選択の話をして、マイノリティがいい!と言ったので、こちらも吹っ切れた感じです。自分で自分の人生を決めていくという感覚を本人に持ってもらえることが一番だと思います。
 学びというのは学校だけで行われるのではないということを具体例を持って示してあげたいが、日本ではまだまだ肩身が狭く難しいと思う。特に地方は。そして働いている親には現実として難しい。
 私はアメリカで2年ホームスクーリングをしていたがホームスクーリングコミュニティが安定していて仲間は多かったし、経験豊富な親がいたし、ホームスクーラーで借りた部屋でクラスが行われていたし、親が自主的にクラスを作っていた(私も、アウトドアサバイバルクラスをその道のプロの知り合いに頼んで自分で作って人を集めていた)。
 日本にももっとホームスクーラーの集まる場所があればいいのにと願う。流れとしてはそうなっていってると思うのだけど。

 他にも、多くの方がこの場を通じメッセージを寄せてくださいました。
いただいたメッセージ「全て」を、順不同でご紹介します。

↓ 文字が小さくて見えない方のために、PDFも貼っておきます。
とにかく書いてくださった方々の熱量を伝えたかったのです。

 どうか一つでも多くのご家庭が、無用に悩みすぎず、子も親も楽になったり、幸せになる向き合い方ができますように。

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↓ マガジンメンバーも、同様のテーマでnoteを書いています。

↓ 「学校に行きたくない」当事者のお子さんに向けて…

↓ 「子育ての『再』デザイン」マガジンメンバーの「ホームスクール」のキッカケを含む自己紹介はこちらから。

↓ 全国のホームスクーラーが地図上でわかる「ホームスクーラーマップ」。200組以上のホームスクーラーが登録しています。



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