見出し画像

計画通りに行かなくても

リボ地獄の弟に計画性を持てと説教したことがある。月の予算を決めて日割りした金額を目安に毎日生活するよう勧めた。自制心だけでは難しいかなと週に一度支出を振り返る会を設けたら平然と虚偽申告していて僕の心は病んだ。

他人に干渉するもんじゃないと改めて思った話だが、計画と実行の大切さを再認識した出来事でもあった。

計画は目的を達成するために立てられるものだ。結果が出るまで成否がわからないのはギャンブルに近い。途中経過が計画とズレ始めた段階で対策を打てれば成功率は高まる。

大きな失敗になる前に小さな失敗を修正していけるのが計画の良いところである。たぶんここが伝わっていなかった。小さな失敗すら咎められると思って弟は隠蔽に走ったのだろう。

最初から最後まで計画通りに進むことなんて期待していない。なんなら目的が達成できなくても構わない。それでも計画を立てるべきだと思うのはそこから得られるものが多いからだ。

計画と実行に乖離が生まれた時点で事前の予測その場の判断のどちらかが間違っている。計画が常に正しいとは限らないし、臨機応変が正解とも限らない。

ただ、一方が間違っているなら、もう一方は正しいということになる。計画がズレるたびにより正しかった選択肢が手に入るのだ。

これには無意識に選んだ正解よりずっと価値があると思う。