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青果総合プロデューサー 老沼裕也 の推し食材。山形県の伝承野菜「伝承大豆」「ひろこ」「雪割菜」

普段は秘密にしておきたいお気に入り食材をこっそり教えてくれるプロジェクト『#わたしの推し食材』。
Vo.10は青果総合プロデューサーの老沼さんです。

フードセレクター紹介

下町足立区から地方農業の活性化に努め農家をサポートする立場からサポートされている立場(?)にある青果総合プロデュー
サーの老沼と申します。

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KAZENO HITOとして農家の販路開拓や農産物を扱った企画を手掛けています。週末運営の古民家「野菜日和」では青果販売やイベントを中心に地域コミュニティを作りながら全国の農家や地域との繋がり、日本の美味しい農産物をお伝えしています。

わたしの推し食材


農園:工房ストロー(山形県真室川町、高橋伸一さん)
商品名:最上伝承野菜(今回は旬の伝承大豆、ひろこ、雪割菜)


私がオススメしたいのは、工房ストローという農園の最上伝承野菜です。

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最上伝承野菜とは山形県北部の最上地域に古くから受け継がれ栽培されている伝統野菜です。
今回は美味しい伝承大豆と雪解けから初めて顔を出す春の最上伝承野菜の「ひろこ」「雪割菜」をご紹介します。

伝承大豆

まずは伝承大豆。

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こちらは大きさや味わいがそれぞれ個性豊かな色鮮やかな大豆です。代々受け継がれてきた大豆や新しく仲間に加わった大豆も含め工房ストローでは全部で14種の大豆を扱っています。毎年種を紡ぎ、育つ豆はまさに風土にあった大豆の濃い風味を楽しめます。

こちらは乾燥大豆なので一度茹でる必要がありますが、難しく考える必要はありません。
たっぷりの水に一晩大豆を浸けておき、鍋に移し30分ほど(お好み)茹でれば召し上がれます。
まずは味付けしないで召し上がっていただくことをおすすめしています。
本来の大豆の旨味をきっと楽しんでいただけると思います。

色採りも鮮やかなのでサラダやスープ、炒めものなど、視覚でも楽しめる伝承大豆を皆さんにお届けしたいと思います。


ひろこ

その次にご紹介するのはひろこ

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ひろこはあさつきの一種で東北の一部地域で栽培されています。秋田県では「ひろっこ」とも呼ばれています。
最上でもひろこは古くから栽培されています。

ひろこはクセがなく柔らかい食感で非常に食べやすくどの料理にも合う野菜です。
サッと湯がいてタコやイカのぶつ切りを合わせ酢味噌和えにするのが個人的に一番おすすめです。

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お味噌汁や炒めものなどにも合います。

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雪割菜

雪割菜もひろこ同様に春の最上伝承野菜です。

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見た目は普通の菜の花やのらぼう菜(江戸東京野菜)に似ています。
雪割菜の特徴は何といってもその茎部分の甘さ。
この甘さに驚く人は多いくらい美味しい春野菜です。
雪割菜は茎のほうから茹で、その後に葉を茹でていきます。
茹で時間は5分程度で、鍋から取り出し一口大に切ります。

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ほうれん草や小松菜のおひたしのように味付けをしても良いのですが、まずは味付けせずにそのままの味を楽しんでほしいと思います。


伝統野菜や伝承野菜または固定種と呼ばれる野菜は日本の各地に存在しています。
古くから種を紡ぎ風土に合った栽培をされている野菜は珍しい形や味が濃く美味しい野菜ばかり。
しかし栽培の効率や利益性は一般的な野菜(F1)に比べると難しく、扱う農家も少なくなっている現状があります。

「土産土法」(どさんどほう)
その土地の野菜をその土地に合った料理を知りながら日本の農産物、地域、人の魅力を共有できたらと思います。

工房ストローの伸一さんは面倒見が良く気さくなお兄さんのような存在です。

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地元の工芸である藁細工を絶やしてはいけないと真室川町の伝統工芸を受け継いでその魅力を発信しています。

去年は東北食べる通信にも掲載されました。真室川町という地域で育ち、その地域の食材や工芸の魅力を受け継いで多くの人に伝えている工房ストローの伸一さんが丁寧に育てた大豆や野菜を楽しんでくださいね。

購入はこちら!


工房ストロー(山形県真室川町)


もがみ物産館(山形県新庄市)
https://www.mogami-bussan.com/


古民家「野菜日和」(東京都足立区)
(古民家「野菜日和」へのご注文の方はFacebookのKAZENO HITOページ
https://www.facebook.com/kazenohitocom/
へメッセージをください。)

※発送対応は伝承大豆のみ


工房ストロー
工房ストローは昔ながらの小さな農家です。百姓です。かつて百姓とは百の仕事をこなす人でした。道具作り、土木工事、大工仕事、なんでもこなすのが農業でした。外での野良仕事ができない冬は、家でありったけの知恵と技を駆使して、食物保存の工夫をしたり生活用具や農具を作りました。その多くは稲刈りをした後にできる稲藁を使いました。暮らしは自然の四季に溶けこんで、田畑の恵みは、家畜を通じて、また田畑に還ってゆきました。小さな循環が農村の美しい景観を形づくっていました。工房ストローは、そんな昔ながらの農業の営みには、自然風土の中で自然体に生きる知恵が凝縮されてると考えます。伝統行事や伝承野菜や伝統の手仕事を守りながら、地域の自然の循環の輪のなかにぽーんと当てはまる暮らしを目指しています。現代で失われつつある「作る暮らし」を、工房ストローは、ずっと続けていきたいのです。
フードセレクターについて
老沼 裕也(Mio) 
KAZENO HITO、古民家「野菜日和」運営、青果総合プロデュー
サー

「青果で人と人、地域を繋ぐ場所、足立区と地方が繋がる場所」をコンセプトに毎月第2、第4日曜日の二回、古民家「野菜日和」を地域のコミュニティの場所として開放しております。少しでも多くの方に日本の青果の素晴らしさを伝えたい、との想いで立ち上げた八百屋×地域コミュニティの場所としてオーガニック(無農薬有機栽培)中心の野菜を集め販売しています。
また販売だけでなく数々の企画を立ち上げ東京都足立区と地方が繋がる場所でもある古民家「野菜日和」。生活者と農家が支え合う小さな輪を広げ持続可能な日本の農業を応援します。

「わたしの推し食材」プロジェクト事務局:
株式会社MISO SOUP 
https://www.misosoup.co.jp/

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