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忘備録

「そうして、ビルバオを後にした」










の1日前の出来事です。


あっ。ちわっ。スーッ。岡崎さん。


バスクダービーを観る前に、

岡崎さんから食事に誘っていただいた。


スペインに来て、

はじめましての日本人と一緒に食事をする。


初めてのスペインという土地で、



過ごす時間が長くなればなるほど、


「日本人」という安心感は計り知れない。


日本にいたら、

「良かったら食事に行きませんか?」

なんて。ひとつ返事で「NO」だった。


スペインに来たら、「Sí!」(もちろん!)

これは、スペイン人に対しても、

日本人に対しても、

同じ返事をしている自分がいた。





誰かとの食事、

カフェへのハードルが、

随分と下がった気がする。




「今、どんな感じなん??何か会社通してこっちに来てるん?」


『あー。エイバルには入れなかったです。会社は通さず、スペインに来ました。次行くチームも決まってないんですよね。』


というのも、
練習参加させてくれ!
と門を叩いても、全て断られ、


練習参加すらできない現状でした。


だから、今は練習参加できるチームがない。

練習できる環境から探さなきゃ。


そんなことになっていました。


もちろん、日本に居て、

「スペインって戦術に長けていて、ちょーパスサッカーで、きっと学ぶものだらけだ!刺激や夢しかないんだろうなあ!」


と考えていた自分は、


一ミリも考えていなかったでしょう。


日本人を受け入れてもらえない現実を。


「日本人」と括ってしまうと、

申し訳ない気持ちがします。


私自身、大きな代表歴を持っておらず、


大学時代も何か選抜に選ばれたわけでもないプレイヤーでした。



だけど、ヨーロッパ全体がアジアに対する過小評価をしている。


そんなような気がしていました。



「日本人、上手いんだけどねえ。






はああああ??ちょっと待て。笑


だけどってなに。上手いやん!!観たらわかるやん!!!


わたしだって、君たちよりうまかったわ!!


こっちからするとなあ、君たちのパス、ちょー浮いてるし、

まず、思いやりがない。通ればいいと思ってんのかい!

細かいタッチがあるかと思えば、フィジカルでぶち抜きますか。


なーーーーにが上手いんだけどねえ。だよ!!


あなたたち、日本じゃその技術通用しないからね!?


って、うるうるしながら、心の奥底で叫んでいました。


(スペインで感じたことは、パス通ればOK、トラップまじ大切。)



でも、スペインリーグでプレーする選手たちの技術を、何かを、


監督でも、スカウトでもないわたしが、


日本のリーグと比較したって、

「だから、なに?」

「あたしたち、別に日本でやらないよ」


そう言われたら、その言葉の通りなんです。




比較は、なにも良いことを生みません。







あれ、何でも話しちゃう、、、


色々お話して、、、

「そっかー。今はそんな感じなんやな。まあ、海外挑戦は運とタイミングやしな!!!✨」



『はい?????』




「そうやで、自分が思い通りにいかない理由なんて、いっぱい転がってんねん。だって、ここは日本と文化が違うんやもん。」



『運とタイミング?わたし、今、そんな博打のようなもの、してるんですか、、、?』





『そうやで!!!!✨』


(そうやで!!!じゃないわ!!😭)




『でも、わたし、次の行き先だって分からない、このままでいいのかなって。』



「ええやん!!トライアウトって感じやな〜!わくわくしかないな!!!」



『はい〜!?』

(ここで、わくわく、、、?)




「でも、萌ちゃん。これだけは、忘れんといて。

自分は、本当にスペインが好きなのか?

自分は、本当にサッカーが好きなのか?

