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『金日成の子どもたち』文在寅政権により、韓国では排除された映画(世界の歴史)

 1950年からの朝鮮戦争でたくさんの戦争孤児が生まれた。南(韓国)では海外養子という手段をとったのに対し、1952年以降に、北朝鮮は当時社会主義国だった東欧のハンガリ、ポーランド、チェコ、ブルガリア、ルーマニアなどに委託教育という名目で送り込んだ。その数は5000人とも1万人とも言われているが、東ヨーロッパではギリシアから戦争孤児を受け入れた経験があり、その対応は容易だった。

 当初、東欧の生活に馴れない子供たちも、徐々に馴れ、現地で友人を作り、結婚する人も現れてきた。しかし、スターリング批判が自国に影響することを恐れた北朝鮮は主体思想を確立し、権力者のための独自の社会主義を作り上げた。主体思想にある外国人排除は、西洋文化に慣れ親しんだ戦争孤児たちを帰国させ、ひとりひとりをバラバラにし、北朝鮮に抑え込んだのだ。

 この映画では、当時の同級生や夫婦だった妻と子供も出演し、再会を訴えかけているが、人間にとり、東欧の社会主義、北朝鮮の主体思想はあまり価値がなく、人間が素でもっている本来の姿こそ不易なるものだと伝えてくれる。まさに、人間=A+BXだとすると、Aの本来持つものが、後天的に身に付けたBXを超える普遍性があることを示している。しかし韓国では、北朝鮮の顔色をうかがう文在寅政権によって、独立系映画専門の映画館でさえ上映することができず、映画雑誌や映画番組、映画専門記者たちも、まったく取り上げることがなかったという。

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