男もすなる日記といふものを、令和OLもしてみむとてするなり
生きる時代を一文字間違えた女
はあ〜〜、平安時代の姫君になって文のやりとりしてえ〜〜!
ーー突然だが、これが私の口癖である。
豊かすぎて重たく見えがちな黒髪、社内のチャットで突然に和歌を詠みだすほどのユーモア、そこはかとなく美麗な筆跡。
悲しくもお胸のあたりがささやかな肉体は、体を寸胴に近づけんとする和服の思考にぴたりフィットする。
さらに平安時代なら、逢坂の関を越すまで御簾越しで顔も知られない。
だからきっと、異性からのモテを得ることにかけては無双できると思うんですよね。
そう、平安時代ならね。
雅の心で生き抜く現代
ところがどっこい、一文字間違えて平「成」に生まれ、令和を生きる一介のオフィスレディとやらをしているのだから、人生はままならぬ。
残念ながら、リアルの世界にリセマラはない。ヲタクとしては誠に遺憾である。
とはいっても、憂き世をかこつだけではどうにもならぬわけで、現代をそれなりにエンジョイはしているので安心してほしい。
具体的には、推しの声優やキャラクターを目の保養としている。素晴らしきかな現代。
なんとミーハーな、平安時代の姫君にあるまじき、と思う人もいるかもしれない。
けれど安心してほしい。かの清少納言もイケメンな僧を目の保養にしていたようである。
意訳すると「説経の講師はイケメンに限る」と断言しているわけだ。
すなわち私は推しを目の保養にすることで、清少納言的ムーブをかましていることになる。いとあはれなり。
さらにはマッチングアプリを運用することで、擬似的に恋文のやり取りまで再現している。
お互いの合意を得るまで顔をまみえることはなく、文章やプロフィール写真、趣味カードから
香るセンスによって恋の駆け引きを行うのは、平安時代の姫君さながらである。
ならば現代でもモテるのではないか?冒頭で無双できると豪語していたではないか?と気づいてしまった聡明な諸君。君のような勘のいいガキは大好きだ。
令和OLとして生きる
さて、話の着地点を元気に見失ったところで、ほぼ触れてこなかった本記事のタイトルに戻ろう。
果たしてこの日記が何を目的とするのか?
その答えは、平安時代の姫君を夢見た、しがない令和OLの脳内の遊び場である。
以後、お見知り置きを。
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