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優しさハラスメント

↑前回の続き

甘やかしたい人と甘やかされたい人の間に共依存が生まれる。本人同士が望むことなら周りがとやかく口出しするものでない。せめて他人には迷惑をかけてくれるなと願うだけだ。

このように優しさの需要と供給がマッチするケースがある一方で当然マッチしないケースもあり得る。上に挙げた需要と供給にはそれぞれ逆のパターンが考えられる。

まずは供給側。

むやみに他人を甘やかさない人がいる。獅子の子落としはまさに甘やかしの対極にあるし、そこまで行かなくても過保護の手前でブレーキをかけられる理性があれば依存は避けられるだろう。

他人を甘やかす余裕のない人もいる。優しさは有限のリソースであり、手間、お金、時間、精神力などを消耗する。誰にでも無限に優しくはなれない。自分のことで手一杯だったり、身内にだけ甘い人も対外的には依存者を増やさない。

そして需要側。

甘やかされたくない。自力でやってみたい。そこまで困っていない。身を削ってまで優しくしてくれなくていい。上から目線の助け舟はいらない。下心丸出しで近づいてくるな。等など…

甘やかされる方にもいろんな人がいるだろう。しかし、弱きを助ける優しさは拒否しにくいのだ。弱くて優しい世界はこうした需要と供給のミスマッチも生み出していく。

↓次回につづく