長月いのり

短い小説だったり、ミニエッセイだったり、音楽のことだったり。

長月いのり

短い小説だったり、ミニエッセイだったり、音楽のことだったり。

記事一覧

自分のmixについて語ろう!

こんにちは。 ボカクラに通い続けてはや半年、自分でもDJをやってみたりしています。 自分の録ったmix大好き人間なので誰か話を聞いてほしい! という動機でmixについてい…

長月いのり
1か月前
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残りの自堕落

 冷たい風が部屋に吹き込んだ。振り向くと部屋には光が差し込んでいた。 窓の外、連なったビルの隙間から青い空が見えるが、眩しくて目を細める。空ってこんな色だったか…

長月いのり
6か月前

大人びたという言葉、良くないかも

適してないかもしれない。  人を形容するとき、特に比較的幼い子供に対して「大人びている」という言葉が使われることがある。体格や所作、精神面について同年代に比べ成…

長月いのり
6か月前
3

ボカクラにいってみた感想

 一般ボカロリスナーがボカロのイベントでボカロDJにはまって、ボカクラに足を運んでみたところまでの感想です。日記兼、共感してくれる人がいたら嬉しいな兼、行ってみよ…

長月いのり
7か月前
3

煮ル果実ライブ FRUITOPIÁ2023 感想

「ライブ最高だったな~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 を頑張って言語化します。箇条書き。順不同。 極楽鳥…

長月いのり
7か月前
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転生デパーチャー感想

はじめに転生デパーチャー、最高でした。感想を書きます。  自分は現地ライブ初参加なので、VALISって実在するんだ、ヴァンデラーって実在するんだっていうのが最初の感…

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さめるまえに

「それにしても早いもんだね。」 彼女がぽつりと呟いた。 「確かに。もう卒業とか、実感わかない。」  座り慣れた椅子に見慣れた景色。足蹴く通ったこの喫茶店も今後は疎…

2

人の死で感動させるな

タイトル通りです。  映画とか漫画とかで、大切な人が亡くなって、辛いけど乗り越える。みたいな作品あると思うんですけど、あれが嫌いです。そしてそういう作品がやれ泣…

6

ショートスリープ

「最近眠そうだね。」  ハッとすると雫が心配そうに顔を覗き込んでいた。 「ああ、ごめん。寝つきがあんまりよくないみたいで。」  しわを寄せた瞼には昨日の疲れが残っ…

2

晩夏

 目を覚ますと外はすでに薄暗くなっており、部屋にはカチカチと時計の音だけが響いている。汗をかいたような気持ち悪さが全身を覆い、大きく息を吸い込むと酷くのどが痛ん…

3

流行と好き嫌い

私は世間一般的に有名な曲をあんまり聴きません。昔から好き好んでいたバンドも規模はそこそこあれど、メインカルチャーに台頭することはほぼありませんでした。逆にテレビ…

1

「口先の」

 「お前さ、重いんだよ。」  君にのばした手が振り払われる。 『永遠に』、そのことばを信じていた私は、来るはずだった未来と理想のなか、ひとり取り残されていたのだっ…

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獅子志司が好きすぎるので語るよ

獅子志司というアーティストがいます。ボカロPであり最近は自身で歌ってます。私がめちゃくちゃ大好きなので、いいよってことを書きます。 私見ましましですのでご容赦を。…

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note始めてみます。

 毎日いろいろと考えていることもありますが、同居人がいないので壁に話しかけるしかありません。そのためのTwitterなんですが、あまりの長文拙文をタイムラインに流すの…

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自分のmixについて語ろう!

こんにちは。
ボカクラに通い続けてはや半年、自分でもDJをやってみたりしています。
自分の録ったmix大好き人間なので誰か話を聞いてほしい!
という動機でmixについていろいろ書いてみようかなと思います。

https://www.mixcloud.com/nagatsukiinori/inori-mix_vol5/

 ↑のmixについて話そうかなと思うんですけど、これは最近ボカクラの公募用に作

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残りの自堕落

残りの自堕落

 冷たい風が部屋に吹き込んだ。振り向くと部屋には光が差し込んでいた。
窓の外、連なったビルの隙間から青い空が見えるが、眩しくて目を細める。空ってこんな色だったかなと思う。
「たまには換気しなきゃね、たまには。」 
 風になびくカーテンを抑えながら、彼女が呟いた。
 読み進めていた文庫本をベッドに放り出し、軽く伸びをする。部屋を見渡すと、先ほどまで大事そうに握られていたコントローラーは床に捨て置かれ

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大人びたという言葉、良くないかも

適してないかもしれない。

 人を形容するとき、特に比較的幼い子供に対して「大人びている」という言葉が使われることがある。体格や所作、精神面について同年代に比べ成熟していることを意味していて、基本的には誉め言葉にあたるだろう。身体は年を重ねるごとにそれ相応に成長していき、精神に関してもある程度は比例していく傾向にあると思うが、当然どこかで打ち止めがある。その成長が停滞するタイミングについて、とりわ

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ボカクラにいってみた感想

 一般ボカロリスナーがボカロのイベントでボカロDJにはまって、ボカクラに足を運んでみたところまでの感想です。日記兼、共感してくれる人がいたら嬉しいな兼、行ってみよかなと思ってるの人参考になればいいかな兼、最近文章書いてないから書きたいなという目的でお送りします。

