ヨーロッパ旅行記12 既視感と搾取の街、ウィーン
2/16 ブダペスト→ウィーン
ブダペストの朝、列車でウィーンへ移動。
宿から中央駅までは徒歩で移動できるので
めちゃ便利。
いやーほんとにいい街でした、ブダペスト。今まで訪れた場所の中で一番好きかも。
決め手はワインとビールが安くて美味しいから。
結局酒かよ。
朝から駅は大賑わい。
駅前には何かのスポーツのサポーターがビール片手に集結。地元のサッカーチームの応援らしい。
ブダペスト中央駅、歴史を感じさせる佇まい。
朝は若干靄がかっていて、出発のプラットホームから伸びる線路の先は霧で不明瞭な視界。
ブダペストの歴史を築き上げてきた駅舎で過ごす早朝の時間は、どこか幻想的な雰囲気を感じさせる。
澄み切った青空で視界が明瞭であるよりも、ずっとこっちの方がこの駅には相応しい感じがした。
次の行き先はウィーン。列車で3時間ほど。
音楽の街へレッツラゴー。
あっという間に到着。
電車移動も慣れたもん。シェンゲン協定加盟国内の移動は驚くほど簡単。パスポートを駅員さんに見せるだけで入国できる。駅員さんも超適当。絶対誰のパスポートでもいけたやろ、、。
ウィーンに到着してまず思ったこと。
物価の差がエグすぎる。
とんでもないくらい高い。
ユーロ圏だから、これからの国は全部ユーロが使えるわけだけど、ユーロ正直舐めてた。
1ユーロ大体130円くらい。まあ物価の話は後で詳しく書くとして、とりあえずホテルへ。
今回のホテルは完全にドミトリー。
二段ベッドが2台設置された4人部屋。けど、全然ってかめっちゃ良い。ベッド1台ごとにスライド式のドアが付いてて、鍵をかけることができる。
鍵のセキュリティもかなり高く、プライベートスペースが確保されているという点では半個室みたいな感じ。
シャワートイレは共同だが、どちらもめちゃくちゃ綺麗。ヨドバシカメラのトイレを想像してくれれば良いかと。
物価が高い中で一泊2000ほどで泊まれる宿、そうそうないぞ。しかも駅近。
そんな宿に荷物を置き、いざウィーンの街へ。
時間は昼過ぎ。
空腹の絶頂。
ここらで一回はさんどくかってことでアジア料理を食す。調べて出てきたのは11ユーロで中華料理食べ放題のお店。
とりあえずテクテク歩く。
宿から徒歩で15分ほどで到着したお店、バンブー。
店に入ると、好きなお席へどうぞと案内される。店員はもちろん中国人。
席についてメニューを持ってきてくれた店員さんが一言。
君たち昨日も来たよね?
いや、来てねーよ。
なんなら着いたばっかだわ。
やっぱりアジア系の顔はみんな同じに見えるのだろうか。
とはいえこのお店、料理の種類も豊富でコスパはかなり高め。
味付けは濃いめだけどかなりうまい、、!!久々のアジア料理(ほぼ中華)に舌鼓を打つ。
昼食後は歩いてオペラ座まで歩く。
ウィーンの街並み、確かに美しい。
けど、ブダペストを経験してきた身からすると意外と大したことない。
また、これか、と言った感じ。笑
物価の高さも相まってウィーンの良さをまだ感じられない。
目が無意識のうちにケバブ屋さんを探してしまう。この旅では随分とケバブに世話になっている。
そうこうしているうちにオペラ座に到着。
うん、確かにすごい。
かなり歴史を感じさせる建物。
でも、まぁこんな感じかってくらい。一瞬ブダペストの国会議事堂がちらついたよ、ごめんねオペラ座。
慣れって怖いね。笑
オペラ座から徒歩5分のところに、聖シュテファン教会がある。
それまでの道のりは、観光客向けのハイブランドな店が立ち並び、金持ち向けの街であることが一目でわかる。
貧乏旅行の行き先には向いてないなこれは。
東京の表参道あたりを歩いている感じ。
見えてきました、聖シュテファン教会。
おぉ、すごい。
外見はゴシック様式、中はバロック様式。
ハプスブルク家の歴代君主の墓らしく、ハプスブルク家が当時どれだけ栄華を極めたのかが伝わってくる。
もっと世界史勉強しておけばよかった、、。
日本史選択をしたことが悔やまれる。
シュテファン大聖堂には2つの大きな塔があり、南塔と北塔どちらにも登ることができる。より高いのは南塔。
南塔の階段数は342段。迷わず南塔を選択。
頂上からの景色はさぞ美しいんだろうとえっこらえっこら階段を登る。
螺旋状に作られた階段は、人2人がすれ違うのにやっとのサイズ感。正直めちゃくちゃしんどかった。
途中2人分くらいのサイズ感の欧米人と何回かすれ違う。
いやあんたら絶対やめといた方がええて。
しんどいよね〜わかる。
ゼェゼェ言いながらたどり着いた頂上。
正直、え?っていうのが最初の感想。
当然、頂上で建物の外に出ることができると思ってた。これまでの建物がほとんどそうだったから、展望台的な役割を果たしているものと勝手に思い込んでいた。
ところが、たどり着いた頂上は1つの部屋。
小さいお土産屋さんと、四方に設置された汚い窓があるだけ。
