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サッカーでファールばかりする友人が賞賛を受けた日


僕は小学生からサッカーをやっていた。
サッカークラブに所属していたのだが、そのクラブには同じ小学校のK君がいた。


K君はディフェンダーであり、小柄だった。
小柄であるから編み出した技術だったのか、K君はファールをして止めることが多かった。


中には明らかにボールではなく、足を狙っているファールもあり、次第にK君は仲間内では「ファール野郎」と呼ばれるようになった。(ファールマンだったかも、まぁ、どっちでもいいか)


そんな時にK君が必ず言うことは


足にいっているわけではない。
ちゃんとボールを狙ってる。


こんな事を言うのだが
ちゃんとファールが取られているので、ボールにはいってない。


恐らく海外サッカーやJリーグの試合でも見たのだろうか。審判がファールの笛を吹くと、K君は抗議の気持ちを表す外国人特有のジェスチャーをしていて、試合中だったがめちゃくちゃ面白かった。


そんなファール王であるK君が大活躍する日がやってくる。公式戦リーグ戦で1-0で勝っている状況だったがずっと攻められている時間帯が続いているとき、最終ラインとゴールキーパーの間に絶妙なスルーパスが出されてしまった。


このままでは相手FWとキーパーの一対一という状況でファール王K君が追いついた。そしてファール。


誰の目から見ても後ろからのファールだったのでイエローカード。(小学生の試合でカードがでるのは珍しい。)


ファールした位置も絶妙でペナルティエリアの少し外。小学生なのでフリーキックから直接入れられることもなく、K君はファールをして1点を守り抜いた。


そしてなんとか点差を守り抜き勝利。


フェアプレーには欠けるが
みんな試合後には「K君のファールがなければ負けてたね!」と絶賛。


それ以降
K君のあだ名が「ファール野郎」から「ファール王」になった。


何故この話を思い出したかというと、このnoteで何回か紹介しているブルーロックに馬浪というキャラクターがキングと言われており、そう言えば小学生のサッカーでファール王、キングと呼ばれてる友達がいたなぁ…と思い出した。

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