 音楽を聴く、という趣味としてのゴールはどこにあるのでしょうか。
 例えばスポーツ観戦ならスタジアムでの試合観戦、映画好きなら待ちわび

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煮ル果実ライブ FRUITOPIÁ2023 感想

煮ル果実ライブ FRUITOPIÁ2023 感想

「ライブ最高だったな~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
を頑張って言語化します。箇条書き。順不同。

極楽鳥花
 前々回のライブでもまったく同じこと思ったけど、この曲ライブ化けがえぐい。この曲の全部やりたい放題で感情ぶちまけるような勢いが好きで、今回も音圧に圧倒されました。煮ルさんステージでぴょんぴょん跳んでて、釣られる感じで自分もぴょんぴょん

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転生デパーチャー感想

転生デパーチャー感想

はじめに転生デパーチャー、最高でした。感想を書きます。

 自分は現地ライブ初参加なので、VALISって実在するんだ、ヴァンデラーって実在するんだっていうのが最初の感想です。ライブが始まってから数曲の間は6人が目の前で歌ってるという実感が湧きませんでした。後方の席だったこともあってスクリーンに映像が流れてるんだけなんじゃないかという感覚でしたが、MCタイムにメンバーが手を振ってくれているのを見てや

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さめるまえに

「それにしても早いもんだね。」
彼女がぽつりと呟いた。
「確かに。もう卒業とか、実感わかない。」
 座り慣れた椅子に見慣れた景色。足蹴く通ったこの喫茶店も今後は疎遠になっていくこと想うと、ただの壁掛け時計すら切なさを帯びて見えてしまう。その時計は店長の趣味なのかわからないが、シックな雰囲気の店内にはあまり馴染んでいなかった。秒針を刻む音がやけに鬱陶しく思える。
「そういえば、サークルとかはどうなっ

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人の死で感動させるな

タイトル通りです。

 映画とか漫画とかで、大切な人が亡くなって、辛いけど乗り越える。みたいな作品あると思うんですけど、あれが嫌いです。そしてそういう作品がやれ泣けるやれ感動できると取り沙汰される風潮も気に入りません。

 一応こんなことを主張するにはある程度論理もあります。作品における「死」というのは劇薬です。「死」とはそれだけ強い要素であるのです。「死」という出来事が周りに与える影響も強烈です

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ショートスリープ

「最近眠そうだね。」
 ハッとすると雫が心配そうに顔を覗き込んでいた。
「ああ、ごめん。寝つきがあんまりよくないみたいで。」
 しわを寄せた瞼には昨日の疲れが残っていた。
「無理しないでね。」
「ありがとう。気を付けるよ。」
 欠伸を繰り返す私とは対照的に、雫はてきぱきと朝の支度をこなしていく。机に置かれたトートバッグにはすでにお弁当が準備されていた。
 倦怠感に引きずられるようにのそのそと身支度

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晩夏

 目を覚ますと外はすでに薄暗くなっており、部屋にはカチカチと時計の音だけが響いている。汗をかいたような気持ち悪さが全身を覆い、大きく息を吸い込むと酷くのどが痛んだ。のどの渇きとえもいわれぬ不安に耐えられずに起き上がり、障子に手を掛けると向こうに人影が揺らめいている。
「お、やっと起きたね。」
 青っぽい浴衣を身に纏った彩夏が縁側に腰かけていた。右手ではスイカを齧り、両足はぶらぶらと退屈そうにさせて

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流行と好き嫌い

私は世間一般的に有名な曲をあんまり聴きません。昔から好き好んでいたバンドも規模はそこそこあれど、メインカルチャーに台頭することはほぼありませんでした。逆にテレビで取り沙汰される曲を聴いても退屈に感じていました。これは単純に好みの問題であり、そうであると信じたい自分もいます。

ただそれは単なる逆張りに過ぎないのかもしれません。私はどちらかというと斜に構えて世間を見てしまう人間なので、声が大きい人が

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「口先の」

 「お前さ、重いんだよ。」
 君にのばした手が振り払われる。
『永遠に』、そのことばを信じていた私は、来るはずだった未来と理想のなか、ひとり取り残されていたのだった。

 

 澄み切った空、教会を模した白色の建物、正装で着飾った人々の中から歓声はわき上がる。人々の視線の先にいたのはシルバーのタキシードにそでを通した彼と、純白のドレスを身にまとう『私』だった。
 これが現実でないのはすぐにわかる。

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獅子志司が好きすぎるので語るよ

獅子志司というアーティストがいます。ボカロPであり最近は自身で歌ってます。私がめちゃくちゃ大好きなので、いいよってことを書きます。
私見ましましですのでご容赦を。

1.聴くと戦闘力があがる(?)歌詞 この方の曲は多くは、何かに抗おうと努力する人々の迷いや決意を描いています。音楽という道に賭ける獅子志司さん本人の覚悟を歌ったものなのかもしれません。ともあれ、自分はこんなものじゃないと決意を固める姿

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note始めてみます。

 毎日いろいろと考えていることもありますが、同居人がいないので壁に話しかけるしかありません。そのためのTwitterなんですが、あまりの長文拙文をタイムラインに流すのも気が引けるということで、このサイトをはけ口にすることにしました。書いて気持ちが晴れるなら書き得という精神なので、人の日記が間違って目に入ってしまったという気持ちで読んで頂けると嬉しいです。

 ①普段考えているくだらないことを書く雑

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