なにか不都合が起きたとき、そう、自分に問うてみ。もし、その時に嫌いだと思ったなら、日本に帰ればいいと思う。」






その言葉がずっしりと、お腹の底におちた。

「腑に落ちるってこういうことか。。。」






ビルバオを後にしても、たくさんの困難が訪れましたが、

何度も、何度も自分に問わせていただきました。

本当にスペインが好きなのか、サッカーが好きなのか。」と。






気がついたら、

スペインでキャリアを積みたい。

私がここに来た理由。

私は、絶対通用する。プライドがある。

この前観た試合は、こう思う。

今、手元に練習参加できるチームがない。

絶対2部に行きたい。

譲れない。

怖い。

日本でやれば良かったのかもしれない。

練習中、ア女だったらって思っちゃう。

岡崎さんによくもまあ、ペラペラと喋り続けた。

『あれ。わたし、岡崎さんと初対面だよね?何で、こんなに心の内話しているんだ??』

そんな疑問が生まれたのは、ホテルまで送ってもらった後だった。


本当に、よく喋ったと思う。笑


すみませんね、本当に。わたし、お母さんによく言われるんです。


九官鳥みたいにうるさいって。笑





『本当にスペインが好きなのか?』


答えは、好きです。

トライアウトに行く前も、

トライアウト中も、

帰ってきても、

そして、これからも。

そうじゃなかったら、


わざわざ、自分から勉強しませんよ。



やっぱり、

スペイン語でコミュニケーションを取るのは


すごく楽しかったです。

もちろん、「ごめん、ちょっと分からないや」

「もう一回言って」

「もっとゆっくり話して!」

何度も、お願いしたし、ひたすら伝えました。

よくないことは、分からないことではなく、

分からないことを隠していることです。




あ、あと「cómo hago para〜」はめちゃくちゃ優秀です。

使い方を聞く時に使います。

Cómo hago para comprar el billete?

(チケットどうやって買うの?)

ポイントは、警備員さんみたいな人に質問するか、

男女のカップル(これも良く見極める)に聞くことです。

平気で、すられたり、

ぼったくられますからね。


次、スペインに行く人は充分気をつけてくださいね。





『本当にサッカーが好きなのか?』



「萌さんは、月オフなにしてるの?」

帰り道に、そう聞かれたことがある。

ア女は基本、週に6回の活動があり、

部活動が完全にないのは、

月曜日に固定されていた。


『んー。バイト!スペインに行くお金貯めてる!あとは、サプリメントとか、プロテイン買うために働くの!』

「ずっとはバイトしないでしょ?バイト以外はなにしてるの?」


『確かに。んー。ア女の試合観てる。ずっと分析してる。その週がスカウティングの担当だったら、相手チームも観てる。』


「サッカー以外、何してるの?」

『え、分からないや。あ、近くのスーパー銭湯に行くとか?😂』



うん。わたし、

毎日サッカーのこと考えてたわ。


分析して、分からないこと、

史さんに聴きまくって。

部活の時間だけじゃ足りなくて、

何時間も電話で教えてもらったなあ。

史さんのマイボート、私にちょうだいよ。

次からはスペイン人に聞くからさ。

って言ったら、「自分で買いなさい」

とごもっともな意見をいただきました。

読んでくれた皆さんへ。

ほしい物リストに入れておくので、

私に作戦ボードを

送ってください。

切実に欲しいです。



ああ、なんか本当に、

サッカーのために、色々してきたわ。

後輩と交わした何となくの会話で確認できた。笑


あ〜。好きなんだなあ。って。


そして、日本に帰ってきましたが、


サッカーに対する愛は変わりません。

むしろ、「日本人、上手いんだけどねえ。」

に引っかかりすぎて、

ぜってー、日本人最高。って言わせてやる。

日本を代表して、スペインのサッカー界に

疾風を起こしてやるわ。

くらいの情熱を持てるようになりました😂




スペインに行った忘備録です。

ノンフィクションです。(あれ、ノンフィクションって本当の話って意味で合ってる?)


ヘラヘラと見てくれたら嬉しいです。

みたよ〜!読んだよ!と行ってくれる方が増えてきて、すごく嬉しいです。

皆さんのお言葉に、
嬉しさを爆発させているので、

これからもじゃんじゃん伝えてください💌

最後まで、読んでいただきありがとうございました!











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