見出し画像

【2023年CBL】丹波篠山茶を売り出そう

9期CBL「丹波篠山茶を売り出そう」が終了しました!

CBL「丹波篠山茶を売り出そう」が、1月12日に全6回の講義を終えました。

日本にはお茶の産地が点在しており、丹波篠山もその一つ。歴史ある日本茶の産地として続いてきました。しかし、時代の流れとともに日本茶の消費構造は大きく変化し、新たなビジネスモデルが求められています。
このCBLでは、日本茶について学び、現場の課題や他地域の事例を参考にしながら、丹波篠山茶を売り出すためにはどうしたらよいか一緒に考えていきました。そのプロセスを通じて、地域資源を活用したビジネスモデルの要点を見出だしていこう、という講義となりました。

講師は、茶人・日本茶文化プロデューサーの梅村 崇さん。
兵庫県川西市出身で、京都府立大学を卒業。農林水産省や内閣府での行政実務を経験。退職後、個人で日本茶の振興活動を始める。京都大徳寺山内に住み込んで茶の湯を学んでおり、観光客向けの茶会企画やセミナー、大茶会プロジェクトの運営なども行う。表千家茶道講師。

オンライン中心の講義であり、スクールの魅力の一つである「受講生同士の交流と一体感」がしっかり感じていただけるかどうかと一抹の不安もあったのですが、梅村さんのお人柄は然ることながら、1200年の歴史を持つ丹波篠山茶の茶所としての魅力もあってか、最後には、個性豊かで尊重し合える受講生チームの雰囲気の良さを感じることができました。
やはりお茶は、心を清めながらも、人と人とを結びつけるアイテムとして、その魅力の片鱗を感じます。

講義は以下の内容で進められました。


第1回(7/14) :日本茶の基本と茶産業について学ぶ(オンライン)
第2回(8/20) :丹波篠山茶生産組合への現地視察
第3回(9/22) :日本茶を活用したビジネス事例を学ぶ(オンライン)
第4回(11/5)    :丹波篠山茶の活用アイデアワークショップ
第5回(12/1) :丹波篠山茶を活用したビジネスピッチ(オンライン)
第6回(1/12) :目標と行動計画の設定・総括(オンライン)


第1回~第3回

まず、日本茶における基本知識と、日本の茶産業についての概観を学びました。
日本茶は、中国から薬として日本に輸入されて以降、長らく「健康のための薬」や、「セレモニーの道具」、「嗜好品」など、位置づけは変わりながらも、様々な文化と深く結びつけられ、現在ではもはや日本文化には欠かせないものとしての地位を確立しています。
しかし、嗜好品という意味では、紅茶やコーヒーなど、お茶に代わる商品が増え、またペットボトル飲料の台頭で、お茶以外の飲み物の選択肢が増えたことにより、茶の消費量は、近年では減少傾向にあります。

そんな中でも、丹波ささやま茶は、約1200年前、なんと平安時代から「日常に飲むお茶」を生産する産地でありました。「ひらがな」と同じくらいの歴史を持つと思うと、その重みにたじろぐほどです…
しかし、そんな丹波ささやま茶。生産者の高齢化や、流通環境の変化などにより、産地としての存続を危ぶまれています。

1200年の歴史がある、と言われている割に、例えば丹波黒枝豆など、他の産品に比べてその名を潜めてきましたが、近年になって、その価値の大きさに気付かれ始めているようです。
事実、観光地として体験ツアーが組まれ、外国人も含めた観光客が訪れたり、有名飲食店とのコラボ商品が開発・販売されたり…

とはいえ、課題は山積しております。

第2回の現地実習では、丹波ささやま茶の生産~加工~販売の現状を知ると共に、その可能性を探る時間となりました。

第3回では、梅村先生から、丹波ささやま茶と比較しながら、全国の茶ビジネスのモデルを紹介いただき、どんな方向に今後ビジネスの可能性がありそうなのか、どんな方向に茶産業の現場の課題を本質的に解決する可能性がありそうなのか、ということを学びました。

第4回~第6回

第4回は、再び対面で集まり、ワークショップを行いました。

これまでの学びを元に、受講生各個人が、どのように関われる可能性があるか、自分自身の強みと地域課題を掛け合わせると、どのように事業ができるか、とメンバー同士で考えを深めていきました。

それを元に、第5回では、「アイディアピッチ」を開催。
気の知れた仲間の前、とは言っても、やはり考えをまとめて人前で発表するのは、勇気がいるものです。
スクールでは、このような「起業に向けたスモールステップ」を一緒に歩んでいくことができます。

第6回目は、2024年1年間の目標設定と行動計画を作成し、発表し合いました。
今後、互いにどのようなことをしようとしているのか?がわかっていることで、コラボをしやすくなったり、助け合いやすくなったり、という効果が生まれます。

オンライン中心の講義でしたが、最後には全員が打ち解け、笑顔で終えることができました。
日本の茶産業が置かれる状況は、変わらず厳しいものがありますが、その状況をまずは直視し、流れを広く捉えながら、丹波ささやま茶が持つ特性を活かしたビジネスが、この仲間から生まれること、
そしてそのビジネスが丹波ささやま茶の持つ課題解決に、少しでも寄与していくことを願っております…!!



CBL「丹波篠山茶を売り出そう」の講義スケジュールはこちらからご覧ください↓