大学病院の医師の給与とアルバイトの話〜あの頃はキツかった〜

はじめに

医師の所得は高い、
なんて文言をよく耳にしますが、皆さんの印象はどうですか?

いやいや、普通に考えて高所得でしょ、、
と思われる方もあ多くいるかもしれません。

しかし、そこで問いたい。
その時想像した医師って、どんな医師ですか?

内科医ですか?外科医ですか?
勤務医ですか?開業医ですか?
中堅ですか?ベテランですか?

今日はそんな医師の給与に関して、少し触れたいと思います。

結論としては、大学病院の医師の給与はめちゃくちゃ安い。だから必死にアルバイトして帳尻を合わせてます、ですね。

こんな人は必読

・医師の給与に興味がある人
・医師の働き方に興味がある人
・高所得を狙って医師を目指している学生さん
・医師と結婚してやる、と野望を抱いている女性

医師の給与のからくり

医師の給与は、一般的な水準からすれば高いと思います。
もちろん、医師よりも所得の高い職業や企業はたくさんあります。

もう一度。
医師の給与は世の中の平均所得から考えると確かに高いです。
でも、色々な観点から、決して高い給与をもらいすぎているとは感じていません。

その1つの理由は、働いている時間です。
そう、医師って結構働いています。

僕は勤務医の経験しかないので、勤務医外科医の話として聞いてください。

正直、勤務医の基本給はそれほど高くありません。
この基本給は病院によって異なるため、もちろん基本給が高い病院もあります。

でも、私の経験からすると、多くの病院の基本給はそれほど高くないです。

じゃあなぜ所得が高いのか。
それは、たくさん働いてるから。
つまり、時間外労働が多いのです。

朝は7時から、夜は21時まで働くことに疑問はありません。
その時点で、感覚がだいぶおかしくなっている気がします。

やっと終わって帰れる、と思っても、急患で呼び出されればまた病院へ。
しかも、急患の対応なので、一度病院に戻れば、なかなか家には帰れません。
だから結果的に給与は高くなるのです。

一方、勤務医にはオンコールという制度があります。
自宅に帰った後も、いつでも急患の相談を受ける係です。
所属するチームのスタッフ数にもよりますが、週3日程度が平均でしょうか。
スタッフが少ない病院で勤務していた時期は、週6日オンコールでした。

いつ呼び出されるかわからない。
呼び出されたらすぐに病院に駆けつけるため、色々と制約はある。
夜中も電話相談だけで何度も起こされる。

そんな状態でも、その時間に給与は発生しません。
本当に緊急事態で病院に呼び出されて、病院で勤務を開始したその時間からしか給与は出ないのです。

どうですか?
結構頑張ってると思いませんか?

思い出すと辛い大学病院勤務

勤務医の基本給はそれほど高くない、そして病院ごとに差はあると言いましたが、1つだけ明確に断言できることがあります。

それは、大学病院の給与は激安です。
これは有名な話だと思いますが、事実です。

なんでこんなに安いんだ、と本当に頭を抱えるほど。
でもそれが当たり前。

当たり前すぎるから、大学病院勤務になれば、当たり前のようにアルバイトが割り当てられます。
バイトといっても大学から正式に任命されるオフィシャルなバイト。
常勤先の給与安いから、順番にアルバイトに行こうね。的な。

逆に、バイト先も大学からの派遣で成り立っていたりするので、来てくれなきゃ困る状態。
だから、行きたくないから行きません、という選択肢はないのです。
というか、行かなければ金銭面で自分の首を絞めることになるので、行かざるを得ないんですがね。

いやいや、おかしいでしょ。

でも医師の世界では当たり前すぎて、誰も反乱しません。

さらに違和感満載なのがそのアルバイトの方法。

まず、平日のうち1日がアルバイトの日として割り当てられます。
いわゆる外勤日と呼ばれるものです。

その日は1日(もしくは半日を週2回)、大学病院以外の病院で勤務します。
だから、平日5日のうち、実際に大学病院で勤務するのは4日のみになります。

そして、さらに当直バイト。
大学病院での勤務を終えた後、バイト先の病院に行って当直業務を行います。
その日は、大学の業務が終わっていないくても、たとえ手術の途中でも、同僚に交代してもらって大学業務を終了し、当直バイトに向かいます。

おかしな話ではありますが、これは暗黙の了解なんです。
だって、みんな順番に同じ状況になるから。
だから同僚で助けあう。

そして当直を終えた翌朝、バイト先の病院から大学病院に戻り、またいつもの勤務が始まります。

さらには、不定期ではあるものの、休日にも外来や当直バイトをします。
それだけバイトをこなして、時間を費やして、一般的な医師の所得になります。
所得の半分以上はバイトです。

僕は大学病院に勤務している時は、大学病院当直とバイト当直を合わせて、3日に1回は当直業務をしてましたね。

大学病院って辛いんです。

キツかった当直バイト

大学病院時代に、キツかった当直バイトがありました。
毎週月曜日に当直バイトをしていたのですが、そこが結構忙しい病院で。

救急外来の当直だったのですが、直接来院する人も、救急車の受け入れも多く、本当に忙しい夜は一睡もできないこともありました。

よくあるパターンですが、夜中の4時から朝6時頃までは患者さんが少ない時間。
せめてこの時間だけはゆっくり寝たいと願って当直してましたね。

そしてどんなに忙しくても、朝7時になれば当直業務を終えて、、
そのまま大学病院に戻ります。
そしてすぐに朝の回診が始まり、外来をするのです。

さらに、、
月1回、この病院で週末の当直もしていました。
しかも、、土日どちらか1日ではないのです。

なんと、
土曜の15時から月曜の朝7時まで。
そう、40時間の勤務。

こうなれば、意地でも寝ないと身がもたない。
患者さんが少ない日であれば、合間合間で当直室に戻りベッドで寝ます。
次の患者さんが来たら起こしてね、採血結果が出たら起こしてね、という言葉を残して外来から姿を消します。

もし患者さんが多い日だったら、、
救急外来の合間に診察机に座ったまま寝落ちます。
診察室に置いてある診察台が空いてれば、喜んで横になります。

そして月曜の朝、当直業務を終え、そのまま大学病院に向かいます。
朝から回診をして、1日中仕事をします。

だけどこの話はここで終わりではありません。

覚えていますか?
僕は毎週月曜に、この病院で当直をしているのです。
そう、月曜の大学勤務を終え、夜はまたこの病院に戻り当直をします。

3夜連続で当直。
大学病院とバイト先の病院、どっちが自分の本当の勤務地なんだ?とわからなくなるほど。

そして当直を終えた火曜の朝、また大学病院に戻って朝回診が始まります。
火曜の勤務を終え、4日ぶりに家に帰った火曜の夜。
その日は言うまでもなく爆睡。
死んだように寝るって、このことなんだなと。

今振り返ると地獄のようなスケジュール。
でも当時は、割と当たり前にこなしてました。

今の自分には絶対に無理。体力が無理。
やっぱり若さってすごいんだな。
こんな生活したら今は3日は寝込みます。

でも、、、
給与の話に戻りますが、こんな生活をして、給与としてはようやく平均的な医師の給与になるのです。

恐るべき大学病院。。。

最後に問題です

最初に記載しましたが、医師の給与について、どんなイメージを持っているでしょう?
内科医と外科医、どっちの給与が高いと思いますか?

またの機会に、医師の給与について語りたいと思います。


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