窓から一応景色は拝めるが、予想していたものとは大きく違う。
調べてみると、どうやら外に出て景色を拝めるのは北塔の方らしい。北塔の方が階段数少ないのに。
まさに登り損。この時点で、ティンの足と体力が限界を迎えつつあることが判明。
そういえばオペラ座くらいからずっと喋ってないティン。疲れたよね確かに。
聖シュテファン大聖堂を後にして、次は徒歩で王宮に向かう。
ウィーンはそれほど大きな街ではないので、徒歩で1日で一通り回ることが可能。
王宮は、まぁ、はい、これねって感じ。
ブダペストが良すぎたのよ多分。
ただ、そんなウィーンにもすごい建物まだありました。
ウィーン王宮内にある図書館、プルンクザール。世界一美しい図書館として呼び声高いこの図書館。
すごいなんてもんじゃなかった。
壁一面に並べられた本。上を見上げれば実に豪華な壁画が描かれている。
中央に据えられたカール6世の銅像。
いや、シンプルに作った人凄い。
蔵書数は約2万冊。歴史的にも貴重な図書ももちろん多く保存されている。
着いてからウィーンに対して不満タラタラだったあのホンマも、流石にこれは凄いの一言。
あんなに疲れ切ってたティンもこの表情。
生きてる?笑
ここは来れて良かったな。
王宮を後にして、市庁舎へと向かう。市庁舎前ではこの時期スケートリンクが解放されていて、露天も立ち並んでパリピの曲が流れてました。
それにしても値段が高い。
実は、昼に中華を食べた時からずっと喉が渇いていた井上。
聖シュテファン教会あたりから考えていたこと。
水飲みたい。
しかし、観光地近くの店はどの店もひたすらに高い。ペットボトル一本で2.5ユーロくらい。日本円にすると310円程。
誰が水に310円出すねん。ふざけんなよ、ウィーン。
ってことで喉の渇きを我慢しつつひたすら歩く。安いお水を求め歩く。
見つからない。どこもかしこも高い。ってか自販機とかないんか。
市庁舎を訪れたのは夜7時ごろ。まだ帰路に着くには早い。
そこで急遽カフェザッハへ行くことに。
ティンがずっと行きたがってたカフェザッハ。
ザッハトルテ発祥のお店。オペラ座の真向かいにある。
そこに向かうまでに、スーパーか何かないかと思って調べるが、全部閉まってる。
土曜の7時だぞ?閉まるの早くね?
そうこうしてる間にカフェザッハへ到着。
五分ほど並んで入れました。
頼むのはもちろんザッハトルテ。
とコーヒー。
ウィーンはカフェ文化が非常に盛んで、独自のコーヒーを何種類も生み出している。カフェ好きにはたまらない。
今回頼んだのはメランジュ
ウィーンで一番スタンダードなコーヒー。
エスプレッソと温めたミルク。日本のラテ的な感じ。
カファザッハーの特徴として、メランジュにはホイップが載っている。見た目は甘そうだけど、このホイップそんなに甘くない。
口当たりまろやかになってすごく美味しかった。
ザッハトルテも最高。
有名なだけある。
疲れた体に甘いものが染み渡りました。
ただ、これで16.3ユーロは高すぎるかな。
まさに観光客向けといった感じ。
ザッハトルテを堪能している時、ティンが衝撃の事実に気づく。
スーパー、全部しまってね?
ってか明日もやってなくね?
調べてみると、ウィーンは日曜日安息日としてほとんど全てのお店が閉まっているらしい。
やばいやばい、オーストリアのビールとか買おうと思ってたのに今日だけじゃなくて明日も買えないのはまずい。
それに気づいたのは7時半ごろ。
慌てて周辺のお店を調べると、8時までやっている近くのスーパーを発見。
ここしかない。ここに行くしかない。
って事でカフェザッハーを足早に立ち去って
死ぬほどダッシュ。
さっきまで一番元気なかったティンが一番早い。
(どんだけビール飲みたいねんこいつ)
この時7時50分ごろ。
なんとか滑り込みでスーパーにたどり着いて、慌ててカゴにビールを入れまくる。
オーストリアの怖いところは、閉店時間になると完全に店から追い出されること。ちょっとの同情も与えてくれない。
店員がどんどん売り場を閉めてじわじわとレジへ追い込んでくる。
追い込み漁業か。
58分の時点で売り場から追い出されました。
それでもなんとか最低限のビールは確保。よかった本当に。
それにしてもウィーン、狂ってるよ。
日曜スーパーやってないとか、不便すぎるよ。
価格設定もおかしかった。
スーパーのビールはなんと500mlで1ユーロ。
水も1ユーロしない。
いや、急に安すぎるわ!なんでここだけ安いねん!
観光客から搾取する
ウィーンの闇が見えた日でした。
宿に帰ってささやかな酒盛り。
晩御飯は近くの店のケバブ。
はい、こちらのケバブ、2.9ユーロ。
ケバブはいつでも僕たちの味方です。ああ、トルコ帰りたい。
ウィーンへの不満を募らせた1日目、終わり。
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