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ダメージコントロール

↑前回の続き

獅子は我が子を千尋の谷に突き落とすと言うが、そんなことをすれば昨今のSNSで炎上は免れない。親の資格がないとか、愛護団体に訴えますとか、もう動物園には行きませんとか、めちゃくちゃに叩かれる未来が見える。

これが谷底から這い上がれる者だけを育てる選別の儀式だとしたら、叩かないにしても子には同情する。王者であり続けるためには必要なことなのだろうが、他の血筋に生まれていればもっと楽な生き方もできただろうに。

しかし、訓練が目的となれば話はまったく違う。親の目が届くところで危険を体験している風景になる。乱暴に突き落としたように見えて実は頭から落ちないように工夫されているかもしれない。

一生、温室の中では暮らせないのだ。暑さや寒さ、外敵の脅威や事故のリスクに晒されながら生きなければならない日がいずれやって来る。そのときに致命傷だけは避けられるように守ってくれる存在がいるとは限らない。

ノーダメージで人生を生き抜くことができるなら良いが、それは難しい…というか無理だと思う。どうしたって避けられない傷を負う場面がある。そこで受け身を取ってダメージを軽減できるかが生死を分ける。

転倒しないように支えてばかりだと受け身の取り方は身につかない。

↓次回につづく